たるみと老化 | たるみ治療Dr境のブログ

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美容外科医・形成外科専門医 境が
日々の症例を解説いたします。

今回はたるみと老化について考えてみたいと思います。
「たるみ」という日本語自体・・医学用語ではなくて一般的に通用している普通の言葉です。
ですので、多くの人が普通の感覚で「顔や頬のたるみ」と思うものがたるみと言っていいと思います。
 
いかにも医学的に見える取ってつけたような変な理屈を付けたり
皮膚のたるみのように後から作られた不思議な言葉と混同してしまうとあいまいになりますが、
見た目の話であって年齢とは関係ありません
 
その証拠に「あの人は若い割りにたるんでいるね。」
「あの人って結構年齢が上なのにたるんでいないね。」
って普通の会話で常識的に使いますよね。
 
一般常識よりも医学的な説明のほうが上だとは考えないことです。
そのことこそが専門家からだまされる一番多いパターンですから
 
専門家も純粋な気持ちで100%情報発信しているとは限りません。
お金儲けがからむと時々無茶言う人も多いんです。
 
 
若い人がたるんでいると感じるのは顔だちの問題で本当はたるんでいないというのはウソです。
 
顔をさわる度合いは人によって100倍の開きがあります。
顔を強くさわることによって靭帯などの支持組織中心に内部構造が傷んで
内部構造が破壊されても完全には治らない・・そのダメージの蓄積が「たるみ」といえます。
 
そして、そのような不可逆的変化については専門家でも加齢現象=老化と言った誤解をしていることがあります。
もちろん・・たるみ広い意味の老化現象といってもいいほどの相関関係はありますが、因果関係とまではいかないですよね。
 
要するに、若い人はたるんでいない人が多く、年齢が上になるほどたるんでいる人の割合が増えて行くということが真実です。
年を取るとともに確実に老けて行くような老化現象でしたら、個人差がもっと少ないものだと思われます。
 
でも、若い人に対して「たるんでいる」って言うのはかわいそうだし失礼なので
「顔だち」っていいなさいっていうことなら私にも分かります
 
 
また、骨が萎縮するので筋膜や靱帯が緩んで脂肪の萎縮や下垂が起こり皮膚が薄くなる
なんて言われていますが、この流れは本当なのでしょうか?
 
女性は閉経後、長ーい年月をかけて少しずつ骨がもろくなり、
かなり高齢になるとわずかずつ吸収されること自体ウソではありません。
でも、50代くらいまで骨萎縮がたるみの原因として列記しないといけないほどのものとはとても思えません
 
まったく骨が萎縮しないことはないのでしょうけど60代くらいまでは顔が大きくなって見えるので、
骨萎縮は老けて見える主因ではないですよね。
 
ヒアルロン酸注入推奨派がでっち上げたウソ?なのでしょうか?
ウソとまでは言えないけど、少なくともかなり大げさにしていますよね。
 
靭帯などの支持組織がゆるむのは土台となる骨が小さくなるからという意見があります。
でも、靭帯などがゆるむのは土台の骨が小さくなるから・・というよりは、
こする・さわるなど物理的刺激によってたるむ割合がけた違いに多いと言えます。
エステやマッサージをしなくても、洗顔など日常生活でも強く行うと靭帯などがゆるむ危険性があります。
 
老化について脂肪の萎縮や下垂なんていいますけど、
こめかみや目の下の脂肪が激減して、
それとは別の現象として口回りやあご周りに脂肪が激増するのでしょうか?
 
たぶん違いますよね。
事の本質は上側にあったものが下側に重力に敗けてただ移動しているだけとしか思えません。
 
その証拠にどんどんヒアルロン酸などを注入すると重力で下がって、どんどんあご下にボリュームが移動しフェイスラインがたるんで四角く大きな顔になりますよね。
 
骨が小さくなって靭帯などがゆるむのではなくて、こすること・さわることによって靭帯などの支持組織がゆるむことは、マッサージやエステ・コロコロ後にたるんだなどと言った相談が多いことから容易に想像できますよね。
 
靭帯などの支持組織がゆるんで脂肪などのボリュームが重力に敗けて下側移動し、皮膚はテンションを失ってあたかも薄くなって見えるというわけです。靭帯などの支持組織は一旦ゆるむと引き締めることはできません。
わたくしは伸び縮みのある強力な溶けない糸・スプリングスレッドを入れて代用させることくらいしか決定的な方法を知りません。
(まぶたも全く同じ・・靭帯や腱膜がゆるんで皮膚がたるんだり、眼瞼下垂になる)
 
繰り返しますが、ダマされてはいけません。
医学的な話ではなく、あくまで日本語のもともとに意味あいの話なのです。
元々分かりやすいものをわざわざ一般の人の感覚と乖離して分かりにくくしてしまうときは
何かしら・・ビジネスチックな意図が裏にあると思われます。
 
そして、もっとも厄介なのは一般素人の方々だけでなく、
賢い権威の先生はお金儲けなどが絡んでいてあえてそのようなウソをついているのに
専門の医師も何となくだまされてしまうということです。
 
だまされた専門の医師があちこちでそのような考え方をまるでねずみ講のように広げるのですから始末に負えません。

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<リスク・副作用など>
術後のダウンタイムで比較的多い症状は内出血や腫れ。また、感染のリスクがあります。