アクセス解析を見ても、毎月トップの閲覧数を誇る「PS3のアプコンはすごい。 」の記事。
「アプコン」と検索して当ブログに訪れてくださる方が多く、嬉しく思っています。

しかしケータイのカメラでの撮影であったり、資料となる画像が少な過ぎたという反省から、今回改めてPS3のアップコンバート機能(アプコン)をテストしてみたいと思います。

まずは、テストした環境の図。
オタんこナス!
撮影に使うカメラ(EOS KissX2)は三脚に固定、部屋は雨戸を閉め暗室にしてあります。


前回は3パターンでしたが、今回は数を増やし7パターンのチェックを行いました。

1、PS3→HDMI→ONKYO TX-NA807 (AVアンプ・ノイズリダクション)→HDMI→シャープ LC-37EX5(液晶テレビ・フルHD)
2、PS3→HDMI→LC-37EX5
3、PS3(アップコンバート・ノイズリダクション等オフ)→HDMI→LC-37EX5
4、PS3→コンポジット→LC-37EX5
5、PS2→D端子→LC-37EX5
6、パナソニック NV-VP31 (DVDプレイヤー)→S端子→LC-37EX5
7、NV-VP31→コンポジット→LC-37EX5


検証に使用したDVDは、2007年公開のアニメ映画「秒速5センチメートル 」。
“ギッシリ詰めこまれている感”のある映像で、アプコンによる変化も感じやすい作品です。
配信されていた予告編も、HD画質(1280×720ピクセル)のダウンロード版が用意されるなど、こだわりを見せていました。

拡大しても良く分かるように、サイズの大きな画像をアップしました。
クリックしてご覧ください。


1つ目は、終盤のタイトル部分。
文字のクッキリとした読みやすさ、周囲のノイズ、夜空の色の深みなど、細かい部分もチェックしてみてください。
画像左下の番号は、上に示した構成になっています。

オタんこナス!
1、PS3→HDMI→TX-NA807→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
2、PS3→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
3、PS3(アップコンバート機能・ノイズリダクション等オフ)→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
4、PS3→コンポジット→LC-37EX5

オタんこナス!
5、PS2→D端子→LC-37EX5

オタんこナス!
6、NV-VP31→S端子→LC-37EX5

オタんこナス!
7、NV-VP31→コンポジット→LC-37EX5


最も変化(画質の優劣)の大きい、1番と7番を再度見てみると、
オタんこナス!
1、PS3→HDMI→TX-NA807→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
7、NV-VP31→コンポジット→LC-37EX5

こんなに違います。
夜空の中に浮かび上がるタイトルですが、やはり大きな変化が表れました。
画面から適度に離れた視聴位置からでも、ハッキリ違いが分かります。
1はDVDとは信じられない程に綺麗な映像で、BD同等とは行かなくとも満足の行く画質になっているかと思います。PS3のアプコン、恐るべしw
また、AVアンプのノイズリダクションも有効で、白文字の周囲に見られるノイズを効果的に抑制してくれ、下段のサブタイトルの読みやすさに差が出ました。


2つ目は、手紙を書いているシーン。
文字と、便せんの罫線のジャギーに注目してください。

オタんこナス!
1、PS3→HDMI→TX-NA807→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
2、PS3→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
3、PS3(アップコンバート機能・ノイズリダクション等オフ)→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
4、PS3→コンポジット→LC-37EX5

オタんこナス!
5、PS2→D端子→LC-37EX5

オタんこナス!
6、NV-VP31→S端子→LC-37EX5

オタんこナス!
7、NV-VP31→コンポジット→LC-37EX5

再び、1と7を比較。

オタんこナス!
1、PS3→HDMI→TX-NA807→HDMI→LC-37EX5

オタんこナス!
7、NV-VP31→コンポジット→LC-37EX5

文字がハッキリ読めるだけでなく、ジャギーでヨレヨレになってしまった罫線がしっかり「直線」になっています。
同じDVDに記録された情報でも、これだけ差が出てしまうのは驚きですよね。


さて、7種類をチェックし、各項目の感想を簡単にしてみると、

1、スゴい! 大きな画面に映しても何ら不満のない映像が楽しめます。色合いやノイズの少なさも特徴。

2、これが一般的なPS3とテレビの接続法ですね。クッキリ具合は1番と同じで、不満はありません。ただし、テレビ側のHDMI端子の問題なのか、夜空のシーンで少々コントラストが押さえられ平坦な印象がありました。

3、ノイズリダクションもカットしたため、余計にザラついた印象を受けました。HDMI接続ならあえて選ぶ必要はないでしょう。

4、コンポジットでは厳しい。ブラウン管か、小型の液晶テレビに留めておいた方が・・・。ですが、画面の明るさは突出しているので、意外にもスッキリとした映像になります。

5、コントラストも問題無く、結構気に入ってます。パキッとしたシャープな映像ですが、ギザギザにならならい絶妙なバランスで見ていて疲れる事はありません。

6、どの接続方法よりも最も画面が暗く、白い文字がボワっと浮き上がっているみたいで読みにくい。残像はコンポジットよりも減っています。

7、画面は明るいですが、PS3のコンポジットとは違い、ノイズ・残像の多い事が気になります。ジャギーも多めでした。


順位を付ければ、大体は比較した順番通りになりますが、PS2のD端子接続(5番)はもう少し順位を上げていいかと思います。
AVアンプのノイズリダクション・アップスケーリング機能を併用すれば、PS3のコンポジット接続(4番)は余裕で上回る実力を持っていますね。
HDMI端子のないテレビ接続するDVDプレイヤーとしては使える画質ではないでしょうか。

まだ比較した画像があるのですが、ページが長くなってしまったので今回はこの辺で。
続きはまた後日記載します!

3/21追記
PS3のアプコンはすごい。(再検証版・2) を追加しました。