きっと、うまくいく【映画レビュー】~インド映画最高! 今年暫定1位! | おたるつ

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モノホンのおたくにジャンルは関係ねえはずだ!
ってわけで、おたくのるつぼ。略しておたるつ

【きっと、うまくいく】今年15本目

監督:ラージクマール・ヒラニ 170分
2009年製作 インド

◆ストーリー◆
名門大学で共に青春時代を過ごした3バカトリオの1人・ランチョーは
卒業以来音信不通になっていたが、10年ぶりに彼の居所を知る。
ランチョーに会いに行くまでの道程と、青春時代の物語。


映画館で大笑いすることも、号泣することも度々経験するけど
大泣きしながら大笑いするってのはなかなかない。
平日の昼間で鑑賞人数も少なかったけど【キック・アス】以来のシアターの一体感。
最初は上映時間があまりに長くてビビりましたが全く問題ない。
それどころか、私はこの物語が終わってしまうのが寂しく寂しくて、
最後のほうはそれで泣いてた。
こんなに泣いたのは【僕たちは世界を変えることができない。】以来かも。
【僕せか】の5倍泣けると思って欲しい。

インドといえば世界でも有数の映画大国だ。
独特なミュージカルみたいに歌うす踊る。そしてバカ明るい。
【きっと、うまくいく】もまさにインド映画! って感じの楽しい映画になっている。

原題は【3 IDIOTS】。
ランチョー、ファルハーン、ラージューの3バカがとにかく愛おしい。

印象的なシーンや、詰め込まれた要素がありすぎて何から書いていいかわからない。
思い出すと涙が出てきてしまって、正直まだ混乱してる。
なんてすごい映画に出会ってしまたんだ。

とりわけ号泣してしまったのが、学長の玄関に酔って放尿した3バカ。
うっかりラージューだけ見つかってしまって退学を迫られる。
学長は退学を両親に知らせる手紙を書かせ、
「自分の名前を書きたくなければランチョーの名前を書け」と迫る。
追い詰められたラージューはそのまま窓から飛び降りる。

冒頭でも工学が大好きだった学生が競争社会に追い詰められて自殺するシーンがある。
競争社会やプレッシャーから自由になるというのが、1つ重要なテーマになっていて
その学生やラージューだけでなく、学長の息子も追い詰められた1人だ。
それに真っ向から抗うのがランチョーだったりする。

瀕死のラージューを救急車に乗せ、バイクで誘導するランチョー。
このあたりから歌の入った音楽が流れる。
「キミを逝かせはしない」
非常にストレートな歌詞と、必死に親友を救おうとするファラハーンとランチョーの姿に
涙が止まらない。

次に号泣したポイントは、ランチョーに背中を押されて
ファラハーンが写真家になりたいと父親に理解を求めるシーン。
いや、その前の病室のシーンでランチョーが
「50年後に死の床で後悔するぞ」のあたりから、ずっと泣いてたんですけど。

ファラハーンにエンジニアになることを求める父親もまた、
彼を愛していて、それがわかっているからエンジニアの道を歩もうとしていた。
しかしファラハーンは、涙ながらに切々と父親を説得する。
なんかうまい言葉を言ったり、キレたりしない。
なんとまっすぐな、美しい……。

最後の最後にランチョーの隠された事情が明らかになって、
3人(5人)が再会するシーンは……ロケーションといい、
花嫁の伏線回収といい、サイレンサーをいじめる仕掛けといい、
最高です。

なんかもうここまでダラダラ書いといてアレなんだけど
もう心に閉まっておきたいわ。

3バカのキャラクター、
物語に散りばめられたたくさんありすぎるテーマ、
そしてもう1つ魅力なのが、伏線回収がわかりやすい。

普段あまり伏線を意識しない人にもわかる。
わかんなかったら寝てたとしか思えないくらい明確に
取ったどー!! ばりに伏線回収してくる。

ここまで鮮やかに伏線回収しまくってくれると
なんか1本とられた気分になってくる。

ああ、他にも学生たちがシャワー浴びながらふざけて歌うシーンとか
5億点叩きだしシーンがたくさんある。
正直、この手の映画は早く観ないとどんどん観る環境が辛くなるから
早く観て欲しい。

私はDVDを買う。



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