いそぐべからず 誤魔かすべからず | 致知出版社公式アメーバブログ

おはようございます


一昨日、昨日と続けてきました

平澤興先生の若き日のエピソード


最終回となる今回は、

二十歳にして覚醒した

平澤先生が認められた書に迫ります


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そして翌大正10年の元旦、

自分の覚悟を「座右の銘」として、

実に1メートル60センチにもなる

巻物に毛筆で認めました。



常に人たることを忘るること勿(なか)れ。


 他の風俗に倣(なら)うの要なし。


 人格をはなれて人なし。


 ただ人格のみ、永久の生命を有す。



 

 常に高く遠き処に着目せよ。



 

 (なんじ)(も)し常に小なる自己一身の利害、

 目前の小成にのみ心を用いなば、

 必ずや困難失敗にあいて失望することあらん。




 (しか)れども汝もし常に真によく真理を愛し、

 学界進歩のため、人類幸福のため、

 全く小我を捨ててあくまでも奮闘し、

 努力するの勇を有さば、

 如何なる艱難(かんなん)も如何なる窮乏(きゅうぼう)

 汝をして失望せしむるがごときなからん。


 

 真の大業、真に生命ある事業は

 ここに至って初めて正しき

 出発点を見出したりというべし。




進むべき 道は一筋 世のために 


いそぐべからず 誤魔かすべからず(後略)




平澤先生はこの巻物を持って

京都・八坂神社にお詣りし、

生涯学問の道に生きることを誓いました。


後に偉大な研究者となられた先生の原点は、

死を考えるまでの煩悶と、

その末に行き着いた覚悟にあると思うのです。


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二十歳にして学問の道に生きることを

誓われた平澤先生の気迫が伝わってきます。


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