抹茶について・・・お待たせしております!! | 桜野園 お茶で一福、心ふぅわり

桜野園 お茶で一福、心ふぅわり

水俣で、無農薬や自然栽培の緑茶、紅茶、ほうじ茶を家族でつくっています。
そんなお茶づくりと、日々の徒然。
ちゃみさんのあげまん道から学び実践から生まれる気づきも満載でお届けします。


今年の梅雨は、、
本当に雨が多いですね!!

晴れ間が非常に貴重なので
お茶摘みのタイミングが難しいし
毎日のお茶園作業は、カッパを着ていても、2~3時間もすれば
中まで雨でぬれてしまう状況です~。

でも、天候については
あまり文句を言っても仕方ないので・・・^^;
受け入れて何とかするのみです☆


さて、先日から何度か書かせていただいた
抹茶の試作。

「抹茶、いつ販売になりますか!?」
のお声もちらほらいただき、とてもとてもありがたいです。


今日は、色々と正直に書いてみたいと思います。

私自身も、気になっているせいか
毎晩夢の中に出てきて
朝はそれで目覚めるという(笑)


桜野園の在来種、自然栽培の抹茶

半月以上前には試しの状態で挽けまして(上の写真)
知人に送らせていただき、ご感想をいただいたり
イベントで試験販売したり
お客様にお出ししたり・・・

「おいしい!」のご感想や
2回3回とおかわりに来てくださる方もいらっしゃり
嬉しい限りでした。


一方で、お茶の世界にいながら
抹茶とは縁遠かった私たちなので
色々勉強したり、京都にも研修に行ったり。


こちらの本は、
今年発売された本で、内容も抹茶の歴史から今日までの状況、
それも生産製造現場のことをかなり詳しく書いてあり
勉強になりました!!

宇治抹茶問屋4代目が教える お抹茶のすべて: 歴史・種類・おいしい点て方、上手な選び方からスイ.../誠文堂新光社
¥1,728
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特に、私たちがつくったような
在来種の抹茶について、知りたかったのですが

私たち夫婦(30~40代)がうまれた頃まで
在来種のお茶だけだっのが
品種化が進み、今では「在来」といって売られているお抹茶は
とても希少なようです。

また、「宇治在来」については
毎年同じ生産家、同じ畑の碾茶を扱っていると
10年か15年に1回、素晴らしい出来の年があるとか。

一方で、10年のうち、すばらしい年は1年あるかないかで
目も当てられない悪い年が3~4年とも書いてある(+o+)

毎年同じレベルの在来茶をつくるのは
品種茶より難しく、
摘採の適期も非常に短い。


ただ、大当たりの年の在来茶は、品種ではまねできない素晴らしさ
なのだそうです。


なかなかに、むずかしいことにチャレンジしてるのね、私たち
と思った次第です~。


また、自然栽培の抹茶についてですが

露地栽培の煎茶に比べ、
覆下栽培の碾茶には多量の肥料が施されます
、とのことで
もともと、自然栽培そのものがまだまだ希少ですが、
抹茶の世界だと、より珍しいかもしれません。


さらに、基本の抹茶についてですが

抹茶生産量とされているのが現在4000トン、
一方、抹茶のもとになる「碾茶」(てんちゃ・蒸した後揉まずに乾燥させた茶葉)は
1300トンと、
原料より抹茶が多くなっている、不思議現象!?

これは、加工用抹茶などと呼ばれるものが含まれていて
○碾茶以外の原料からつくられたもの(2/3)
○覆いをしていない、秋番など
○石臼挽きしていないもの
などが含まれています。

また、抹茶の定義は、様々な見解がありますが
日本茶業中央会では

☆覆い下栽培(覆いをかぶせてつくったお茶)
☆茶葉を揉まないで製造

(さらに著者は、石臼挽きであることが理想としているが、
定義としては、挽き方は問われないよう)


その点から言うと、
当園の抹茶は
☆覆い下栽培→している
☆茶葉を揉まずに製造→碾茶機械を持っていないので、
煎茶のラインで、揉まないようには作った
でも、碾茶とはやっぱり全然違う


さらに、石臼挽きは、原料の形状から難しいようで
気流式、という方法で挽いています。

つまりは、加工用抹茶や粉末茶にごく近い
ぎりぎりセーフで、抹茶と呼べるかどうか!?

というラインだと思います。


そういう点でも、販売に踏み切るのを
悩んでいたのもありますが

やっぱり大切なのは、
抹茶としての味や香りだと思います。


長くなりましたので、次の記事で
皆さんのご感想を掲載したいと思います☆