フュージョンが提供する、IP電話端末フリーのサービスです。フュージョンはSkypeの日本におけるターミネーションなどで有名ですが、いままでは主に企業向けに絞った展開をしてきました。エンドユーザ向けは、プロバイダー経由か、販社を通じてしか販売していませんでした。

一時、経営不振が伝えられましたが、楽天グループに支援されたようです。




ここにきて、050plusG-Callなど、スマフォ向けの通話アプリが増えてきて、それらが好調に推移してきたのを見て、フュージョンもエンドユーザ向けに踊りでる決心をしたようです。しかし、それは通話アプリという形でなく、SIPアカウントの販売という形となって。




http://www.fusioncom.co.jp/kojin/smart/




一番驚かされたのが、月額費本料が0円ということです。通話料金は050plus よりもわずかに高く設定していますが、050番号間の無料通話を好む若年層で、スマフォユーザを想定しているようです。IP電話機、ソフトフォン、 Asterisk IP PBXなど、いろいろ設定してみましたが、とても標準的なSIPアカウントで、設定も楽です。ほとんどのSIP端末で、そのまま利用できます。




欠点は、国際通話ができないこと。現状で、通話明細が、公表されないこと、です。




ここで、小生が電話料金をさらに安くする方法を提案し、それを実現する実験をしてみました。

送信は日本の固定電話へは無料とし、月額費用も発生しないようにする。




まず、ATCOMの AT-610というデスクトップ型のIP電話機を用意します。このIP電話機は中国製ですが、全世界で広く使われている、業界標準でしかもとても安い電話機です。このAT-610 IP 電話機にフュージョン Smart IP Phone のホームページで取得した番号を移植しました。そして、発信はさらに安い海外ITSP を利用します。つまり、2つ目のSIPアカウントも設定するのです。

このAT-610は、2つのSIPアカウントを登録できるのです。

2つのSIPアカウントを収納します。


Fusion IP Phone Smart の設定画面。


Betamax/Dellmont グループに属する、SmartVoipの設定画面。同グループの他のITSPでも設定はほぼ同じ。Serverのドメインが異なってくる。







この2つ目のアカウントは、ドイツとルクセンブルクを本拠にしているBetamax Dellmont グループのサービスを利用します。Betamax/Dellmont は、多くの小売ブランドを有しています。対地向けに異なった価格戦略をとっております。対日本の場合、12voip.com internetcalls.com あたりが固定電話を一定条件下で完全無料にしています。その他、中国や香港へも無料です。




価格のマトリックス表を発表しているサイトもありますので、そちらでよく研究するといいと思います。


http://backsla.sh/betamax



Internetcalls.com
Betamax/Dellmont のうちのひとつのITSP Internetcalls.com 日本への固定電話が無料になる。



ザクッとまとめた感じては、小生が多く利用する海外向けとして、下記のようになります。




例)


台湾の携帯へかけることが多い場合は、


easyvoip.com


smartvoip.com


12voip.com




日本の固定へ掛けることが多い場合は、


12voip.com


internetcalls.com


voipgain.com




日本の携帯へ掛けることが多い場合は、


internetcalls.com


easyvoip.com




米国へかけることが多い場合は


12voip.com


voipcheap.com




英国へかけることが多い場合は


easyvoip.com


powervoip.com




タイへ、かけることが多い場合は、


smartvoip.com


voipdiscount.com




中国香港方面へ、かけることが多い場合は、


smartvoip.com


12voip.com


voipgain.com




インドの携帯へかけることが多い場合は、


justvoip.com


internetcalls.com




インドの固定へかけることが多い場合は、


voipdiscount.com


easyvoip.com




これらのITSPの申し込みやログインの方法における、ウエブコントロール画面は、ほぼ似通っていいます。SIP端末への設定もサーバー名が異なる事以外は、すべて同じです。また課金システムなどユーザ管理のサーバーは統一されているので、同じユーザ名を別々なサーバーで利用することは出来ません。複数のサービスを利用するときには、ユーザ名を変えて、サインアップしないといけません。




