マラケシュのホテルの前にはこのような馬車が待っている。
フナ広場まですぐ連れて行ってくれるが、料金が庶民的ではなく高い。
そこで、広場は昼間行ったことだし、同じツアーに参加した日本人の男4人で、夜の散歩をすることにした。
夜は多少危険だと聞いていたので、家内はホテルに置いてきた。
彼女は、女性たちに私の愛人ではないかと思われて、遠慮されていたらしいが、新婚だとわかって人気が出て、いつも10人ほどに取り囲まれていた。だから、多少、放っておいてもだいじょうぶ。

ところが近所には何もない。
瀟洒なレストランがあるだけだった。
ホテルでも食事が出るので、こんなところにレストランを出す理由がないから、逆に何か珍しいものがあるかもしれないと男4人は好奇心に駆られて中にはいった。
他に客はいない。
すぐに中年のボーイが出てきて窓際の良い席に案内してくれる。と言っても、外は夜なのであまり見えない。
立派なメニューを見せてくれた。
ところが、書いてあるのはフランス語で、読めない。
モロッコはフランスの植民地だったのでフランス語は通じるのだが、私たちはできない。もちろんアラビア語も話せない。
そして他の3人は、ボーイとの交渉もすべて私に頼って、やってくれやってくれの態度である。私もできるはずがない。
4人は、ああでもないこうでもないと、鳩首相談である。
そのうち、ボーイが別のボーイを呼んできた、通訳のためか、面白い東洋人たちだと思って連れてきたのかはわからない。もちろん話は通じない。(今なら、英語が通じるだろう)
するとまた一人、やがてそのうちナイフを持ったコックまで現れ、数人がわれわれの周りを取り囲んで、お互いに異言語で交渉するが、料理のメニューは身振り手振りでは通じない。
結局、4人が、4種類の料理を注文する羽目になった。
出てきた料理はすばらしく、ホテルで食事を済ませていたのだが、4人で交換し合ってぜんぶ食べた。
店の全員と仲良くなり、大満足で帰った。

<近日中の運勢>
ひじょうにうまくいくはずなのだが、誰に話しかけていいのかわからない。きっかけがつかめない。立派な代表者がいない。
人は、言うことを聞かない頑固者である。誰も寄り付かないから、表情も硬くて暗い。僧侶や神官なら良いが、ふつうに生活するつもりならまず、無理にでも明るい表情を作ること。嘘でもよいから明るく元気にふるまうこと。
これだけは人に負けないものを持てば成功する。

新婚旅行はモロッコとスペイン3
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