ヨーロッパ音楽紀行-005 | ハリウッドで映画化を目指す四国のジャンヌダルク☆香川宜子のオフィシャルWebサイト

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四国のジャンヌダルク、ついにハリウッドへ!自身の原作『the Violin』がハリウッドで映画化されるまでのリアルタイムドキュメンタリー

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さあて、これはどうしたことだろうと帰りの飛行機で考えていました。

ウイーンではあの小さい町に毎日毎日、午前午後あわせて80箇所に及ぶコンサートが開かれているそうです。

さすが音楽の都といわれるゆえんですが、世界から観光に来ている人のために成り立つのだろうと思っていましたら、そうではなくて、観光客はひとつのホールにざっと3割くらいなものです。

よく見ると、だいたいはカップルで来ています。時間も夕方の部は8時開演です。

日本は6時から7時ごろが一般的ですよね。

そうしたら、大抵の殿方は仕事で間に合いません。

よほどの演奏家がくる特別でもなければ、仕事のほうを優先せざるを得ません。

おなかをすかせて走りこむのか立ち食いそばでも食べてくるのが関の山です。

ですから東京はどうだか知りませんが田舎ですと女、子供がほとんどです。

ところが、8時ですと、ゆっくりとはいかないまでも、家で食事をして出てくることができますから、夫婦で仲良く来ることができるようです。

どんな御高齢者であっても、きちんと正装をして、奥さんの手をとって歩いていらっしゃる素敵な光景を見させていただきました。

このようにカップルですから、日本にくらべ、当然2倍はチケットが売れるという算段です。

そして、小腹がすかないようにホールの中にモーツアルトの格好をした給仕さんがサンドイッチや、ワインを持ってきてくれたりもします。  

8時にスタートするので当然終わりも遅く10時になるのですが、時間が遅いためか、アンコールはなくて、最後の曲目に例の「ラデツキー行進曲」を披露して客に手拍子させて満足をしてもらってお開きというように設定されていたりします。 

日本は9時ごろには終了してしまうので、やたらとアンコールをさせられてしまいますよね。

そして、外に出ると、東京は不夜城にしても地方都市ではもう店も閉まって真っ暗です。

音楽でいい気分になっても急にさめてしまいます。ヨーロッパでは夜中の2時ごろまでやっているお酒と食事ができ、ちょっとした音楽の生演奏も聞かせてくれるお店がたくさんあり、そこで、ほてった心の余韻でもう一杯。

という、とてもしゃれた文化的な大人の町が用意されています。

日本のようにいかがわしい客引きのお店に群がる酔っ払いのおっさんという雰囲気はどこにもありません。

それに少ないのがコンサートに来る子供の数。

遅いせいか、親子つれがほとんどいませんでした。かえってそのほうが、大人になる楽しみを子供に与えてるのかも知れませんね。

だから、ホイリゲという居酒屋さんによる大人の余裕もできるのでしょう。

(つづく)


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