ちょっとしか見れなかったけれど、田村淳氏がお城を案内する番組が放送されていた。

私は神社が大好きで、その神社の由来とか、鳥居の形とか、本殿の形式とか、次々と気になり調べたりする。

しかし、同じような古い建物でありながら、今までお城にはさほど興味はなかった。

私がその番組を見れたのはほんの10分くらいで、松本城のあたりだったが、「足軽目線で見ろ」とか、「あなた方が本当の足軽だったら今頃とっくにやられてます」みたいな言葉、そして「虎口をつくらない城主なんていません。いたらその城主はおかしい」とか、どんどん惹き込まれるような内容だった。

何一つとっても、ちゃんと意味がある。そしてそれは同じ人間の考えた知恵であると思うと、神社でなにかを知る時のぞくぞく感と同じものがあった。

そういえば以前、ふらっと安土桃山城址に行ったことがある。行ったというより、完全に「登った」ことがあるという表現が正しい。

石段の一段一段が、人間の歩幅じゃないのだ。たぶん馬で駆け上がったのだろう。
でも、馬でもあれは一番上まで行ったら一回倒れ込むと思う。

天守閣のあった場所は、ただところどころに石があるだけの空間だったが、そこに確かに信長がいたのだと想像すると、同じ空気を吸っている不思議にわくわくした。

場所、空間、そしてそこにもしその時のままの建物が残っていたら、やはり違う時代を生きた人でもなにかしら縁のようなものを感じてしまう。

魅力的なことだ。