その40からの続き・・・
【関連記事】: 福島第一原発事故 マスコミが触れない話 その40 全国に広がる食品汚染 Vol.3 肥料・建材(セメント)編
前回が、下水汚泥・浄水汚泥 → 肥料・飼料・建材 → 食品・住居・職場 への間接的な話でした。
こちらは、世界の科学者や医師達が 今すぐ焼却を止めろ と警告してくれている話となります。
当然のように、広域瓦礫処理はとんでもない 話にもなります。
※画像はクリックすると、拡大します。
前回の記事で、17都県が特別扱いを受けていることに触れましたが、文章で説明すると感覚的に分かり難いものです。
汚泥と焼却灰の違いはありますが、非常に分かり易いマップを紹介します。
群馬大学の早川由起夫教授による作成マップです。
インターネットで教授の人格攻撃が盛んですが、このマップは環境省の公式データを元に作成されています。
焼却灰から見える 東日本の汚染状況
私は、関東でも汚染が酷い 千葉県・東京都 に着目して記事にしてきましたが、広域で見ると思わず仰天する結果が見えてきます。
焼却灰のベクレル<を表示
URL:http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-439.html
事故以前の基準では100Bq/Kg以上の埋め立て利用が禁止されていましたので、マップでは黄色よりも上(黄色~紫色)の地域は、焼却灰を最終処分場に運ぶしか手立てが無かったことになります。
↓データ元 環境省 公式ページ
http://www.env.go.jp/jishin/attach/waste-radioCs-16pref-result20110829.pdf
こちらにも同内容を掲載しています。
【関連記事】: 【参考資料】 福島第一原子力発電所 資料一覧
焼却灰一つとっても、東日本は深刻な問題を抱え込んでいます。
念を押しますが、このマップから以下の注意点が見えてきます。
・ 瓦礫受け入れ元となる地域によっては、高い濃度のセシウム焼却灰が検出されている
・ そもそも、瓦礫を受け入れる東京都・静岡県島田市 からも焼却灰にセシウムが検出されている
(焼却灰からセシウムすら検出されない地域が受け入れるのと、意味合いが異なります。)
・ あまり注目されていない関東圏でも、驚く程濃度の高い地域も存在する
・ 全般的に 危険視されていない関東も安全だとは言い切れない
関東が安全なのか?危険なのか?すらテレビなどで討論すらされません。
つまり、危険だとも安全だとも言い切れない事実が見えてきます。
福島第一原発事故の事故調査が完了するには、数十年単位の時間が必要です。
問題も多岐にわたる複雑な話になります。結論を待っている間に、健康被害が発生する可能性もあります。
現実的に実行することは、容易でなく、後ろめたさもあり、勇気が要る行為だと重々承知しています。
それでも、誰にでも出来る一番の解決策は、北海道・西日本(愛知より西)へ脱出することです。
是非、ご検討下さい。
焼却灰による東日本の汚染状況が見えてきたところで、焼却灰から食品汚染に繋がるのか?
