7月頭あたりから右親指の関節付近が痛い。

曲げると痛むので、水仕事をする以外、軽くテーピングをしている。

ピアノを弾くにはあまり差し支えないけれど、ペンを握ると痛む。

痛みを変にかばってしまって何だか字が下手になってしまい、

字を書くよりは痛みが少ないものの、音符を書く楽しみも、

今のところ、ちょっぴりそがれてしまっている。

楽譜はfinaleなど浄書ソフトでも書けるけど、手書き作業は頭に入りやすく、

何よりとても気持ちが落ち着く。

音符を書くのが好きなことは、作曲に対する素質の一つだという意見があるけれど

全くその通りだと思う。(と、思いたい。)

 

見た目は全く異常が無く、痛みの理由は分からないけれど、

誘因となったのは5~6月の作曲での指の酷使だったと思う。

レッスンが生活の中心になって、教材として作った曲は数知れずあるけれど、

己と向き合うような、これが私の作品です。というような作曲は

恥ずかしながら本当に久しぶりだった。

時代の変化もあろうから、本当は浄書ソフトを使ったほうが良いかもという

考えもよぎったが、そこは敢えて、生々しさを残したく手書きとした。

ノートを持ち歩き、スケッチが溜まったらスコアに起こす。

作っているもののことで頭が満ち満ちている感覚も、五線を埋めていく作業も

本当に心地よかった。

こんなに作曲って楽しかったっけ?

推敲に時間を掛けられず、反省点もあり、…云々あり、

この時書いたものに関してはもう一区切りついたけれど、

この楽しい作曲を、折に触れ続けていこうという決意と、

指の痛みとが、しっかり私に刻まれた格好だ。

本当は早く専門医に診てもらったほうが良いのだろうけれど、

あの時の経験あってのこの痛みと思うと、

たやすく去って行かれても何だかさみしい気がしてしまうのだ。