それにより、通話を受けるのは当然無料ですが、かける場合も、相手が固定の場合は無料にし、また、相手が携帯の場合でも Smart IP phone よりも更に安くなりました。


Fusion IP Phone SMART >>>>  受信専用 (DID として使う)

Betamax / Delmonte >>> 送信専用 (日本の固定電話へ無料など、格安)



発信のときには、発信者通知として、ちゃんと Smart IP Phone  の050番号が表示されます。発信時には12voipというITSPを利用しているのにもかかわらず、です。ただし、日本の国番号の81が付加されます。




発信者通知は、CID (Caller ID) とも呼ばれますが、無条件で表示できるわけではありません。任意の表示を許すと詐欺電話など、いろいろ悪用されることも多いからです。Betamax/Dellmont では、実在する番号へ、自動通話し、4桁の認証コードを伝えます (英語の自動音声です)。それを聴きとって、ウエブに入力することで、番号が実際し、実際にユーザが利用できる環境にあることを確認する、という、認証のプロセスがあります。




今回も、Betamax/Dellmont のサービスの利用者プロファイルに、Fusion Smart IP phone の050番号を登録し、上記のプロセスで認証をとりました。




こうすることで、発信者通知のシステムに その050番号が利用できることになったわけです。

CIDもちゃんと050
Betamax/Dellmont のCIDなので、日本の国番号、81 がついてしまう。




発信と受信を切り分ける方法を説明します。 AT-610は Dial Peer という機能があり、これで、ふたつのSIPアカウントの切り替えを行えます。発信時には標準で Betamax/Dellmont を利用します。しかし、Betamax/Dellmontでは通話できないSIPプロバイダーが稀にありますので、その場合は、Fusion Smart IP Phoneを利用するようにします。




今回は、番号をそのまま回すと、Betamax/Dellmont で発信され、番号の先頭に * をつけることによって、Fusion Smart IP Phone で発信できるようにしました。


番号をそのまま回した場合。 Betamax/Dellmont  経由で気象庁へ通話。無料。




先頭に* を付けて回した記録。7.8円/30秒、課金されるハズ。



AT-610のDial Peer 設定画面。




なお、Betamax/Dellmont は海外のITSPなので、標準の通話方式では、国番号からダイヤルしないといけません。しかし、主に日本で利用する場合は、国番号の81 はダイヤルするのが面倒です。したがって、東京03とか携帯の090 など、ゼロで始まる番号に関しては、自動で 81を付加するようにしました。これも Dial Peer の主な仕事です。




受信に関しては、両方のITSP からの通話を受けることができます。ほとんどのケースでは、フュージョン Smart IP Phone が受信専用となり、そちらへかかってくることになります。万が一もう一つの番号にかかってきた場合は、話し中にならずにCall Waiting という機能で、プッ、プッ、プッ、という短い発信音がきこえてます。HOLD ボタンを押すと、一方へ保留音が流れて、通話を切り替えることができます。




Betamax/Dellmont の通話料金は、月額費用は無し。通話した分だけ、プリペイのクレジットから差し引かれます。支払いはPaypal、カード、銀行振込などが対応しています。最低額10ユーロから支払い可能です。因みに、10ユーロのクレジットを買うと、30日とか40日が特定の国への通話が無料となります。これを Free Call Destinationといいます。




サイトはすべて英語なので、少し敷居が高いかもしれません。

本当は、無料で通話できる対地ごとにより多くのITSP を申し込み、登録するといいのですが、AT610は2個のSIPサーバーまでしか設定できません。

それ以上を登録する場合は、別途IP PBXを用意したほうがいいでしょう。そうすることによって、ひとつのFusion IP Phone Smart の050番号を多くの端末でシェアすることもできるようになります。




参考記事:
Fusion IP-Phone SMART を Asterisk IP PBX で使う

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