田舎風パテ〜豚バラと鶏レバー(パテ・ド・カンパーニュ)
田舎風パテです。
今日の記事は、マニアックです。パテなんかつくんないよ~めんどくせ~っていう
方は、また明日の記事でどうぞ。
フランスでは、よくブラッスリーやビストロでよくオードブルのリストにあります。かなり定番です。洗練されたレシピでは、三ツ星レストランの朝食にでることもあります。ロワゾーさんのところでは朝食に出てました。アランサンドランスでお昼に食べたこともあったな。
ミートローフは焼きたて熱々をハンバーグのような感覚で食べますよね、それとは違って、出来上がってからもしばらく熟成させて、しっとりと仕上げ、冷たいまま食べるフランスのお惣菜のひとつです。
マルシェで量り売りのパテ
レストランのはこういう感じで色が鮮やかです。下のなんかはかなり粗挽きです。
1000円前後のコースのオードブルです。
上はフォアグラのパテ、これで1000円のコースランチのオードブルだから、安い。
下はフォアグラ入りのパテ、メダイヨン、シャンブルドットで作ってくれました。
発色剤とか入れなければ、こういう自然なお肉の色です。
上はオテルでのオードヴル、トロンペット茸が入ってます。
僕が実際に食べたフランスでのパテ、ビストロとかブラッスリーのもの、オーベルジュ、シャンブルドットのものなどでした。ずいぶん食べたもんだ。太るに決まってる。下はタブレとの盛り合わせ、クスクスも定番です。
パテは家庭では、なかなか作られなくなったとか。もともとは、いろんな種類のくず肉を寄せ集めて作っていた、家庭の保存食だったのだと思うのですが、最近ではこれをわざわざそのためにお肉を買って来て作るというのが通常だと思います。
パテというとなかなか馴染みのない言葉と思いますが、シャルキュトリっていう加工肉部門があるんですね、ブーランジェリーがパン屋でパティスリーがお菓子屋、ブーシュリーが肉屋、ポワソニエールが魚屋と同じように、加工肉部門があり、ソーセージとかハム、パテ屋さんのことです。
パテと言ってもいろいろで、もともとはパイ生地でこのお肉を包んで焼いたもののことを言いました。パテアンクルートです。それがパイに包まないで焼くこともあったり、つまり、背脂のみで包んで焼いたり、なにも包まないで型に詰めただけで焼いたり、丸鶏のお腹に詰めて焼いたりといろいろ派生していて、このパイ生地や小麦粉の生地のことをパートっていいますよね、パテというと、生地に包んだ物を指していたのが、いつしか、その中身のお肉のことをパテと呼ぶようになったらしいです。中にドライプルーンとかナッツ、ハムなど、しのばせることもあります。
よくお店で出てくるのは、鮮やかなピンクのお肉色してるんですが、ホテルとかレストランのものって、発色剤を加えているのできれいな色になってます。
発色剤は劇薬なのであまり体にいいものではないと思うんですが。
なぜか、背脂で包んで焼いた時は、切り口の色がきれいな時間が長続きする気がします。なんでだろう。空気にあまり触れないからかな。
パテは僕の場合、好きで家で焼いてよく食べるものなので、背脂に包まないで作ってます。今回のもそう。昔、gooのブログでも紹介したことがあって、そのときのは、背脂で包んで焼くレシピでした。
背脂もしくは、クレピネって言って、網脂を使います。背脂のほうがおいしいけど、太っちゃうんで。
ですから、かなり健康には気を使った作り方してます。
今回ご紹介のパテのレシピは、今回に限ったレシピになってます。つまり、そのときあるものでということです。
レシピ・・・・これ以外にこちらも参照してください。gooでのパテのレシピ
豚バラ肉・・・約400g
鶏レバー・・・約40g(豚レバーでももちろん同様)
玉葱・・・1/4個
にんにく・・・1片
卵・・・1個
マデラ酒・・・30cc(ブランデーを使う時は、アルコールが残ってしまうので、ほんの数滴、白ワインのときも酸味が残ってしまうので少量で。みりんだと、けっこうおいしくなります。)
<スパイス類>
ナツメグ・・・ひとつまみ
白胡椒・・・ひとつまみ
シナモン・・・ひとつまみ
クローブ・・・ひとつまみ
オールスパイス・・・ひとつまみ
※すべてパウダー
ローリエ小・・・2枚
エルブドプロバンス・・・ひとつまみ
タイム・・・ひとつまみ
塩・・・適量
※お肉の部位はどこでも大丈夫、豚以外に羊や鹿、牛、鶏、鴨、何でも一緒に混ぜて大丈夫です。あぶら身が入っていた方が美味しいので、背脂を何割か加えた方がいいときもあります。
家で作る時の分量はいつも大雑把です。だいたいこのくらいという感じで、まず、一日目は、豚肉と、水でさらしたレバーを、にんにく、玉葱のみじん切り、スパイス類、ハーブ、お酒で全体を混ぜてマリネし、一晩漬けておきます。
