RODY

姪っ子の愛車、ロディ。
1歳と2カ月になった姪っ子は、このコに乗ってご満悦。

肉親だからでもあるけども、小さなこどもは無条件にかわいい。
腕をいっぱいに伸ばしながらこちらへやってきたりすると、思わず抱っこする。
それでも、次の瞬間何をしでかすかわからないその元気さを、ひそかに受け止められない時がある。
姪っ子と遊ぶだけではどうにもならないほど、テンションが低い時がある。
もちろんそんなことは、その場に居合わせる誰にも言わない。
他の人たちが姪っ子と取っ組み合って遊んでいるのを、私は静かに傍で見ている。
でも、姪っ子だけはそれをわかっている。
私のところまできて、ちいさな手で私の肩をなでるだけ。
そして、両腕を伸ばして母親のところにいったり、おもちゃに突進したりする。
何も言わないのに、なんでわかるんだろう。
わずか1歳で、人の気持ちを読む力があるのだ。
どこで覚えたのか、母親のことを「かか」と呼んでいる。
誰も教えてないそうだ。

何も知らないはずの純粋な目には、なにひとつ勝てっこない。
家族の他の誰かと1日中語りあうよりも、
この子と数時間だけ一緒にいるほうが、どれほどいろんなことを考えるだろう。