グッドメロディとヘヴィサウンドで
BAKA ROCK SUMMER PARTY!!
CALL YOUR NAME主催イベントに豪華7組が出演
2013.8.18(日)
CALL YOUR NAME主催
「BAKA ROCK SUMMER PARTY!!! -2nd Night-」
が開催された。
メロディを大事にするロックバンドを中心に、7組が集結。
休日の夜ということもあり、相当盛り上がるのではと期待が高まる。
1組目に出演したのは「PHONICLINE」。
この夏活動を始動させた、期待の女性voエモーショナルロックバンドだ。
Vocalと2gt&chorusによる豊かなコーラスワークが楽曲のキャッチーさを創出する。
その反面、インスト部分ではこれでもかというほどキメのフレーズを連発し、ノリを誘ってくる。
特に、手数の多いテクニカルなドラミングが楽曲のノリを先導してゆく
ヘヴィなサウンド作りながらも、
PHONICLINEを形容するならば「メロディック」とか「パワーポップ」という言葉が浮かぶ。
発音の1つ1つの粒がしっかりと耳まで届く歌声は、このシーンの未来を託すのに申し分ない存在感とクオリティだ。
8月に新体制での活動を始動させたばかりだが、新ホームページも完成しライブ予定も続々と決まっているようだ。
是非、今後の活躍に注目して欲しい。(PHONICLINEホームページ)
続いて、Liquidz Edgeが登場。
これまたエモーショナルでクールなステージングを披露してくれた。
おそらくこの日のラインナップの中では、最も音楽性的にCALL YOUR NAMEに近い存在であろうLiquidz Edge。
同じシーンで活躍するバンドが何組も一度に見れる機会ともあって、フロアの期待感は高まるばかりだ。
次々とリフを繰り出すギターに、ヘヴィでタイトなタテノリのビートが絡む。
「僕ら2番目で始まったばかりだけど、最後まで盛り上げて行こうぜ!」
と、イベントを共に盛り上げるアツい気持ちを、フロアへそしてCALL YOUR NAMEへ向けて示した。
中盤には新曲「Make or Break」を披露。
Liquidz Edge節が炸裂する王道タテノリロックナンバーだが、特にギターリフの絶妙な刻みがフロアを悩殺した。
メンバーが先導せずともフロアは手を挙げ身体を揺らした。
そして後半のヘヴィなナンバーでは、メンバーのパフォーマンスがさらに激しさを増した。
3組目には、3ピースのミクスチャーロックバンドUNDERPLOTが、
HipHop-Mixtureカラー全開のSEに乗って勢いよく登場した。
ツインボーカルのコンビネーションと、3ピースのシンプルながらストレートでパンキッシュなアンサンブルは、
難しい事を一切考えず、素直に楽しむ事が出来る。
ライブ感溢れる、荒削りなGt・Baのアンプの生音加減がとても心地よい。
CALL YOUR NAMEとは、互いが今のバンドを組む前からの付き合いだと言うvocalが、
「今もこうやって互いに活動している事はとても嬉しい」と素直な気持ちを述べた。
「最後のCALL YOUR NAMEまで、それぞれの楽しみ方で楽しんでいって下さい!」
とフロアへメッセージを送ると、ラストには2ビートの疾走感溢れる激しいナンバーで締め括った。
4組目に登場したのはBakura。
2年間、大塚Deepaで何度も大一番のライブを迎えて来たBakuraが、
経験を生かしてアグレッシブなステージを見せた。
絶対的な存在感のあるvocalが、ライブハウスの空気を一気に”モノ”にする。
抜群にタテの揃ったグルーヴ、vocalの伸びやかなハイトーンににどんどん引き込まれてゆく。
そして、エッジの効いたGtとBaのサウンドが心地よく胸を突く。
「楽しむも楽しまないも、お前ら次第だ!」
とフロアを煽る。
「BAKA ROCK SUMMER PARTYってことで、バカになれてる人ー?」
「...この夏のこのお祭りくらい、一緒にバカになりましょう!」
つい先日にはBakura主催にCALL YOUR NAMEが出演しており、この日は”恩返し”の気持ちも込めてのアクトとなったようだ。
ラストナンバーでは、イベント中盤ながらクライマックスのような盛り上がりを見せた。
5組目には、2MC+1DJのユニットDIAmindが大塚Deepaに初披露。
これまでのムードをガラッと変える、Party感溢れるパフォーマンスを披露した。
幕が開くと、DJによるソロパフォーマンスタイム。
