闘牌シーン  (作品)   押川 | 押川雲太朗の万事いいかげん

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漫画家 押川雲太朗のブログ。日々の何でもない事や、たまに仕事の告知など、書いていきます

編集者と話をするとき、

麻雀を打っている場面を

「闘牌シーン」と呼んでいる。


今、私は

「麻雀小僧」という作品を描いているが

随分、闘牌シーンの多い漫画になっている。


「根こそぎフランケン」には、

細かい闘牌はほとんど無く

アガり形だけが出ているという場合が多い。


闘牌シーンを細かく描きたくなった

というわけではないのだ。


「根こそぎフランケン」は

麻雀を知らない人にも読んでもらいたい

という気持ちが強かった。


元々私は、この仕事を始める前

麻雀ばかりしていた。

「根こそぎフランケン」を描き始めた頃も

毎日のように雀荘に行っていた。


麻雀プロの知り合いも、昔から多い。


だから、闘牌を細かく描く自信はあった。


しかし、麻雀シーンが少ない方が

面白いだろうと思っていた。


それは、今でも変わらない。


漫画の面白さは

闘牌が面白いかどうかではなく

そこに、出ている人物の思いが

如何に表現されているかに

かっているからだ。


私が闘牌シーンを

細かく描くようになったのは、

世の中の変化が大きい。


「根こそぎフランケン」から

「麻雀小僧」までの十数年の間に

出版界や近代麻雀を

取り巻く状況が変化した。


雑誌の発行部数が後退し、

近代麻雀の発行部数も下がった。


昔は、漫画雑誌を

毎日通勤、通学の途中に読む人も多く

近代麻雀も、

麻雀をしない様な人でさえ買っていた。


しかし、近代麻雀の発行部数が減ると

次第に麻雀好きばかりが読む雑誌へと

変わっていった。


その流れに合わせて

闘牌シーンを多くしていった結果、

今のような漫画になっている。


とはいえ、「根こそぎフランケン」が

麻雀をあまり知らない人にも

受けていたという事は無く、


昔から、私の漫画は

麻雀ばっかりしている人から受けが良く、

あまり知らない人には受けが悪い。


それは、「麻雀小僧」についても変わらない。



ところで、今の闘牌シーンの入り方について

どう思いますか?


これを読んでいる皆様の意見が

是非聞きたいです。


どこかに、ご意見を寄せて頂ければ幸いです。