その場面を切り取る意味と、その写真の前で足が止まる意味と。 (2005年世界報道写真大賞 「スマトラ沖地震による津波で親族を亡くし嘆き悲しむ女性」) 写真。 ごまかしようがない真実。 狙ってシャッターを切れるものばかりではない。 「この目がシャッターだったらどんなにいいだろう」 そう言った写真家がいた。 写真は人間が撮る。 だから、撮る人間の主観が自ずと被写体を選ぶ。 でも、写されるそれはすべて真実なのだ。 あらゆる真実の中でも、その一枚を切り取った意味。 そして、引き伸ばされたその写真を目の前で見て、足が止まる意味。足を止める意味。