今日も日本付近は冬型気圧配置となっており、北日本の日本海側と北陸を中心に雪や雨になっています。この冬型気圧配置は明日まで続いて、その後はいったん高気圧後面や低気圧前面の暖湿気によって暖かくなりますが、週末には再び寒波がやってくる見込みです。今度の寒波も結構強そうです。また、これまで強かった日本の南海上のサブハイも、ようやく来週初めには勢力が衰えそうです。まず、1週間のお天気のシナリオをまとめてみました。



12/12(月)

冬型気圧配置は西から緩んできますが、北日本では冬型が続いて、北日本日本海側と北陸を中心に雪や雨になります。その他の地方では概ね晴れますが、沖縄方面は湿った空気の影響で雨が降りやすい天気です。今週も沖縄方面は、気圧の谷や湿った気流の影響で曇りや雨の日が多い予想です。


12/13(火)

日本付近を移動性高気圧が通過します。北日本では寒気の影響が残り雲が多い所がありますが、その他の地方では晴れるところが多い予想です。ただし西日本では気圧の谷の接近によって次第に雲が多くなり、九州では雨が降り出すところもありそうです。


12/14(水)

気圧の谷に対応して、日本海と南岸に低気圧が発生します。西日本から東日本の太平洋側を中心に雨が降る見込みです。また、高気圧後面や低気圧前面では南からの暖湿気が入るため、いったん寒さは和らぎそうです。


12/15(木)

500hPaで-42℃の寒気を持つトラフ(気圧の谷)が沿海州に近づいてきます。北日本は低気圧が通過して、雪や雨になります。東日本や西日本は冬型気圧配置で、日本海側では寒気の影響で雲が多く雨が降るところもありそうです。太平洋側の地方でも、西谷(気圧の谷が日本の西ある)の気圧配置のため南からの湿った空気が入りやすく、雲が多い天気の予想になっています。


12/16(金)

沿海州のトラフが日本海に進み、日本付近は冬型気圧配置が強まります。そして、雪になる目安の850hPaで-6℃等温線が四国付近まで南下してきます。北日本は雪となり、荒れた天気になる可能性があります。日本海側の地方ではJPCZ(日本海収束帯)が明瞭で、雪か雨が降る見込みです。また太平洋側の地方でも西谷が強まるため、雲が多い天気の予想です。


12/17(土)

トラフは日本の東に抜けて強い冬型気圧配置は緩んできますが、850hPaで-6℃等温線は四国南まで南下南下します。日本海側の地方では雪または曇、太平洋側の地方では晴れるところが多い見込みです。


12/18(日)

北日本は冬型気圧配置が続き寒気も残るため雲が多く、日本海側を中心に冬が降りそうです。その他の地方では、大陸からの移動性高気圧が通過するため概ね晴れる予想です。




今週末にも寒波が来ますので、この寒波を中心に解説いたします。まず、1週間の天気の流れを12/13から12/18の地上天気図で見てみましょう。ハッチング部は、前24時間で合計5mm以上の降水が予想されている流域です。12/13は日本付近を移動性高気圧が通過し、東シナ海から次の気圧の谷に伴う降水域が西日本に接近してきます。12/14には、日本海と南岸に低気圧が発生します。12/15は、日本海の低気圧が発達しながら北日本を通過し、西日本から東日本は冬型気圧配置となります。12/16は冬型気圧配置が強まり、JPCZに伴う三角形の降水域も明瞭です。12/17は、西の方から冬型気圧配置が緩んできて、12/18は再び移動性高気圧が日本付近を通過します。
ペンギンおやじのお天気ブログ-地上天気図





次に、冷え込みが予想される12/16の高層天気図を見てみましょう。左図は500hPa等高度線、右図は850hPa気温を示しています。左図で沿海州からアリューシャンにかけて3つのLが並んでいますが、これが寒冷渦(上空に寒気を伴う低気圧)で、この付近に寒気が蓄積されています。トラフ(赤の二重線)が日本海に進んできて、等高度線に沿って北からの寒気が入ってきます。左図の850hPaで-6℃等温線(青線)は、今回も四国付近まで南下してきます。ただし、左図で分かるように、サブハイ(右下のH)はいまだに健在なため、この寒気も一時的なものに終わる予想になっています。


ペンギンおやじのお天気ブログ-高層天気図




よく当たると評判のヨーロッパ中期予報センター の天気図によりますと、来週の初め頃には勢力が弱くなるようです。動画を掲載しますので、右下の北緯20度付近の5880mにご注目ください。12/20にはめっきりと弱くなっています。また、その次の寒波は12/20頃に来そうですが、果たして如何に‥
ペンギンおやじのお天気ブログ-ECWMF


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