もうちょっとだけ、ロシア編行きま~す。


寝台列車ネタを2つ。


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まずは言わずと知れた「シベリア鉄道」。


ハバロフスク駅で乗る予定が、前日の激しい台風のためにハバロフスクまで電車が来なくなってしまったのです。


次の駅までは来ているということだったのでその小さな駅、ウゴリナヤ駅までバスで移動しました。


添乗員さん「これから電車に乗れるか交渉してきます。出発もいつになるかわかりません。もしかしたら何時間もかかるかもしれませんが、なんとか皆さんに乗車していただけるように頑張りますので、申し訳ありませんがしばらくお待ちください。」


周りにも電車に乗りに来た人たちがいっぱいです。


何しろツアーなので、これからのホテルや食事、帰りの飛行機まで全部予約済みです。


不安に思いながらも添乗員さんを信じて待つことにしました。


1時間経過・・・・。


2時間経過・・・・。


3時間経過・・・・


4時間・・・・5時間・・・・6時間経過




添乗員さん「お待たせしました!全員分の座席を確保しました。電車に乗っていただけます!」


一同「おおーっ!」

   「ありがとうございました。大変だったでしょう。」


添乗員さん「大丈夫です。それより皆さん、本当に長いことお待たせしまして申し訳ありませんでした。」


いえいえ、バスを用意していただけて、その座席に座って待つことができたんだから恩の字です。


添乗員さん「けれども、すみませんが皆さんの乗車を予定していた車両は2人部屋の1等車両だったのですが、お取りできたのは4人部屋の2等車両です。人数が半端になるので、このツアー以外の人と相部屋になっていただかないといけない方も出ますのでご理解をお願いします。」


いえいえ、それくらいいいんですよ。(でも言葉の通じない赤の他人と相部屋にはなりたくないのが本音だお汗


そして午後8時、ようやくシベリア鉄道に乗り込むことができました。


(は、早く乗り込まないと知らない人と相部屋になるお。)


え~と、ここも埋まってしまった。ここもだ。・・・・ここもだ。・・・ここも・・・。


ということは・・・



ドクロ相 部 屋  決 定ドクロ



知らない男の人2人と相部屋に。



「のぉぉぉぉおおおおおおお!知らない男の人と相部屋は怖いんだおおおお!」


「私はいいから、あんたはどこか他の部屋と換えてもらいなさい!」 (あ、この旅は母と一緒です)


「どうしよ~!!!ガーン


と叫んでると


「あの~、大丈夫ですか?」


・・・・あれ?日本語が聞こえる。



「ぼく日本人です。」






神よ・・・・。天使






言葉の通じる人でよかった・・・。


もう一人の方は韓国の方で、ここで知り合ったとのこと。


男の人でも言葉が通じれば問題ないさー。


そうとわかればルンルン気分音譜でお話ですよ。(現金なものだ・・・)


日本の方は会社員で、列車に乗っての一人旅が好きで、長期休暇を取ってはいろんな国の列車に乗りに行くんだとか。


韓国の方とは英語で会話。新聞記者で、ロシアの取材に行くときは、安いのでシベリア鉄道をよく利用するとのこと。


「・・・・・・・・・・だって。」


母に通訳します。すると日本の方もうなづいていました。


「あ、そうなんですか。」


あれ?日本の方、ご存知なかったのかな。


「僕、まったく英語ができないんですよ~。」



・・・・えー!?それでも一人旅?すごいなー。


で、私が韓国の方(以下Kさん)と英語で話し、日本の方(以下Jさん)と母に通訳することに。


ところでJさんは、この列車の座席を取ったものの、座席から離れると他の人に取られてしまうので、朝9時からずーっと座り続けているということでした。


私「えー!大変ですね。」


Jさん「それでおなか空いたんですけど、食堂車は何両目かわかりますか?」


私「食堂車は今日は開かないそうですよ。」


Jさん「え・・・、そうなんですか。」


・・・のんびりした人だなぁ。( ̄▽ ̄;)


私「良かったら、私たちたくさんお弁当持ってるんで半分どうぞ。」


ピロシキ2つにチーズチーズ、ハム、リンゴリンゴ


Kさん「私もカップラーメンラーメン持ってるからよろしければどうぞ。」


Jさん「あ、ありがとうございます(・・。)ゞ」


Kさんはカップラーメンラーメンにお湯まで入れて持ってきてくれました。


Kさん「よかったらあなたもどうぞ。」


私「いいんですか~≧(´▽`)≦、じゃあ遠慮なく。」


おお、辛ラーメンじゃないですか。これおいしいのよね。


「辛いの大丈夫ですか?」「大丈夫です。日本でも売ってるんでよく食べます。」「そうですか、それはよかった。」


まったり、楽しいお食事タイムでした。


Kさんは列車内を熟知していて、わざわざゴミをすてにいってくださったり、とても親切な方でした。





その夜、意外と話好きらしいKさんと話が弾みました。






Kさん「人生と列車の旅は似ているね。

人生にも駅があるんだけど、そこで降りるかどうかは自分で決めなくちゃならない。

ぼーっとしていると駅は通り過ぎてしまう。

でもそれもまた人生。

駅はたくさんあるんだ。

そして分岐点もたくさんある。

どちらに曲がるかで人生も変わってくるんだ。

僕は列車に乗るときはそんなことをついつい考えてしまう。

でも旅ってとても楽しいものだろ?

だから人生も楽しいものなんだと僕は思っているよ。」




私「・・・・・・かお





とっても素敵なお話でした。私の語学力でどこまで拾えてるかわからないけど。


母とJさんに通訳して、その夜は列車の振動に揺られながら、人生について少しだけ考えて眠りにつきました。



次の日、JさんとKさんはモスクワまでそのまま乗っていくので、私たちとはお別れ。


「グッドラック!」  「グッドラック!」


この一期一会の出会いで、ロシアの旅が忘れられないものになりました。


KさんとJさん、今も元気でいるかなぁ。


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