具体的には、逃れようのない 大気汚染 に繋がります。
大気が汚染されると、全てが汚染されます。大気は元より、水、土、食品、農作物、畜産物、住居、職場、洗濯物(衣服など)、学校、病院・・・などなど、問題が複雑になっていきます。
瓦礫広域処理が進められる現在、色々な問題が発覚してきました。
バグフィルターは、放射性物質を除去出来ない
一般的なバグフィルター(焼却用の排気フィルター)は100nm(ナノミリ)になります。
これは、フィルターが100nm(ナノミリ)より 小さい物質を除去できないことを示します。
一方で、焼却プラント内は高温(800℃以上 ※1)に保たれていますので、放射性物質は気化した状態になります。
※1 ・・・ 法律で800℃以上と定められている。800℃以下で焼却すると、ダイオキシンなどの有害物質が発生する。
そこでパーティクル状の(気化した)放射性物質のおおよその大きさを調べました。
・ セシウム 約0.5nm
・ ストロンチウム 約0.6nm
・ プルトニウム 約0.6nm
(※数値は目安。核種が同じでも放射性同位体ごとに大きさが異なり、研究所などによってサイズも異なります。)
となり、放射性同位体の原子核の直径は特定しにくいとは言え、フィルターとは比較にならないサイズになっています。
これらの話を裏付ける検証結果が報告されています。
島田市の瓦礫焼却試験結果から見えてくる問題点
元日本テレビ報道局デスク・木下黄太さんのブログから引用させて頂きます。
島田市は、住民に対して 放射性物質は99.9%除去出来る と繰り返し説明してきましたが、島田市の瓦礫焼却試験結果から見えて来た事実は、大嘘であったことが判明しています。
詳細を文章で説明するよりも、分かり易い図がありましたので、転載させて頂きます。
写真1: 焼却工程における放射線値のフロー付き
写真2: 放射性物質の物質収支
※全8ページ中の2ページを抜粋しています。
このような素晴らしいドキュメントを提供されている団体が存在することを忘れないで下さい。
↓元記事 PDFファイル
http://www.yasuhirok.sakura.ne.jp/Products/Shimadacity_RI_Garbage_Report_Final.pdf
島田市は、既に焼却灰からセシウム汚染が発覚している自治体ですが、数値的に問題視される自治体でもありません。
東京都は、既に問題視されるべき数値に達しています。
ところが、瓦礫を受け入れるとなると、放射線濃度として果たしてどうなるのか? 疑問がぬぐえません。
既存の焼却システムは、放射性物質の除去を考慮して設計されていません。
細かい基準が色々と存在するのですが、どれも過去に問題視された有害物質対策によるものです。
現在もそうですが、放射性物質を加味した基準になっておらず、行政指導による改修の話すら出てきません。
仮に民間を含めて、全国の焼却施設を改修することになれば、膨大な予算と時間が必要になります。
何がベストで、何がベターなのか? 皆さんも考えてみる必要があります。
最後に
一般的な話です。
放射性物質は、焼却システムが採用しているバグフィルターを通過しているはずですので、焼却灰に残らなかった放射性物質は、現在も大気に放出されています。
もう一度、焼却灰によるセシウム汚染マップをご覧下さい。
焼却灰から、高濃度のセシウムが検出されています。島田市の焼却試験結果を見る限り、約40%近いセシウムが大気に放出されています。
これはシステムの違い、程度の差こそあるとは思いますが、基本的に大気に流出し続けていることを示します。
東北の一部、福島、関東圏も人間活動による副次災害が発生しており、基本的に安全だとは考えない方が賢明です。
世界中の科学者や医師が、日本に向けて警告を発し続けてくれています。
燃やすな! と・・・。
理由は簡単で、呼気による肺へのダメージが一番深刻と考えられているからです。
具体的な話は次回の記事で触れます。
現在ホットな話題に触れると、”がれき受け入れ”による瓦礫広域処理を行うことより、放射性物質は気化した状態で 広域飛散することになります。
瓦礫受け入れを前向きに検討している自治体は、このような重要な話をアナウンスするはずもありません。
くれぐれもご注意を・・・
その42 Vol.5へ・・・
【関連記事】: 福島第一原発事故 マスコミが触れない話 その40 全国に広がる食品汚染 Vol.3 肥料・建材(セメント)編
前回が、下水汚泥・浄水汚泥 → 肥料・飼料・建材 → 食品・住居・職場 への間接的な話でした。
こちらは、世界の科学者や医師達が 今すぐ焼却を止めろ と警告してくれている話となります。
当然のように、広域瓦礫処理はとんでもない 話にもなります。
※画像はクリックすると、拡大します。
