40代女性
<主訴>
首の痛みと頭痛。
先月から新しい職場にて業務を開始した。
もともと緊張しやすい性格であり、気が付くと首や肩に力が入ってしまっている。
昔からそれで頭痛に悩まされている。
今まではリラックスに努めようとすると何とか力は抜けていたが、最近は夜、仕事が終わっても気が張ってしまい体も緊張している様な感覚がある。
最近は首の痛みはもちろんだが、頭痛がひどく、とりあえず頭痛を何とかして欲しい
<視診・触診>
視診では明らかなストレートネックがあり、頚部の浮腫も診られました。
触診では頭半棘筋・頭板状筋・頭板状筋と頚板状筋の筋連結部に筋緊張が診られました。
<治療>
初めは細めの鍼にて、ポイントを的確に狙いながら刺激量を落としながらも頭痛の原因であるポイントは逃がさずに治療を行いました。
内側が頭半棘筋(黄色いまる)外側が頭板状筋(青いまる)
頭板状筋と頚板状筋の筋連結部(緑色のまる)
これらのトリガーポイント治療により、1回の治療で頭痛は消失しました。
2回目以降、深部の筋への治療を行いました。
頭半棘筋(C5~Th3まで)の集中的なトリガーポイント処理を行いました。
3回目の治療ではすでに首の痛み及び頭痛は消失しました。
自然とお仕事終わりの疲れも軽減してきたようです。
<頭痛>
頭痛は病名ではなく、「頭が痛い」という症状です。
頭痛が出て頭痛薬を飲んでも頭痛という症状が一時的に抑制されるのみです。
頭痛の原因は頚部のトリガーポイントによる関連痛症状です。
トリガーポイントが出来る部位によって頭痛が出るか出ないかが決まります。
例えば左の黄色のマルの筋と、右の黄色のマルの筋は『頭半棘筋』という筋肉です。
右の図の様に後頭骨に付着する部位にトリガーポイントが出来れば『頭痛』が起こります。(起こりやすい)
左の図のようにC5~Th3位までの部位にトリガーポイントが出来ると、『首を反らすと痛い』『首を寝違えてしまった』といった症状が出ます。
同じ筋肉でも、トリガーポイントが形成される部位によっては出現する症状が変わって来るのです。