連日、ソチオリンピックの様子がテレビで放送されています。深夜のライブ放送を見て、寝不足になっている人もいるのではないでしょうか。

今回のオリンピックで、ふと気付いたことがあります。ウィンタースポーツの花形のスキーのアルペン競技が、地上波では放送されず、NHKのBSでしか放送されていません。日本選手が出場する22日の男子回転は放送される予定ですが、他の種目は地上波での放送はないようです。

今週の週間ポストの記事にもありましたが、今回のソチオリンピックのテレビ放送では、日本人がメダルを取れるかどうかにばかりスポットが当たっています。日本人がメダルを取れば確かに嬉しいのですが、オリンピックというのは各競技の世界最高レベルの戦いが繰り広げられているので、それを楽しむのもオリンピックだと思います。

日本選手にだけ焦点を当てているので、競技全体のレベルが分からず、また技術的なことも説明がほとんどないので、競技を見るときのポイントがはっきりしません。競技によって選手層の厚さも異なりますので、メダルを取れなくても入賞するだけで快挙ということもあります。しかし、日本での評価はメダルか取れたかどうかが、唯一の評価尺度になっていますので、扱いが一気に小さくなってしまいます。

競技の前では、必要以上に日本人選手がメダルを取れそうだと煽るため、視聴者に無駄に期待させていることも多いです。 また、日本人選手の人物やサイドストーリーばかりに注目しているため、技術面や日本人選手以外の有力選手の様子が分からず、競技の見所があまり分かりません。それによって、視聴者の関心も競技そのものではなく、日本人選手がメダルを取るかどうかにしかいかなくなってしまいます。

このような放送の仕方をしていると、オリンピックという大会の面白さを十分に楽しめなくなってしまいます。各放送局には、もっとオリンピックの本当の面白さを伝える努力をして欲しいと願っています。



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