キンキラキンの箱モノの裏側で | たかちゃんの“華たかだか”歳時記

たかちゃんの“華たかだか”歳時記

私は香川県で理容業を営んでいます。
その私は仕事から離れると外出時は手慣れたデジタルカメラを携帯。それで撮影した杵柄とともに一句、捻っていきます。

平成30年1月21日、「たかちゃんのワンショット!」からタイトルを変えました。

 高松市丸亀町商店街の南の端に“丸亀町グリーン”がオープンして、まもなく4ヶ月になろうとしています。
 当初のにぎわいも落ち着き、商店街も普段と変わらない様子になっています。一部では、「人通りが寂しい」の声も聞かれますが、どうなるんでしょうか。
 さて、その陰で忘れられた存在もあります。

たかちゃんのワンショット!-プッチーニの小路 それはプッチーニの小路(こみち)です。
 平成元年、今が平成24年ですからもう23年前のことになりますが、丸亀町商店街で陶器店を経営していた河野さんという方が、郊外へ店を移すことに。その後の土地活用でテナントビル(フェスタビル)を店のあった場所と、アーケードを出てすぐの所有地に2棟建てて、主に外食産業が入居しています。その間に袋小路があって、河野さんらが何か愛称をと公募したところ、付いたのがプッチーニの小路です。
 この愛称が付いたのは審査した人間の中にクラシック音楽の専門家がいたことや、プッチーニが蝶々夫人をはじめとするオペラを手がけたことで知られる作曲家で、雰囲気がその音楽にぴったりであったことからでしょう。

たかちゃんのワンショット!-プッチーニ像 狭く、短い道ですが、ビルのそばにはプッチーニの銅像も設けています。
 ところが、そこを通る人やビルの中へ食べにおじゃまする人で、この名称を知っているのはどれくらいいるであろうか。
 筆者は年々、その数が減っているように感じてならないし、プッチーニの小路自体が蔑ろにされているのではないだろうか。
 まさか、丸亀町グリーンに隣接していることから、それをもじって“グリーン・アベニュー”のようなニュアンスを発しているかもしれません。
 筆者は今の商店街の人間に問いたい。
 郊外へ引っ越すという、自ら犠牲になってまで、商店街の発展を祈るべく、当時、魅力的なテナントビルを作った先人のことを、そして新しい箱モノに酔いしれるくらいなら、この先人の業績を見つめて、テナントビルの界隈を盛り上げていくのが大切ではないかと。
 【文、写真|Takahiro Kasai】

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