スペインへの支援のリスク選好は続かず・・・・

おはようございます。

スペインへの銀行支援のための10兆円の支援を決定したことで昨日のアジア時間は大きくリスク選好で始まりましたが、欧州時間で失速し、米国時間では早々に反落に転じました。

週末のスペイン銀行支援の報はアジア株式市場を大きく上昇させ、NYダウ時間外市場も150～160ドルの上昇となっていました。

結局、NYダウは142.97ドルの下げとなりましたので、昨日のアジア時間序盤からでは300ドルの下げとなっています。

米国時間ぐらいまでは上昇を残すかと思いましたが、最近のリスク選好、回避の攻守の切り替わりの速さを反映している動きでした。

そもそも、スペインの銀行支援で資本増強は不安は解消も、スペインが自国の銀行の救済、しかも10兆円規模の救済を自前で出来ないこと、次にイタリアなどの銀行が支援を必要としたときに対処できるのか・・・・

今回はスペインの銀行の支援の名目の支援ですので緊縮財政など支援のための条件は付きませんが、ギリシャが銀行支援の為に資金を出してとふざけたことを言ってきたらなんて断るのかな？とも思ったりしました。

いずれにしてもスペインへの支援は短期的には好感できる材料も長期的には不安を助長するニュースとの認識でみていましたが、このニュースでの上昇が一日も持たないのは、欧州問題の根の深さの象徴なのでしょう。

昨日はスペインの救済記事で隠れていましたが、中国は貿易収支は良かったようですが、その他の経済指標は軒並み鈍化しており、新興国の経済成長、景気の鈍化は懸念材料でしょう。

ここ最近、インドも景気鈍化でルピー安、自動車販売の落ち込みが指摘されていますが、昨日、格付け機関S＆PがBRICsで一番初めに投資格を失うのはインドであるとの示しました。

中国、インドの景気減速が顕著になれば商品市場への影響も大きく、欧州問題と同様に注視が必要でしょう。

個別商品市場においては下記で。
為替市場は下記の通りです
ドル円は79円30銭台、
ユーロ円は98円80銭台
豪ドル円は78円10銭台です。

＜貴金属＞NY金8月は5.4ドル高の1596.8ドル、換算値は30円安です。
昨日の東京金時間外市場は小安く始まり一時4049円（-52円）まで下落しましたが、その後は戻し4087円（-14円）で引けました。

スペイン支援でのリスク選好の動きが短命で終わり、リスク回避の動きになりユーロ安、資源国通貨安になったことでドル建て金市場も一旦は反落しました。

ただ、米国株式市場が大きく反落に転じたことで安全資産の買いも入り、ドル建ての金市場は続伸して引きました。

東京金市場はアジア時間で先行して上昇していましたので反落です。

ドル高、クロス通貨安で、更に昨日アジア株は上昇していた分反落もきついでしょうから、アジア時間では現物の金市場は売られ易く、水準を下げるでしょう。

ただ、目先は4000円前後で下げ止まりか。

4000円割れ～4200円までのレンジで、現状は4000円に向けて緩む動きでしょう。

ＮＹ白金7月限は24.2ドル高の1449.3ドル。換算値は40円安です。
昨日の東京白金時間外市場は一時3738円（+2円）まで上昇しましたが、3699円（-37円）まで下落し、3612（-24円）で引けました。
スペインへの支援の報は短命、株式市場の下落もあって下げ幅を徐々に広げる動きでしょう。

前回同様3500円近辺、3500円割れがあれば理想。

＜石油製品＞NY原油⑥は85ドル後半の水準です。

スペインへの支援の報を好感も90ドル回復はしんどいか。

＜ハンターポイント＞

本日の

アジア市場は昨日スペインの支援を好感して先行して上げていた分、下げも厳しいでしょう。

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