テレビを見ていて思う事2 | たるみ治療Dr境のブログ

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美容外科医・形成外科専門医 境が
日々の症例を解説いたします。

芸能人のかたが眼瞼下垂の手術で失敗したという話をよく聞きます。

本当に失敗されたのでしょうか?芸能人のようにお金もコネもふんだんにある人は

有名クリニックの有名な先生が施術しています。

その割には失敗されている感じの人の確率が妙に高いように思えます。

 

でも、失敗されたわけではなくて、

眼瞼下垂の手術特有の変化を多くの人が受け入れられないということだとしたら・・

ツジツマが合うと思います。

 

上まぶたは上に行くほど急激に分厚い皮膚となります。東洋人はどんなに頑張っても厚ぼったい皮膚でできた二重・ハム目か奥二重の二択しかないと思います。

 

実際に自分のポテンシャルを越えた幅広二重を手術で無理に作ると、ハム目と言って分厚い皮膚で折れ曲がった二重になることが知られています。その上、皮膚切除量や眼瞼挙筋腱膜の前転量に無理があると、厚ぼったく重たそうな皮膚がのっかってきます。

 

 

それだけではありません。まぶたのたるみを二重ラインで切除したり無理に二重ラインに折り込んでも、二重の内側と外側の余剰皮膚が多いぶん・・若い人よりも見苦しい独特なハム目になります。この余剰皮膚は、ドッグイヤーといって、皮膚切除時に必発の現象です。皮膚を切除するとかならず切開線の両端の皮膚があまります。眼瞼下垂の手術だけではなく二重切開でも二重ラインでたるんだ皮膚を切り取ると多かれ少なかれ・・このドッグイヤーという現象がでます。

 

また、二重埋没法や切らない眼瞼下垂の手術のように皮膚を切り取らない手術でも、たるんだ皮膚を無理やり二重ラインに押し込めるように折りたたむと、このドッグイヤーにそっくりな状態となります。二重両端のドッグイヤーは内側はふくらんで外側は皮膚が垂れ下がったように見えます。

 

そして、埋没でも切開でも眼瞼下垂の手術でも二重ラインを固定できる丈夫な組織は黒目の上あたりにしかないので・・特に外側の二重は固定できず途切れやすかったり、皮膚が垂れ下がることになります。

 

更に、まぶたの開きがよくなるとひたいの前頭筋の力が抜けて眉毛が下がります。このとき目じり側の皮膚が垂れ下がります。このような現象もドッグイヤーなどと相まって、切れ長の目を希望していたのに手術後のほうが目が横に短くなった

目尻のたるみが強調されてかえって老けて見える、目尻側の厚ぼったさが強調されたなどと言ったことになるのです。

 

また、ROOF(ルーフ)・眼窩脂肪などの脂肪を取っても皮膚があまり、あまった皮膚を二重付近で切りとったり糸で折りたたむと、前述のような一連の現象が生じます。

結局、まぶたのたるみも厚ぼったさも眉下切開でしか取れません。

その上、眉下切開には、ばれずにキレイになる、別人にはならずに目が大きくなる、自然な雰囲気で若返るなど・・多くの人が心の底から期待するような効果があるのですが、流行らない理由があります。

 

それは、いつもお話ししている傷跡とひきつれ問題です。眉下切開で眉頭に傷をつけると目立ちますが、外側だけしか切らない眉下切開は多かれ少なかれひきつれます。

 

眉下切開についてはこちら

https://www.problem-eyelid.net/

https://roppongi-sakai-clinic.com/guidance/eyelids/

https://roppongi-sakai-clinic.com/faq_mayushita/

 

費用

まぶたの手術を受けたことがない方 400,000円(まぶたの手術を受けたことがある方 45〜60万円)、その他にかかる費用 麻酔代:無料 安全対策と施術のクオリティーのため、すべて局所麻酔で行っています。 お薬代:約3,000円 初診料:3,000円 採血検査代:12,000円また、二重ラインの手術を受けたことがあるかたは二重ラインの修正手術(30万円)を追加することがあります。二重ラインの追加手術は全体の6.5%です。

リスク・合併症など

メジャーなもの内出血・腫れ まれなもの知覚麻痺・痛み・しびれ・違和感、キズ・傷跡が目立つ、アテロームやミリウム もっとまれなもの感染

肥厚性瘢痕になることはない