スタンダードモデルハウスの開発コンセプト | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

「スタンダードモデルハウス」の開発コンセプト


世の中の展示場というのは「羊頭狗肉」という言葉がふさわしい。
「いかにお客さんが勘違いしてくれるか?」という考えで豪華さを競う。
現在わたしらの建築中のモデルハウスというものは、そんな客寄せパンダではありません。

モデルハウスは家づくりの「最適解」をお見せする場である必要があると考えました。
別の言葉で表現すれば、「いちばん普通の家」
だからモデルハウスの名前を「スタンダードモデルハウス」としました。

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その条件を満たすにはどうあるべきか?
すらすらとやりたい条件が見えてきたので整理しました。

 何十年後も通用する普遍性・スタンダードさ:
新潟の過去と現代。そしてこれからの10年先を踏まえたものとして通用する住宅をしたいわけです。
デザインとしては古びていくものであってはならなくて、普遍性が欲しい。
だから、「デザインしましたよ」というものではなくて、デザインしたことすら感じられない自然さで臨みたい。
いらっしゃった方の7割が「あぁ これでいいや。ここに住みたい。」
そう言ってくれる「普通の家」にしたかったわけです。


新潟らしさの体現:
新潟らしさというとなると、越後杉や安田瓦などの素材を利用した家と想像する人が多いことでしょう。まぁそれはそれであるかと思いますけど、そんな即物的な答えだけでいいのだったら簡単です。
そうでない存在感というべきもの。外部から感じられる雰囲気や、内部空間のありかた。
そこに新潟らしさへの答えとして形にする必要があろうと考えました。

外部・外観について:
外部は少しウエット感があり渋い印象のあるのが新潟的ではないのかと考えます。
もちろん オガスタスタイルの外構と一体になって、詫びた杉の外壁と塗り壁でいい雰囲気を出す。 いつもながらの我々の設計の流儀でやっていこう。

裏日本の生活への工夫:
暮らしへの対応としては、裏日本共通の悩みである、冬の洗濯事情への改善策を盛り込もうと思います。 これも新潟的な住宅の必須です。
太平洋側では、冬でもベランダに干し物をすれば乾いてくれますが、新潟では凍ったり雪まみれであったりで乾かない。 主婦の方々は乾燥機が嫌いな人が圧倒的で、「専用の干場」を、他の「衣類動線」とのコンビで提案したいところです。

内部空間の気持ちよさ
水回りを2階に上げたことで実現した水平の広がり。連続する掃出し窓のリズム。
もちろん吉村障子も入れないとのようだ。

全般的に過剰に作りこまず、スカッと通すラインを通した和でも洋でもないディテールで。さらりとシンプルでいて、長期間あきのこない、それでいて豊かな空間をつくりあげよう。

そして吹き抜けの設け方も効果的に、人間の心理操作を誘発させ、ふわっと気持ちを高揚させるように設計をしたつもりです。もちろん 上下気流での通風で、夏に涼しい家も狙っている。

クラフト

我々の住宅の新たなキーワード。それが「クラフト」です。
クラフトとは「職人の手仕事」という意味です。
大工の造作・ 左官の塗り壁・手すき和紙に製作建具・制作家具。
我々の住宅の目につくところは設備類を除いたすべてが手仕事で作られる。

素材から仕上げ、家具やインテリアパーツに至るまで、味気ない工業製品に極力依存せず、新潟の手仕事の達人たちのいい仕事を堪能できる内部空間としたいです。
具体的には  「クラフトベース」
「新潟の手仕事作家の情報発信基地」という おもしろい機能を持たせます。

いろいろ 何をどうしたいのか 書きはしましたが全然伝わりませんね。(汗;;)
詳細は日を改めて具体的に掘り下げていきますのでよろしくお願いいたします。

ただいま6月1日2日にオープンすべく現場は進んでおります。
普通にいい家になると思いますのでご期待ください。