昨日は高知地方気象台で、全国で最も早い桜(ソメイヨシノ)の開花を観測しています。今週は桜前線が一気に北上しそうな感じです。西日本に前線が停滞していますが、この前線が夏の空気(南側)と冬の空気(北側)の境目。本州付近に停滞前線が現れるようになったということは、夏の空気(小笠原気団)が強くなってきたということです。前線による雨は、季節が冬から春に移ろうこの時期の風物詩とも言えると思います。

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、今週は26日に予想されている春の嵐に注意と思います。また週末は気温が上がるため、多雪地帯では雪崩に注意と思います。向こう1か月の東・西日本は前線や低気圧の影響を受けやすいため、山行前には必ず天気をご確認ください。以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<3/25(月)>

前線が東シナ海から九州付近を通って東日本の南に停滞し、夜までに東シナ海の前線上に低気圧が発生します。前線や低気圧の影響で、奄美から東日本は雲が広がりやすく、西の方から雨が降り始めます。前線や低気圧から離れた沖縄や北日本は概ね晴れる見込みです。

 

<3/26(火)>

東シナ海の低気圧が発達しながら、西日本から東日本を通過します。低気圧の影響で東北から沖縄・奄美は雲が広がりやすく、雨が降る所が多いです。低気圧から離れた北海道は概ね晴れる見込みです。低気圧の影響で荒れた天気や大雨(春の嵐)になる恐れがありますので、最新の気象情報にご注意ください

 

<3/27(水)>

低気圧の通過直後は未明頃まで一時的に冬型気圧配置となって、東北や東日本日本海側の山で吹雪になりそうですが、本州付近に移動性高気圧が進んでくるため全国的に晴れる見込みです。

 

<3/28(木)>

低気圧が中国東北区を東に進み、東シナ海から西日本に前線が伸びてきます。前線付近の湿った空気の影響で全国的に雲が広がりやすく、西日本から東海地方を中心に雨が降る見込みです。

 

<3/29(金)>

中国東北区の低気圧は発達しながら沿海州に進み、低気圧から伸びる前線が北日本を通過します。また、前線または気圧の谷が日本の南を東に進みます。この2つの前線の影響で全国的に雨が降る天気が予想されています。

 

<3/30(土)~3/31(日)>

沿海州の低気圧はサハリン付近を通過してオホーツク海に進み、日本の南には前線が停滞します。北日本は低気圧の影響が残り、雲が広がりやすい天気になる見込みです。東・西日本は概ね晴れて気温が上がりますが、湿った空気の影響で日本海側を中心に雲が広がる所もあります。沖縄・奄美は前線の影響で概ね雨。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(3/30-4/5)>

「南高北低型」の気圧配置のため、南からの暖かい空気に覆われやすく全国的に高温傾向の予報です。北日本日本海側と西日本は低気圧や前線の影響を受けやすく多雨傾向の予報。

 

<1か月予報 3・4週目(4/6-4/19)>

暖かい空気に覆われやすく、引き続き全国的に高温傾向の予報です。天候は、全国的に平年同様の数日の周期で変わる天気が予想されています。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:3/26-3/28、下段:3/29-3/31

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】