大阪市西淀川区で昨年4月、松本聖香さん=当時(9)=を虐待し衰弱死させたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた母親の美奈被告(35)の裁判員裁判について、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)は初公判を7月12日に開くことを決定した。審理は5日間で判決は21日に予定されている。裁判を前に、聖香さんの実父、佐光哲也さん(39)と祖母の真佐子さん(60)が産経新聞の取材に応じ「聖香が死ななければならなかった理由を裁判で知りたい」とその心境を語った。
事件から1年あまりたっても裁判が始まらず、気をもんでいたという哲也さん。ようやく決まった初公判には、仕事の都合を調整し法廷に足を運ぶつもりだ。
聖香さんは、長期間にわたって暴行されたうえに、食事も満足に与えられず、自宅のベランダに遺棄され、死亡したとされる。法廷では聖香さんが息を引き取るまでの詳細な状況も明らかになる。事件の全容を知りたいと傍聴を決めた哲也さんだが、「聞きたくないことを聞かなあかん。耐えられないかも」と複雑な思いを打ち明ける。
一緒に暮らす聖香さんの姉(11)や、双子の妹(10)への影響も気がかりだ。「裁判が世間の注目を集めると、子供が当時のことを思いだしてつらくなるのでは」とも。
真佐子さんは、聖香さんがベランダに放置されて亡くなった光景を想像するだけで今でも涙があふれてしまう。聖香さんのためにも裁判を一度は傍聴したいと考えているが「感情を抑え切れないのでは」「裁判所で、(美奈被告の)顔を見る勇気があるだろうか」と、不安が脳裏をよぎる。
聖香さんは、美奈被告と哲也さんの離婚後、大好きだった母親のもとにとどまり、そこで命を奪われた。
真佐子さんは「母親なら、殴られて顔を腫らした聖香のむごたらしい姿が目に浮かんで苦しむのが当然やけど、そんなことはないのやろうか。夢でうなされたりしないのやろうか」とずっと疑問に感じてきた。
だからこそ、「自分のしたことをどう思っているのか美奈被告から直接、聞いてみたい」という思いも強い。心は揺れている。
2人は、聖香さんの事件がきっかけで始まった「虐待致死傷罪」の創設を目指す署名活動「ひまわり署名プロジェクト」に参加している。「聖香のように虐待される子供は1人でも少なくなってほしい」と哲也さん。真佐子さんも「抵抗できない子供に一方的に暴力を振るう虐待はもっと厳しい刑にするべき」と訴えた。
署名は、同プロジェクトのHP(http://www.maylibridshope.syarasoujyu.com/)から可能。署名用紙もダウンロードできる。
一方、共犯として、保護責任者遺棄致死罪などに問われた内縁の夫、小林康浩被告(39)については、公判前整理手続きが続いており、期日はまだ決まっていない。
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聖香さんは、長期間にわたって暴行されたうえに、食事も満足に与えられず、自宅のベランダに遺棄され、死亡したとされる。法廷では聖香さんが息を引き取るまでの詳細な状況も明らかになる。事件の全容を知りたいと傍聴を決めた哲也さんだが、「聞きたくないことを聞かなあかん。耐えられないかも」と複雑な思いを打ち明ける。
一緒に暮らす聖香さんの姉(11)や、双子の妹(10)への影響も気がかりだ。「裁判が世間の注目を集めると、子供が当時のことを思いだしてつらくなるのでは」とも。
真佐子さんは、聖香さんがベランダに放置されて亡くなった光景を想像するだけで今でも涙があふれてしまう。聖香さんのためにも裁判を一度は傍聴したいと考えているが「感情を抑え切れないのでは」「裁判所で、(美奈被告の)顔を見る勇気があるだろうか」と、不安が脳裏をよぎる。
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真佐子さんは「母親なら、殴られて顔を腫らした聖香のむごたらしい姿が目に浮かんで苦しむのが当然やけど、そんなことはないのやろうか。夢でうなされたりしないのやろうか」とずっと疑問に感じてきた。
だからこそ、「自分のしたことをどう思っているのか美奈被告から直接、聞いてみたい」という思いも強い。心は揺れている。
2人は、聖香さんの事件がきっかけで始まった「虐待致死傷罪」の創設を目指す署名活動「ひまわり署名プロジェクト」に参加している。「聖香のように虐待される子供は1人でも少なくなってほしい」と哲也さん。真佐子さんも「抵抗できない子供に一方的に暴力を振るう虐待はもっと厳しい刑にするべき」と訴えた。
署名は、同プロジェクトのHP(http://www.maylibridshope.syarasoujyu.com/)から可能。署名用紙もダウンロードできる。
一方、共犯として、保護責任者遺棄致死罪などに問われた内縁の夫、小林康浩被告(39)については、公判前整理手続きが続いており、期日はまだ決まっていない。
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