たくさん作る場合は、レバーとお肉は分けてそれぞれマリネしておいたほうが、あとで作業しやすいです。
量をたくさん作る場合は、レバーだけフードプロセッサーにかけて、お肉だけミートチョッパーで挽くというのもありです。
保存容器に入れる
翌日、2日目は、漬けておいたものをミートチョッパーで挽きます。
ローリエも一緒に挽いてしまってもいいんですが、僕はよけてます。
道具はこれ。
ベリタス ミートチョッパー No.5 A
サイズはいろいろあります。万力でテーブルに固定できるタイプがおすすめ。
パテは、電動フードカッターでもある程度は作れますが、かまぼこみたいになってしまって、おいしくできません。
お肉のブロックが残るように作らないとなので、包丁とまな板で細かく刻むか、このミートチョッパーで挽くのが一番です。
僕は付属の刃以外にもう一回り大きな穴の刃を取り寄せて使ってます。僕がパテに使ってるのは、5ミリだったか、6ミリだったかです。付属でついてくるのが、4ミリちょっとなんです。
これがあると、お肉以外にも豆を挽いてお味噌作ったり、魚のつみれとかいろいろできます。
でも、まだ、お肉しか挽いたことがありません。
家庭で使うなら、この小さなもので十分だと思います。使ったら、よく洗って、刃の部分、つまり、穴のプレートとプロペラは鋼で錆びるので、よく水気を乾燥させて、サラダ油をぬって、紙に包んでおくといいです。
使う前の準備としては、組み立てるときに、刃の部分以外のこすれるところにはサラダ油をぬって、潤滑させると長持ちします。つまり、刃にはぬりませんが、ハンドル側のまわすとこすれるところです。
挽いていると、肉のすじがプロペラやプレートにからまって、ひきにくくなります。
そのときは、いったんそれらをはずして、湯で流しながら取り除いてやります。
自分の力で回しているとはいえ、手を突っ込むのは危険です。巻き込まれます。
棒など使いましょう。
たしか、付属品で、プラスチック製のついてきてたんだけど、削れて混じることがあったので、木のすりこぎに替えました。
挽くと、必ず最後に出てこないで残るお肉があるので、僕はここで、玉葱の塊をすこし入れます。
玉葱に押されて、お肉の残りが出て来ます。
挽き終わったら、卵を加えてよく混ぜ合わせて、塩味を調整します。
すこし強めにしておくと、完成してから、熟成して、丁度よくなります。
2~3回、少量、焼いてみて味見をして確かめます。目安は、おいしいハンバーグより
すこし強めの塩味です。
ここで、マデラ酒を少量足してもいいです。
この量なら、写真のようにスプーンなどで、混ぜながら粘りがでるように捏ねるようにします。
味が決まったら、また冷蔵庫に入れて翌日までおいておきます。
翌日、三日目、丁度良い型に、空気が入らないように詰めていきます。
陶器のテリーヌ型があればベスト、なければこういうケーキ用の型でも大丈夫。
上面にタイムをひとつまみふりかけて、ローリエをおいたら、アルミホイルを二重にして、ぴったりとかぶせます。同時にオーブンは150~160℃に予熱しておき、鍋で湯を沸騰させておきます。
ひとまわり大きなバットなどに入れて、沸いた湯を8分目くらいまで、横から注ぎ入れたら、すぐにオーブンに入れて、この量のお肉なら、約1時間です。
焼き上がったら、肉用温度計を刺してみて、75℃くらいになっていれば、完成。
もし、火が通っていなかったら、時間をのばしてもうすこし。
焼き温度が高すぎると、お肉がきゅっと縮んでしまって、失敗です。
あくまでも、パテは低温でゆっくりです。
重石をするときもありますが、今回はしません。
どう作りたいかによって、好みです。
重石をしたほうが、かちっとした仕上がりになります。
あと、割れを防ぎます。
焼き上がりに重石する場合は、上面にぴったりの板を用意して、軽めの重石をのせて
そのまま冷ましておきます。
80℃ちかくなってるから、あと10分短くてもよさそうでした。
冷ます時は、このまま冷まして、あとは冷蔵庫へ。
gooのブログのときは、氷で冷ますと書いていたんですが、急激に冷まさない方がおいしくなるらしいです。ここは僕が上達した部分。
勤めた職場では、食中毒の予防が厳しくて、急激に冷ましてたんですけど。
そしたら、これをすぐに食べるのではなくて、1日、2日このままの状態で熟成させます。
あとは、できるだけ乾燥をふせぐようにして、ラップでくるんで冷蔵庫へ。
二週間くらいは大丈夫です。
三日がかりになりますが、毎日の仕込みは簡単な作業です。
楽しみながら作ったら、おいしいパテになります。
ここまで読んで下さって、ありがとうございました。
いつもありがとうございます。
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