これまでの4組とは違ったアプローチでフロアのテンションを掻き立てる。
流れるようにキャッチーなイントロが始まると、vocalの二人が登場。
フロアも酒を片手に飛び跳ね、騒ぎ、各々楽しんでいる様子だ。
「全てをさらけ出す事が音楽だ。何でもいい、楽しんで行こう!」
という言葉も待たずしてフロアは既に温まっていたかもしれない。
ラップ中心のアップテンポなナンバーから、メッセージ性の高いバラードまで5曲を熱唱した。
終盤6番目、この日随一のヘヴィでラウドなパフォーマンスを誇ったDELHEZIが登場。
冒頭から2ステップを誘発し、デスボイス・シャウトでムードを一気にラウド・ショウへと仕立ててゆく。
ブラストビートから2ビートに流れる曲展開は、メタル・スクリーモの王道的なそれだが、
この日はDELHEZIが、このシーンの代弁者として見事に役割を全うして見せた。
フロアもここぞとばかりに身体を激しく揺らし彼らのアグレッシブな音に応えてゆくが、
休む間を与えないビートの応酬に、ただただ順応する事しか出来なくなってゆく。
ヴィジュアル的にも華のあるvocalが、バンドサウンド1つ1つのキメや曲調に合わせ、
見ていてとても心地よい形で身体を揺らすので、視覚的にも非常に満たされる時間となった。
終盤には、フロア広報まで妥協を許さない、超会場一体型のコール&レスポンス。
完全にフロアのテンションを支配している。
ラストにはそれまでの難解で重厚なナンバーたちから一転、パンキッシュなサビを持ったナンバーで締めた。
そしてラストには、
満を持してCALL YOUR NAMEが登場。
冒頭からフロアは超満員だ。
「この言葉しか出て来ません。」
「みんな、本当にありがとう!」
1曲目から、こみ上げた想いをフロアへ向けて叫ぶ。
序盤から疾走感のあるラウドなナンバーを連発。
誰しも持っているはずであろう”ノリのツボ”を刺激する、ザクザクのギターリフ。
身体を揺らせと執拗に煽るドラムとベースの重厚なビート。
J-ROCKの真髄とも言える美声のハイトーンvoice。
これら1つ1つが、序盤のフロアをCALL YOUR NAME色に早くも染めてゆく
「一人一人、1つ1つの選択を経て今日この会場に来ていると思う。」
「僕らも、今日此処にいる仲間や対バンのみんなとは、僕らが1つ1つ選択を経てきた末に出会ったんです。」
メッセージ性の深いmcから、中盤の楽曲に突入して行く。
ギターからも
「楽しんでるか?大塚Deepaぁ!」
「俺らも、めっちゃ楽しんでます。ありがとう。」
と、尽きない感謝の意を惜しみなく伝える。
終盤のmcでは、1バンドずつ名前を挙げて「ありがとう」と伝えるほどだ。
そしてフロアへ向けて、最後の煽りをぶちカマす。
「残り2曲しか、バカになるチャンスはありません。」
「チャンス、掴めますか!!」
ライブの最後まで残ったからには、バカになるまで帰さないのがBAKA ROCK SUMMER PARTY。
ラストは疾走感溢れるロックナンバーで締めるが、フロアからは間髪入れずアンコールが沸き起こる。
アンコールでは一人ずつ名前がコールされていた。
それをゆっくり噛み締めるように一人ずつメンバーが登場した。
CALL YOUR NAMEの一人一人がファンに愛されている様子が伝わる一幕だ。
本当のラストには、フロアへ向けてこんな言葉が贈られた。
「人は、変わりたいと思った瞬間から変われるんです。」
そんなメッセージが込められたバラードを最後に、BAKA ROCK SUMMER PARTYは幕を閉じた。
それでも物足りない(?)出演者と来場者は、盛大な打上げTIMEに突入。
心行くまでSUMMER PARTYを満喫することとなった。
豪華7組によるROCK PARTYは、
単なるロックのショータイムではなかった。
フロアとの一体感、一緒に楽しめる仲間への感謝。
とてもメッセージ性のある、全員で創り上げるPARTYだ。
そして、それを主催したCALL YOUR NAMEも、
(上述の通り)これだけ愛されているからこそ、たくさんの仲間が集まった。
そのことを一番わかっているメンバーだから、ステージの最中に何度も「ありがとう」と口に出して伝えた。
こんな素晴らしいPARTYを見させてもらうと、
気が早いようだが、来年の夏に想いを馳せてしまう。
そんな一夜だった。
読者の皆さんも、身体がうずうずして来たのではないだろうか?
(文・伊藤航太/写真・難波里美)