テディマウス | THE OWL GENE LURES

THE OWL GENE LURES

ハンドメイドルアー
岡山ガレージブランド
オウルジーンズ

釣りや道具や作者カワニシのブログ

届いた釣果をきっかけに、ルアーの話。

過去、「ネズミ」をテーマに3種類のルアーを作ってきました。


最初に作ったのはオウルマウス。

これは直系のメドウマウスレプリカでした。

ネズミが効くかどうかは別として、あの旋盤だけでは削れない形が 大昔に生まれて、手間をかけて 見た目だけでも「餌」に似せようとした、無駄?とも思える努力に感銘を受けたのがきっかけ...

ミッ○ーマウスカラーも、その当時、そのプラグで塗りました。




最近では、ウッドビーズを使った数珠型テールを搭載した「ネズミ」を作りました。

多連結の軌道を泳ぎと連動させて、ワームの様な尻尾を持つウッドパーツを、ネズミの尻尾に見立てました。

これは、イベント先行分を除いては、全国リリースを控えて現在製作中ですが...

ありがたいことに、すでに多くの実績で帰ってきています。






そして、3種類の内の一番の問題作?が、真ん中に作った、「テディマウス」です。

コンセプトは全く泳がない「デコイ」プラグ。

水を吸ってウエイトバランスが変わるレザーパーツは、シルエットのリアリティ?

...もちろん抵抗となって泳ぎません。

一応、アクション演出のきっかけの為の、申し訳程度のアンバランスな小型リップを装着しましたが...

自発的に泳がない癖に、見た目だけはやたらと手間をかけた旋盤では削れない、「ネズミ」型の木製プラグ...

要は針の付いた置物の様なルアー。

針がついていれば釣れる?なんて、ブラックバス釣りをバカにするつもりは毛頭なく、性能と見た目のギャップに、ある意味「ルアー」としての可能性にチャレンジしたかったのがテディマウスでした。



釣果は、岡山県橋本さんから...





画像の通り、ウッド特有の経年劣化?もうボロボロのネズミですが、この傷...このプラグに至っては、全て「魚を釣るための努力」の形。




自発的に動かない「デコイ」ですから、使い込みの傷こそが命を吹き込まれ続けた証しともとれるのです...

釣れたでは無い「釣った」の釣果画像は、テディマウスならでは...

あまりたくさんの釣果が届くプラグではありませんが、画像のネズミを見ると チャレンジして良かったと思います。





本来、釣り人が命を吹き込むプラグの代表?であるペンシルベイトも、最近では綿密なアクションと操作性を纏った物が主流です。

無駄に手間をかけただけの、動かないネズミ、テディマウス。




もう絶対。二度と作りませんが...とても嬉しい釣果でした!