前回の記事で、17都県が特別扱いを受けていることに触れましたが、文章で説明すると感覚的に分かり難いものです。
汚泥と焼却灰の違いはありますが、非常に分かり易いマップを紹介します。
群馬大学の早川由起夫教授による作成マップです。
インターネットで教授の人格攻撃が盛んですが、このマップは環境省の公式データを元に作成されています。
焼却灰から見える 東日本の汚染状況
私は、関東でも汚染が酷い 千葉県・東京都 に着目して記事にしてきましたが、広域で見ると思わず仰天する結果が見えてきます。
焼却灰のベクレル<を表示
URL:http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-439.html
色 | セシウム濃度 (Bq/Kg) |
30,000~99,999 | |
10,000~29,999 | |
1,000~9,999 | |
100~999 | |
30~99 | |
0~29 |
事故以前の基準では100Bq/Kg以上の埋め立て利用が禁止されていましたので、マップでは黄色よりも上(黄色~紫色)の地域は、焼却灰を最終処分場に運ぶしか手立てが無かったことになります。
↓データ元 環境省 公式ページ
http://www.env.go.jp/jishin/attach/waste-radioCs-16pref-result20110829.pdf
こちらにも同内容を掲載しています。
【関連記事】: 【参考資料】 福島第一原子力発電所 資料一覧
焼却灰一つとっても、東日本は深刻な問題を抱え込んでいます。
念を押しますが、このマップから以下の注意点が見えてきます。
・ 瓦礫受け入れ元となる地域によっては、高い濃度のセシウム焼却灰が検出されている
・ そもそも、瓦礫を受け入れる東京都・静岡県島田市 からも焼却灰にセシウムが検出されている
(焼却灰からセシウムすら検出されない地域が受け入れるのと、意味合いが異なります。)
・ あまり注目されていない関東圏でも、驚く程濃度の高い地域も存在する
・ 全般的に 危険視されていない関東も安全だとは言い切れない
関東が安全なのか?危険なのか?すらテレビなどで討論すらされません。
つまり、危険だとも安全だとも言い切れない事実が見えてきます。
福島第一原発事故の事故調査が完了するには、数十年単位の時間が必要です。
問題も多岐にわたる複雑な話になります。結論を待っている間に、健康被害が発生する可能性もあります。
現実的に実行することは、容易でなく、後ろめたさもあり、勇気が要る行為だと重々承知しています。
それでも、誰にでも出来る一番の解決策は、北海道・西日本(愛知より西)へ脱出することです。
是非、ご検討下さい。
焼却灰による東日本の汚染状況が見えてきたところで、焼却灰から食品汚染に繋がるのか?
具体的には、逃れようのない 大気汚染 に繋がります。
大気が汚染されると、全てが汚染されます。大気は元より、水、土、食品、農作物、畜産物、住居、職場、洗濯物(衣服など)、学校、病院・・・などなど、問題が複雑になっていきます。
瓦礫広域処理が進められる現在、色々な問題が発覚してきました。
バグフィルターは、放射性物質を除去出来ない
一般的なバグフィルター(焼却用の排気フィルター)は100nm(ナノミリ)になります。
これは、フィルターが100nm(ナノミリ)より 小さい物質を除去できないことを示します。
一方で、焼却プラント内は高温(800℃以上 ※1)に保たれていますので、放射性物質は気化した状態になります。
※1 ・・・ 法律で800℃以上と定められている。800℃以下で焼却すると、ダイオキシンなどの有害物質が発生する。
そこでパーティクル状の(気化した)放射性物質のおおよその大きさを調べました。
・ セシウム 約0.5nm
・ ストロンチウム 約0.6nm
・ プルトニウム 約0.6nm
(※数値は目安。核種が同じでも放射性同位体ごとに大きさが異なり、研究所などによってサイズも異なります。)
となり、放射性同位体の原子核の直径は特定しにくいとは言え、フィルターとは比較にならないサイズになっています。
これらの話を裏付ける検証結果が報告されています。
島田市の瓦礫焼却試験結果から見えてくる問題点
元日本テレビ報道局デスク・木下黄太さんのブログから引用させて頂きます。
