指導・教育・人間の器を考えるPart5 | おおおかのボクシングBLOG

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そして、5日目のレッスン。
チームのエース、シオン君のループシュート。
入らなかったが、ミゲルさんは瞬時の創造性を褒める。
シューズ、足をさすって褒める。

ミゲルさんのような一流の方は、信念があるんです。
ミゲルさんの信念をここで聞けるのです。

どの子供にだって、必ず光るものがある。
それを必死に探して褒めます。
それによって、子供は自分の決断に自信を持てるようになります。
本人にさえ気づく事のない才能の目。
それを見つけ出し、伸ばす。

"人のミスを見つけて叱る事は誰だって出来る。
だけど、
それは「臆病者のする事」です。
そうではなく、隠れた良いところを見つけ出す。
遥かに難しい作業ですが、私はそちらを選びます"

僕は思うんです。
自分の強みを知れば、人は羽ばたくことが出来る…
それをミゲルさんは知っているのだろう、と。


そして、レッスンの6日目。
消極的だった太郎くん。
彼に、変化があったのです。
家族での旅行を前から決まっていたのに、実は自分からキャンセルをしたのだと言うんです。
「サッカーの練習に行って良かったって言えるようにしたくて」
そんな言葉で答える太郎くん。

普段なら、車で送り迎えしてくれるお母さんが今日はいないので、
一人で電車に乗って練習に向かう。
グラウンドには一番乗りだった。
前向きな練習への向き方は、チーム全体にも広がっていくんです。

ミゲルさんの指導?
教育?
いや、そういうものではない。
子供達との向き合い方で!
そして、自信をつけた皆のおかげで!チームのレベルが数日間で劇的に底上げされた。

だが、その一方で新たなるテーマが生まれるんです。
地域の選抜メンバーでもあるエースのシオン君。
彼が、ドリブルができなくなっていく。
チームメイトのチェックの入るスピード、
ポジショニング、
食らいつく意思、
怖がらないプレイ、
色んなレベルが上がってしまい、
自由をさせてもらえなくなっていく。

いつもの個人プレーが通用せず、
シオン君も苛立ちを隠せなくなっていく。
「おせーよ!」
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シオン君がドリブルで仕掛ける時にクリアさせてしまう。
その時、ミゲルさんは
「味方がフリーだよ」
「頭をあげてー」
とコートで言ってあげる。

シオンを止めてミゲルさんは声をかける。
「ドリブル、すごくいいよ。
でも、あっちにパスもあるよ。
頭を上に、上に。」という。

ミゲルさんは語る。
「シオンのように才能豊かな選手の場合。
周囲より秀でている分、
自分のエゴが強くなりがちです」と。

その後のプレイで、
味方である弟のユウリくんのドリブル突破しているボールを奪っていきシュートまで行って決めてしまう。
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ミゲルさんは、コートで
「シオン!!パスをくれたユウリのゴールです」と言う。
そして、シオン君の肩を持って歩いていき、
ユウリ君とハイタッチするように促す。

ミゲルさんは、インタビューに応える。
「出る杭は打たれる」という言葉がありますよね。
私は、そうしようとは思いません。

ただ、"自分の才能を周りのために使う喜びを、
僕は知っておいてもらいたいんです"

僕は、思うのです。
ミゲルさんの考えは素晴らしい。
"個人の才能と協調性は同時に伸ばせる"という思いなのだろう。
そんなミゲルさんの思いは、シオン君には伝わるのか。
家で、いつものように感情を爆発させているのだろうか…。
そんな練習後に、皆んなでプールで遊んで、この日を終える。
明日は、練習最終日。

明日で、最後です