東京の田中工務店を表敬訪問 | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

東京2日目は、田中工務店を表敬訪問させていただきました。

田中工務店は、私の創業時の最大のベンチマーキング工務店である。

 

 

創業目前の黎明期に見た、新建ハウジングプラスワン。

2008年のこの号が、同誌を見た最初であった。

ここで情報発信の重要さを直感した。 まさに原点です。

 

当時、「東京町家の会」の3社連合が最先端であった。 

3社のスター工務店がきらめいていた。

 

相羽の迎川さんがブログの効用について触れていて、

それを読んだ次の日からアメブロを開始したというのは本当で、

よく講演会でネタにする。

 

その号で田中工務店のWEB活用も分析されていた。

工務店のWEb大賞を受賞し、

よいHPの13項目が整理されていた。 ⇒我々のHP作成の指標となった。 

何度も何度も繰り返し読んだので、今でもほぼ記憶しているくらいなものだ。

 

という、私にとっては聖地である田中工務店に初訪問。

江戸川区小岩は下町であった。

ちょうどスタッフは研修に出ているということで、

田中社長より終日マンツーマンでご指導いただいた。 

 

祖父の代からの3代目工務店。 祖父は出身が新潟県柏崎であった。

まじめで手腕も素晴らしかったのだろう、 東京で工務店を成功され、

黒沢映画 羅生門の主演女優 京マチ子邸なども手掛けている。 

立身出世、東京を代表する老舗工務店である。

田中社長自身も、かつて新潟のゼネコンである、福田道路に在籍していたことがあって、

新潟とは縁深い。

 

田中社長は設計事務所での勤務も経ているので

1級建築士、1級建築施工管理技士の両方の資格も有している。

つまり、設計者・現場監督の両方のスペシャルな技術者でもある。

 

今年の6月にはエクスナレッジから 会社本が出版された。

 

木造住宅の実用納まり図鑑 優秀工務店

である。内勤スタッフが10人以下の地域工務店が、

建築専門のX社から専門書を出すなんて空前絶後である。

いかに技術水準が高いかわかりますね。

 

 

実際の設計図書を見せていただいた。

私も数々の設計事務所を知っておりますが、

田中さんとこは 工務店の名を冠しているが、

並の設計事務所よりもはるかに設計水準が高いことを保証します。

 

60期を経た老舗工務店で、3代目の経験値もある。

甘いのも酸っぱいのもなめてきただけあって、

総務体制、大工の雇用と育成も含め、全面的にしっかりしている。

そして スタッフも大ベテランと若手との構成バランスが良い。

レジリエンス性の高い長寿企業であるという印象です。

 

事務所で家具図面を引いたら、脇にある下小屋まで持っていき、

大工に家具を作らせるという体制が強みである。 都内では希少性が高い。

カラマツ・桜、それと方入手不可能という木材も倉庫に寝かしてある。

 

実際の施工事例も数件 外から見せていただきました。

近隣を歩くだけで施工後50年を経たものや最新のものまで自社物件が高密度である。

設計ディテールと、素材との組み合わせで、経年変化がどうなるのか。

田中工務店事例巡りは非常に勉強になる。

 

家づくりの本質的な部分が、東京で一番できているので、

大手ゼネコンの設計部の施主が、4大ゼネコンからすべてにいるという。

自分で基本設計を済ませ、実施設計を田中工務店へつなぐ。

外から拝見した最新の住宅がまさにそれ。

 

 

自分の家の時はやってみたかった要素。

吉村・堀部・隈、木造住宅のデザインのおいしい要素が消化され一つになっている。

 

さらに、スーパーゼネコンレベルでないと無理な見たことのない構造技術が導入され、

石材なども工務店の知りえない水準のものが使われていた。

ぎゅっと詰まっていて なおかつ新潟感覚では狭小地である。

そして 明らかに難易度が高い。 

それを田中社長は やりがいがあったと心から喜んでいる。

 

そして、出来上がった住宅は、

極めて美しく、周辺環境を変えるほど印象がよい。

 

工務店の経営者は「商人と職人」

両者の性質の比率がどれくらいであるのかが、会社の性質を決めるとおもう。

田中氏は根っからの職人気質で、例えるなら高倉健さんか?

もうちょい楽すればいいのに まじめなようです。

 

東京ラーメン ごちそうさまです。 ぜひ 次回は白浜屋へご案内します。

 

時代の流れ中で偽物は続かない。 

今後とも、田中工務店は、全国の工務店の兄貴分としてきらめき続けることだろう。

たいへん勉強になりっぱなしの一日でした。

ありがとうございます。