アイフルの上方修正・株価高騰と、過払い請求
アイフルが業績の上方修正を8日に発表し、
株価が高騰している。
残念ながら、66億円程度の上方修正を根拠に株を買うことは
賢明な判断とは言い難い。
空売りの買い戻し・利益確定であれば、株価は再び低迷するだろう。
アイフルの純資産と過払い引当金の合計は
約1千億 + 約2千億 = 約3千億円
しかない。
武富士のように過払金債務が2兆円もあるとは思えないが
(アイフルの方が歴史が浅いため)
1兆円程度あるとすると、実質約7千億円の債務超過となる。
当事務所でも、アイフルの過払い請求については、
早期回収を優先して、金額については大幅な譲歩を始めた。
(訴訟中で判決が近いものは小幅譲歩にとどめている)
武富士倒産により、アイフルにも信用不安が拡がっており、
危機的段階に入った、と判断したためだ。
多くの過払い債権者、過払い請求を行う弁護士 が大幅譲歩しない限り、
アイフルが企業として存続することは難しいだろう。
もっとも、アイフルは非常な企業努力をしており、
倒産直前まで、借入金(社債)を返済し、テレビCMを流し続けた
武富士とは異なる。
アイフルが過払い請求権の大幅減額交渉に成功すれば、
倒産(法的整理)を免れる可能性も皆無とは言えないだろう。