静岡県島田市のガレキ焼却でバグフィルターで40%のセシウム137が取れていません。論外です。 <冒頭のみ抜粋> このブログを見ている記者の皆さん、ネタになります(ちょっとでも良心がある記者向けです)。 国会の院内交渉は13時から衆議院の第一議員会館でおこなわれます。 記者会見は15時半からです。 細かいことは、本日午後となりますが、ポイントは簡単です。僕達の静岡グループにいる、技術研究者が、島田市の燃焼実験から下記のデータを割り出しました。 物質収支から算出されたCs137の除去率=65% 排ガス分析から算出されたCs137の除去率=53~62% つまり、異なる観点からの算出で、双方とも同程度の除去率と判明しました。およそ、40%のセシウム137が放出されている可能性がかなり高いということです。論外です。セシウム137はとれていません。 環境省は99.99パーセント取れると無責任に発言を繰り返してきていました。 バグフィルターのメーカーは、僕らの問い合わせに「元来放射性物質を取る設計になっていないので、取れるとはいえません」という答えが大半でした。 それでも、まあ、95パーセントくらいはとれるかなあ、悪くて90パーセントくらいはとれるかなあと思っていました。原子力系統の技術者と話していても、「90パーセントくらいはなんとかなるかなあ?」という話でしたし。しかし、結果は私たちの予想さえ下回るものでした。唖然としています。 繰り返します。放射性物質を含んだガレキを焼却すると、そこに含まれているセシウム137は6割程度しか除去できていません。他の核種は不明です。 はっきり言いますが、放射性物質の汚染がない、もしくはきわめて少ない、静岡以西の西日本と北海道でガレキを焼却することは論外です。100Bq/kg以下のクリアランスレベル以下のガレキであっても、その40%の放射性物質は漏れます。 バンダジェフスキー博士は「セシウムは気化する。高温で燃やすことなどありえない。」と話されていました。しかも気化したセシウムはN95マスクでとりきれるかどうかも微妙です。気化したセシウムを吸引する危険は尋常な話ではありません。放出の危険も少なかったエリアで、命の危険が目前に迫ります。こんな愚行を許してはならないと僕は思いますが。 <抜粋終了> 全文は、こちらへ ↓元記事 放射能防御プロジェクト 木下黄太のブログ 「福島第一原発を考えます」 http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/653ca9bfcb7d861f9ad0bd251af51103 |
島田市は、住民に対して 放射性物質は99.9%除去出来る と繰り返し説明してきましたが、島田市の瓦礫焼却試験結果から見えて来た事実は、大嘘であったことが判明しています。
詳細を文章で説明するよりも、分かり易い図がありましたので、転載させて頂きます。
写真1: 焼却工程における放射線値のフロー付き
写真2: 放射性物質の物質収支
※全8ページ中の2ページを抜粋しています。
このような素晴らしいドキュメントを提供されている団体が存在することを忘れないで下さい。
↓元記事 PDFファイル
http://www.yasuhirok.sakura.ne.jp/Products/Shimadacity_RI_Garbage_Report_Final.pdf
島田市は、既に焼却灰からセシウム汚染が発覚している自治体ですが、数値的に問題視される自治体でもありません。
東京都は、既に問題視されるべき数値に達しています。
ところが、瓦礫を受け入れるとなると、放射線濃度として果たしてどうなるのか? 疑問がぬぐえません。
既存の焼却システムは、放射性物質の除去を考慮して設計されていません。
細かい基準が色々と存在するのですが、どれも過去に問題視された有害物質対策によるものです。
現在もそうですが、放射性物質を加味した基準になっておらず、行政指導による改修の話すら出てきません。
仮に民間を含めて、全国の焼却施設を改修することになれば、膨大な予算と時間が必要になります。
何がベストで、何がベターなのか? 皆さんも考えてみる必要があります。
最後に
一般的な話です。
放射性物質は、焼却システムが採用しているバグフィルターを通過しているはずですので、焼却灰に残らなかった放射性物質は、現在も大気に放出されています。
もう一度、焼却灰によるセシウム汚染マップをご覧下さい。
焼却灰から、高濃度のセシウムが検出されています。島田市の焼却試験結果を見る限り、約40%近いセシウムが大気に放出されています。
これはシステムの違い、程度の差こそあるとは思いますが、基本的に大気に流出し続けていることを示します。
東北の一部、福島、関東圏も人間活動による副次災害が発生しており、基本的に安全だとは考えない方が賢明です。
世界中の科学者や医師が、日本に向けて警告を発し続けてくれています。
燃やすな! と・・・。
理由は簡単で、呼気による肺へのダメージが一番深刻と考えられているからです。
具体的な話は次回の記事で触れます。
現在ホットな話題に触れると、”がれき受け入れ”による瓦礫広域処理を行うことより、放射性物質は気化した状態で 広域飛散することになります。
瓦礫受け入れを前向きに検討している自治体は、このような重要な話をアナウンスするはずもありません。
くれぐれもご注意を・・・
その42 Vol.5へ・・・