平昌オリンピックには、幾つかの問題があると指摘されています。これまでの韓国での国際大会で問題となっていたことと同じ問題が、平昌オリンピックでも不安視されています。
【宿泊施設の問題】
F1韓国グランプリでは、サーキット周辺の宿泊施設が少なく、観客はおろか取材陣やチームスタッフまでもがラブホテルに宿泊していました。1年目の2011年は、まだ整備が遅れているから仕方ないと思っていたら、2012年も2013年にも宿泊施設は不足したままで、相変わらずラブホテルでの宿泊を強いられました。
韓国では長野オリンピックを反面教師にすると言っており、特に費用面では新たな投資を抑えようとしているようです。宿泊施設は既存の宿泊施設を利用するといっています。しかし、既存の宿泊施設や飲食施設は少なく、F1同様にラブホテルで宿泊しなければならない人が多くいるかもしれません。
【観客の問題】
韓国では、スケート競技はこれまでにもメダルを数多く獲得していますが、他の種目については選手も少なく、観るほうの関心もそれほど高くないようです。昨年開催されたスキージャンプの全国大会では、出場者数はわずか15人でした。ボブスレーは国内に専用の競技場がなく、ソチオリンピックの代表決定戦は、長野で行われました。
世界的には人気のある競技であっても、韓国人選手が出場しないとなると、観客が集まるのかどうか不安があります。2002年の日韓ワールドカップでも、韓国戦以外の試合では空席が目立っていました。2011年のテグで行われた世界陸上も空席が多く、サクラを動員していたほどです。2011年から2013年まで、F1韓国グランプリが開催されましたが、観客席はガラガラで、過去の大会も含めて最低の観客動員を記録しました。
観客の盛り上がりというのは、スポーツイベントが成功するかどうかにとって、非常に重要な要素のひとつです。冬季オリンピックの競技には、韓国人になじみのない種目が多くあります。また、日本人と違って、なじみがなくても世界的なイベントだから盛り上げようということも少ないです。レベルの高い競技が行われていても、ガランとした観客席に囲まれ、歓声のない光景を目にする可能性があります。