「その一粒がすべてを語る」|本当に安全で美味しい牡蠣を!
「美味しい牡蠣とは?」とよく聞かれるが、いつも迷わずこう答えている「海オイシイ」と。
牡蠣生産者は皆いう。「行きつくところはすべて海次第」と。
牡蠣は海の恵みを、そのまま僕らに届けてくれる奇跡の生物。
牡蠣は海そのもの…いやそれ以上。
1個が1日約300リットルもの海水を濾過し、あらゆる成分を凝縮し、旨味と栄養のカタマリとなる。
その上、彼らは逃げない。
だからこそ太古の昔から元気の源として人類を支えてきた。
牡蠣はプランクトンを食べて育つ。そのプランクトンは山からの成分で育つ。だから河口で良く育つ…
雨…山…河…放射能?…生活排水?…工業廃水?…海のゴミ?ガレキ?…
そしてウィルス…海が汚れたからだろうか…人間にだけ感染するノロウィルスが生まれ…そして生活排水として海に流れ込む…
工業廃水は重金属や化学薬品などを垂れ流す…人類は最高の下水処理設備を用意することで対抗しようとした…それは海に必要な成分も流れ込まないことを意味する…エサであるプランクトンが育たず…海から魚がいなくなった…
牡蠣はそのすべてを濾過する。
太古の昔から元気の源として僕らを支えてきた牡蠣。
日本は海に囲まれた島。食料自給率が低い日本にとって貴重なタンパク源。
そして世界の80%以上の生産者が、日本由来のマガキを養殖し、アメリカで一番人気なのは熊本原産のシカメ。つまりは、世界もうらやむ牡蠣の宝庫。
本当に安全で美味しい牡蠣は、本当に安全で栄養豊富な海が育む。
今年は特にノロウィルスの感染が広がり、新型が登場したと聞く。
生活排水が流れ込む海域は、保健所などの各機関が「すべて加熱用として提供するように」と勧告されているところもあるという。
牡蠣は料理しても、また別の美味しさが広がるが、海の恵みをそのままいただけるのは、やはり生牡蠣。
両方いただきたいのが心情。
せっかく牡蠣をいただくのだ。楽しく美味しいひと時を過ごし、美しく元気になってもらいたい。
日本オイスター協会は牡蠣ファンを増やすためにも、オイスターマイスターを通して「本当に安全で美味しい牡蠣」だけを提供する活動を行っている…しかし、紹介できる牡蠣が少ないのが現状…
本当に安全で美味しい牡蠣は、本当に安全で栄養豊富な海が育む…
もっと「美味しい海」を増やしたい…雨…山…河…問題や課題は山積みだ…
牡蠣と人類…自然と人類の共存は無理なのだろうか…
日本オイスター協会…オイスターマイスター…そして何より僕ができることはないだろうか…
いろいろと悩み、いきついたのが…自分の気持ちだけなら…意識だけなら1秒後に変えられる…ということでした…
まずは自分から、そして4000名を超える牡蠣のイノベーターであるオイスターマイスターの皆様と意識を共有していけたら…何かが変わるのではないか…なにかが…
そこで「牡蠣美味しい=海オイシイ」をわかりやすく可視化して意識を高めるツール=「かきオイシール」をつくり、その収益を「海オイシイ」に役立てるプロジェクトを立ち上げました。
KakiOySeaプロジェクト
http://OySea.com
とにかく一歩。まず一歩。
牡蠣は海そのもの。その一粒がすべてを語ってくれる…3年後、牡蠣は何を語ってくれるだろうか。
(文・牡蠣の人
)
【Info.】
・日本微生物研究所
・厚生労働省
・農林水産省
・東京衛生保健局
・大阪府立公衆衛生研究所
【Ver.】
改訂|2013-10-06
公開|2012-12-24
キーワード:牡蠣はなぜあたるのか