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○「キリングシャドー」

うわ~、出た!TV映画!
解説ページが無い…あらすじ苦手なんだよなぁ~;;


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《あらすじ》
イギリスのとある海岸沿いの田舎町の湖で、女性の腐乱死体が発見される。
早速警察が捜査に乗り出し、主人公の心理学教授も捜査に協力。
一方、町に住む人気タレント夫妻の身辺でストーカー事件が浮上し、警察はこれも同時に処理することに。
最初の女性の死体事件が連続殺人事件に発展していく中、1人の刑事がストーカー事件との関連性に気付き、捜査は意外な方向へと展開してゆく…。
とまぁこんな感じ。今回は無難に書けたな;

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まず、TV映画と分かってたら借りなかっただろうな~;
基本的に低予算だし、やっぱり作品企画の規模が全然小さいからリスクも高いし。
金かければ面白いってことは全く無いんだけど、何だかんだ言ってもお金をかけることで底上げできる部分てあるんですよね。キャスティングとかさ。
まぁいいや。


とにかくTV映画と知らずに借りて見たわけなんですが、これがちょっと意外にも面白かった。
原作は現地ではそれなりに売れた小説らしいんですけど、検索に引っかからなかったところをみると、古いのかそれとも日本で出版されてないのか…。


ストーリーの方は主人公によるプロファイリングによって進行していく訳なんだけど、ここに一工夫があった。

プロファイリングといえば、有名なのが「羊たちの沈黙」。
優秀な捜査官でありながら、「犯人視点」を持たないがために犯人の心理を掴みきれずにいるクラリスに、その道の権威(?)であるレクター教授が様々なヒントを出し、それを元に彼女は次第に犯人に肉薄していく。

この種の作品は、事件の裏側に隠された真実そのものよりも犯人に近づいていく過程の演出が鍵になってくる。
その点、この作品では主人公は一人前のプロファイラーだ。

よって段取りに迷ったりすることはない。

一人前の彼が、教えている生徒とのディスカッションなどを通じて事件の真実に迫っていく。
何と言っても彼がホワイトボードに向かって事件の状況を単語で羅列しながら発想を巡らせている場面は絵になっていた。

これがハマっていたのは大きい。


それに何しろTV映画なので、進行も分かりやすいしテンポの緩急もいい。

役者さんの演技もムラがないので、ベテランなのかもしれない。

イギリス版「火サス」か?


ミステリーマニア諸氏には少々食い足りないかもしれないけど、そもそもミステリー作品だからといって決まった楽しみ方がある訳じゃなし、これはこれでいい。

DVDにして発売するだけの価値はあると、僕は思いました。
ミステリーをライトに楽しむ人向け。


PS.後に分かったことですが、この作品はイギリスで放映された「ワイヤー・イン・ザ・ブラッド」というTVシリーズの中の一本だそうです。
解説は以下のサイト様にて。


解説
「ワイヤー・イン・ザ・ブラッド」
http://www.mystery.co.jp/guide/wib.html


上映時間 95 分
製作国 イギリス

監 督: ニック・ローランド
原 作: ヴァル・マクダーミド
脚 本: パトリック・ハービンソン Patrick Harbinson
アラン・ホワイティング
出 演: ロブソン・グリーン Robson Green
ハーマイオニー・ノリス Hermione Norris
トム・シャドボン Tom Chadbon
マーク・レセレン Mark Letheren
アラン・ストックス Alan Stocks