まずは気象概況です。日本海北部に低気圧があって、発達しながら東に進んでいます。九州の西にも低気圧があって東に進んでいます。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が入っているため、全国的に気温が上がり、大気の状態が不安定になっています。落雷、突風、急な強い雨(高い山では吹雪)にご注意ください。多雪地帯では雪崩にも注意が必要です。寒冷前線が通過した後はこの時期としては強い寒気が入るため、日本海側の山岳を中心に、18日にかけて気温の急降下や吹雪にご注意ください。これが今回の春分寒波の先陣です。

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、今週の春分寒波を乗り切れば、いよいよ春へ一直線で、桜前線が北上し始めるようです。いったん溶けた雪面の上に春分寒波の雪が積もるので、多雪地帯では雪崩に警戒と思います。20日に関東沖で発生が予想されている低気圧によって、関東甲信の平野部でもなごり雪が降る可能性があります。

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<3/18(月)>

日本付近は冬型気圧配置(山では冬)となって、3月としては強い寒気が入ります。そのため、北日本から西日本の日本海側は寒気の影響で雲が広がりやすく、北・東日本の日本海側を中心に雪が降り、大雪になる可能性があります。最新の気象情報にご注意ください。太平洋側は概ね晴れますが、低気圧に近い北海道では雪が降る所が多いです。沖縄・奄美は高気圧縁辺の湿った空気の影響で、雲が広がりやすい天気になる見込みです。

 

<3/19(火)>

日本海と日本の南に低気圧が進んできます。低気圧周辺の湿った空気の影響で、全国的に雲が広がりやすい天気で、沖縄・奄美と西日本太平洋側を中心に雨が降る見込みです。

 

<3/20(水)>

日本海と日本の南に低気圧が日本の東で一つにまとまって発達し、日本付近は冬型気圧配置が強まります。低気圧や寒気の影響で北日本から西日本は雪や雨が降る所が多いです。JPCZ(日本海寒気団収束帯)に伴う降水域が予想されているため、東北~東日本の日本海側では山沿いや山岳を中心に季節外れの大雪になる可能性があります。最新の気象情報にご注意ください。沖縄・奄美は高気圧に覆われて概ね晴れ。

 

<3/21(木)>

日本付近は冬型気圧配置が続きます。北日本から西日本の日本海側は寒気の影響で雲が広がりやすく、雪や雨が降る所が多いです。太平洋側は概ね晴れますが、雪雲が流れ込んでくる所もあります。沖縄・奄美は高気圧に覆われて晴れ。

 

<3/22(金)>

移動性高気圧が日本付近に進んできて、冬型気圧配置は解消されます。全国的に高気圧に覆われて概ね晴れ。

 

<3/23(土)~3/24(日)>

日本付近は、大陸の高気圧と日本の南東の高気圧の間の気圧の谷になります。気圧の谷の湿った空気の影響で、全国的に雲が広がりやすい天気になる予報です。気温が急上昇するため、多雪地帯では雪崩に警戒と思います

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(3/23-3/29)>

東日本以西は寒気の影響を受けにくく高温傾向、北日本は寒気の影響を受ける時期があり平年並みの気温の予報です。春分寒波の後の休眠打破によって桜前線が一気に北上しそうな感じです。東・西日本付近は気圧の谷となっていて、低気圧や前線の影響を受けやすいため多雨傾向の予報です。

 

<1か月予報 3・4週目(3/30-4/12)>

引き続き東日本以西は高温傾向、北日本は平年並みの気温の予報です。天候は全国的にほぼ平年並みの見込みです。ただし2週間の平均の予報ですので、天気や気温の変化の波があることにご留意ください。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:3/19-3/21、下段:3/22-3/24

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】