リオオリンピック開会式、日本時間8時15分に日系人の子供たちが舞台に立ち踊りだした。100万人と言われる日系移民も「ブラジル建国の出来事」に組み込まれ紹介された。ただその時間は広島への原爆投下ー広島での平和式典にあわせ演出されたそうだ。 最初は「黙祷」が計画されたが「IOC]が一国に偏ったメッセージは問題があると却下され、代わりにこの演出が決まったそうだ。 閉会式にブラジルから我が国へオリンピックの受け渡しがされるが、ブラジルが日本の訴えを受け止めて、「核兵器禁止」をさりげなく世界にアピールしてくれた「心意気」をしっかりと受け止めたいと思った。


俺はリオオリンピックにいいイメージがなかったが、周りの苦しい環境の中、ここまで配慮できる心の広さ、余裕に正直「やるな!」と評価が一変したものである。


今年は「戦後70年」の節目に当たるということで、TVでもいろいろな特集番組があった。この間NHKで「百合子の手紙」という実際に会った話を薬師丸ひろ子と香川照之が夫婦役で演じていた。ストックホルムの陸軍駐在武官(スパイ)が妻の助けを借りて、ドイツ軍の不利な戦況、日本と不可侵条約を結んでいたソ連の裏切りと連合国への加担などを掴み、戦争の早期終結必要と打電を重ねる。 だが彼らの必死の報告は軍本部でことごとく握り潰され、「広島」「長崎」の原爆投下でやっと戦争終結となった。

戦後「ムーミン」の翻訳で有名になった百合子とその夫はなぜ「広島」「長崎」の犠牲の前に戦争を留められなかったのか終生苦しんだという。   


別のNHK特集で「戦争終結8月15日の秘話」をみた。戦況悪化で条件の有利な早期講和を求める会議では陸軍が絶対譲らず停戦が出来ず、広島、長崎の原爆投下の事態になると陸軍は全部投げ出してしまう。困った各大臣が「蚊帳の外」だった天皇陛下に裁断を求め「ポツダム宣言受諾ー全面降伏」になったのだそうだ。

決定の遅れ、結論の先延ばしで広島、長崎の多くの市民が犠牲になったのだ。

こんな無責任な軍部に振り回され4百万人近い日本人とアジアでは,それに巻き込まれ、数百万の人々が犠牲になった。  だから戦後日本国民は不再戦を誓い、核兵器禁止を決意し、平和な世界を希望したのだ。


あらためてブラジルから贈られた「エール」しっかり握りしめたいと思う。

ところが今度新たに国防大臣に任命された、愛知県選出の稲田女史が「我が国も核兵器持つ議論をしたい」といったという。いくら「右派」とはいえ核兵器廃絶の先頭に立つべき日本の大臣の言うことではない。


あの狂人国家北朝鮮と「ファシズム国家」中国との核兵器脅迫戦争にのめりこむつもりか? そして「先制攻撃必至」として核兵器を打ち込むつもりなのか?


愚かな戦争指導者の二の舞を演じてまた国民の尊い命を奪っていいのか。「プライド」、「大義」「意地」それであなたたちは戦いを望むのかもしれないが、「差し違えの美学」で死ぬのは十数億の中国、日本、朝鮮の市民だ。

「国民」が見えない政治家、国民を犠牲にして己さえよしとする政治家は戦前で沢山だ!


「亡霊」の政治家が出てきた!  「8月6日」のお化けだ!

ちなみに安倍首相は「彼女の発言、何の問題もない」そうだ、、、。


全員!黙祷!