小池百合子(以下敬称略)が超大差で東京都知事に選ばれた。彼女は自民党員だが、自民党から公認どころか彼女を応援したら「親類縁者まで罰する」という江戸時代まがいの妨害をうけた。東京の自分の選出区以外の「基盤」を持たず支援団体なしで百万票以上の大差で都知事になるとは前代未聞というほかはない。


ただ既成政党がひどすぎた。 自民党や公明党は自分たちが推した前の2人の知事が政治資金のスキャンダルで任期途中で失脚したそもそもの事態の反省が全然なかった。 都民に訴えて支持を貰うという基本的な姿勢がなく、自分たち2陣営の内部を締め付けることで当選するという思い上がり振りだった。


野党陣営もひどい。4党が共同ならば都民は文句あるまいという態度で政策協定さえ結ばなかった。何をもとに投票してもらいたいのか訳が分からない。「野合」という言葉そっくりだ。


候補者もはっきりしていた。小池は相当都政の研究の跡がうかがえる。データをもとに問題点を示しその解決のためのアクションも具体的だ。支援政党のしがらみがないから、現在都政を牛耳っている自公への遠慮など一切ない胸のすく訴え振りだった。 増田は流石官僚上がりらしく、問題点をこまめに拾っていたが過去の2知事のスキャンダルの再現防止策とか具体的案が出ない。現体制に支援してもらっている手前、過去のできなかった問題点の掘り下げと対策が出せなかったのだ。

鳥越はもっとひどい。国政への危機感から急きょ立候補したのは分かるが、何の政策も提示できなかった。都知事候補者としては「都民を馬鹿にするな!」と言われても仕方ないだろう。


俺は都民ではないから、今後都政がどうなるのかイマイチ関心がうすい。ただ国を指導する既成政党の都民不在の選挙姿勢をみると大いに国政の行方が心配になる。


彼らは「政治のプロ」として身内や永田町の権謀術数に明け暮れ、通り一遍の決まり文句で呪文のような「政策」を語り恰好だけの「多数決政治」で決着を図る。どっちもどっち国民不在の「驕り」と見える。

こんな選挙は見たくない。野党ももっと地道な政策に基ずく活動に変えるべきだ。 与党は小選挙区制での超多数だという自戒に立ち、国民の声に耳を傾けようとしない姿勢を改めるべきだ。

国民だってそうバカではない。いつかしっぺ返しがくるはずだ。


でも小池って頭がいい、柔軟、思いきりもいい、安倍も油断大敵だね!