どうも、はちごろうです。


年明けから関東地方は暖かな日が続いてて。
今日、マスクしながら外出したら
なんかこう、やたら喉が渇くんですわ。
それだけ暑かったってことなんでしょうが、
知らない間に汗かいてたんでしょうね。
いまだに自分の身体を把握できてません。
さて、映画の話。




「REDリターンズ」











引退した元スパイたちが活躍するアメコミ映画の続編。
ブルース・ウィリスやジョン・マルコヴィッチ、
ヘレン・ミレンなど前作からのメンバーに加えて、
本作ではアンソニー・ホプキンス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、
そしてイ・ビョンホンなどが参加。



あらすじ


CIAを早期退職した元凄腕のエージェント、
フランクは恋人のサラと一緒に買い物の最中、
元同僚で偏執狂のマーヴィンから新たな任務に誘われる。
数年前に事件に巻き込まれた際に知り合ったサラを守りたいフランクは
「今の平穏な暮らしで満足してる」とその申し出を断るが、
いまの生活に退屈していたサラはむしろその依頼に乗り気だった。
彼らに身の危険が迫ってることを忠告したマーヴィンは
スーパーの駐車場で何者かに車を爆破され死亡する。
彼の葬儀に出席したフランクは彼の死を信じられなかったが、
教会を出たところでFBIに連行されてしまう。
取り調べを受けたフランクは捜査官から、
冷戦時代に彼が関わっていた極秘計画
「ナイトシェード計画」について尋問されるが、
そこへCIAの特殊部隊の襲撃を受ける。
やはり生きていたマーヴィンの助けも手伝い、
命からがら連行先から逃げ出したフランクは、
何者かにより「ナイトシェード計画」の極秘資料が
ウィキリークスを使って暴露されたこと、
そして自分たちがその濡れ衣を着せられていることを知る。
真相を突き止めるべく、フランクたちはフランスへ向かった。
一方その頃、彼らの友人で元MI6スパイのヴィクトリアと、
フランクに裏切られた過去を持つ韓国人の殺し屋ハンに、
フランク殺害の依頼が舞い込んでいた。




現役感がありすぎる「元スパイ」たち



引退した元凄腕のスパイたちが事件に巻き込まれたことをきっかけに
再び現場に復帰して活躍するアメコミの続編ということですが、
確か2年前に公開された2作目について、
「引退したわりに現役感がありすぎる」みたいなことを書いた。
そもそも現役バリバリのアクションスター、ブルース・ウィリスに
「リタイヤ」という言葉自体が似合わないわけだから、
もっと年齢の高い人を配役するべきではないか?と。
では続編となる本作はどうだったか?というと、
主要キャラクターの現役感はさらに増してて、
むしろ若返ってるようにすら感じるんですよ。
ブルース・ウィリスとイ・ビョンホンに仕事上の因縁が・・・なんて
どう考えても無理がありすぎるように感じましたしね。
でも、そういうところにツッコミを入れるのは
もしかしたら無粋なのかも、と思うようになりました。
なぜなら本作の醍醐味は別のところにあるからです。




「俳優」だってたまには「スター」と呼ばれたい!



じゃあ、その醍醐味というのは何か?というと、
普段「演技派」の看板を背負っている俳優さんが
アクション映画で大立ち回りをして、
嬉々として「スター」になりきってる姿、なんだと思う。
本作ではアンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、
そしてキャサリン・ゼタ・ジョーンズとオスカー受賞者が3人。
それ以外にもジョン・マルコヴィッチとメアリー・ルイーズ・パーカーと、
普段アクション映画になんかまず出ないような
「演技の定評のある俳優」が脇を固めている。
演技派俳優として一定の知名度を誇ってはいるけれど、
やっぱり彼らだって「スター」に見られたい、
また普段のような硬い役柄ばかりでなく
エキセントリックなキャラクターもやってみたい、という欲求があるはず。
本作はそういう、「たまには羽目を外したい」という俳優たちが
それまでのイメージを脱ぎ捨ててバカをやるための企画であり、
そしてそうした俳優たちの自由な演技を楽しむ作品なのではないかと思う。
そういう「実力派俳優の息抜き映画」ってのは結構多くて、
有名なところだとティム・バートンの「マーズ・アタック」ですね。
あれもハリウッドスターが総出演して、みんな無様に死ぬ演技を
嬉々としてやってるところに醍醐味があったし、
昨年公開された「ムービー43」って作品もそんな感じだったみたいです。




戦う「女たち」のかっこ良さ



で、そんな演技派俳優の息抜き演技のなかでも
ひときわ目につくのは女優陣の演技。
前作に引き続いて元MI6の女スパイを演じたヘレン・ミレンが
普段の上品なイメージを残したうえで銃を構える姿、
風呂場で死体に塩酸をかけて始末しながら電話してる姿など、
その振れ幅の大きさに驚きながらもシビレてしまうし、
フランクの恋人サラを演じたメアリー・ルイーズ・パーカーの
普通のOLが一端のスパイとして成長していく姿も面白い。
そしてKGBの女スパイを演じたキャサリン・ゼタ・ジョーンズの
肉感的な色気を武器に男たちを翻弄する姿、って
この人はいつも通りですね。すいません。
というわけで、実はアメコミ原作のアクション映画でありながらも
女性たちの活躍ぶり、かっこ良さが際立つ作品だったと思います。


若い世代はどう思うかわかりませんが、
90年代にはこういう中規模のアクション映画って
結構頻繁に公開されていたんですよ。
個人的にはこういう大味な作品を楽しんできた世代なので
結構大好物だったりします。
(まぁ、中規模といっても製作費は1億ドルぐらいかかってると思うけど)
サラリーマンが仕事サボって入った映画館でやってたら儲けもん、
デートの口実として観に行くのに最適な内容のなさ、
たまの休みにテレビ点けたときにやってたら最高!みたいな、
そういった「暇つぶし映画」の典型のような作品ですね。
だから、あんまり目くじら立てずに楽しんだらいいんではないでしょうか。


あ、ただ一つだけ文句を言わせてもらうと、
やっぱり本作も「核」の扱いをなめてる。
ここは、やっぱり駄目だ。許せん!



[2014年1月2日 TOHOシネマズ スカラ座]