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【オニオンファイツ】

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宇宙レスラートーナメント予選  365日目

あと2時間で、期間1年間という長きに渡って続いた「宇宙レスラートーナメント予選」が終了しようとしていた

中央惑星「ニューサン」B.Bタワー最上階

秘書であるゲソアレクサンダーに、B.Bチョップが言う

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B.Bチョップ「・・ゲソよ。闘いとはなんだ?」

王者からの突然の問いかけに、言葉を詰まらせるゲソアレクサンダー

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B.Bチョップが徐ろに、椅子から立ち上がり、ゲソアレクサンダーを2つの頭で見下ろした

B.Bチョップ「・・わからぬのなら教えよう」

ゲソアレクサンダーの全身に緊張が走る!

ゲソ「ボ・・ボス?これは!?なんのつもりですか?」

B.Bチョップが右の手刀を振り上げる

その一瞬!

ゲソアレクサンダーには心の決意が芽生えた!

ゲソ「(ボスのチョップを受け止めた後、投げ切るぞ!私は!やるぞ!やるぞ!私はやるぞ!)」

だが意外にも

B.Bチョップの右手はゲソアレクサンダーの右肩にそっと置かれただけだった

B.Bチョップの2つの顔が笑みを浮かべて言う

B.Bチョップ「・・冗談だ」

胸を撫で下ろし、腰が抜けた様に崩れ落ちるゲソアレクサンダー

王者の顔が、真剣な表情に再び変わる

B.Bチョップ「・・もし本戦で俺に何かあれば、後の事はおまえに頼みたい」

ゲソ「へ?・・」

B.Bチョップ「・・もう1度だけしか言わん」

B.Bチョップ「・・ジャンボォでも、ポッキーでもなく、おまえに任せると言ったのだゲソアレクサンダーよ」

ゲソ「は・・ハイ!了解しましたボス!」

ゲソアレクサンダーは、緊張と恐怖と喜びの入り混じった心境で、自然と4つの目から涙が溢れていた

B.Bチョップ「・・まぁ俺に何かある可能性などないだろうがな」

B.Bチョップ「・・宇宙レスラートーナメントくらいではな」

タワー最上階の大窓から差し込む日差しが眩しすぎて、B.Bチョップの姿が見えない程であった

ゲソアレクサンダーは思った

自分にとって唯一の神は目の前にいるのだと





宇宙レスラートーナメント予選


終了


宇宙レスラートーナメント予選  365日目

中央惑星「ニューサン」からの公式発表を以下に転載する


予選通過宇宙レスラー14名(ランキング:名前)

0位:激動山
1位:B.Bチョップ
2位:マシンオニオン零式
5位:ゲソ・アレクサンダー
6位:吉田 鉄塊
7位:ゲット・リー
8位:2代目どらねこマスク
9位:天空
12位:イヤァァオ!
16位:マスク・ド・オニオン
30位:Dr.2ケッパナー
ー3位:ジャンボォ
ー7位:アンノン
ー9位:ポッキー

予選敗退宇宙レスラー27名(ランキング:名前)

3位:キングオラウー
4位:犯罪ピエロファンタス
10位:ザ・グレート・ウツボ
11位:コンドルビーム
13位:くまコップマン
14位:カクメイ
15位:初代ドラねこマスク
17位:THEハード
18位:ミカンおれんじマン
19位:タコス
20位:ノボ
21位:HJ.
22位:ドグマ公爵
23位:ナチョス
24位:丑之助
25位:ナガレボシ
26位:ソクラテス
27位:サルー
28位:ケイティ
29位:ツボイ
ー1位:クイーンメイデン
ー2位:呑・テキーラ
ー4位:テッコマン
ー5位:レオン様
ー6位:ダイナミックタイタン
ー8位:デンジャーキック
ー10位:激動山 チヨ子

宇宙レスラー以外の皆さん

ミスターカルロス、ゲトゲト、ヒューマロン、ブラック、デメキッス、デメリア、吉田 鉄心、ピスタチオ・ナックル、バッド・ガン・ジョン、ポチョン、王・王王、FUZIYAMA、セイントヘル87世、バーニング、セイロン先生、トト・カルト、破壊丸、Wミート、サルサ、コロナ、ストレート、ブレイン、提督、エリザ、トロピカ王、ムー、ターコイズ、マシンオニオン(量産型)
辺り一面に積み上げられたゴミ

バーリトゥード系外からも不法投棄されたさまざまなゴミ山は、この小惑星「ダストラ」のキャパシティを近年越えようとしていた

左右のリストバンドの位置を調整しながら、激動山がカクメイに向けて言う

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激動山「つくづくこの試合が、観客の手前でなくて良かったと思うぞ」

激動山「太古より何千回、何万回と繰り返された試合と何も変わらんからな」

カクメイ「・・・・?」

激動山「ガハハハハ!勝つ側がわかりきった試合という意味だよカクメイ」

激動山「おまえが死ぬパターンを俺が1つ選択するだけだ」

激動山「貴様は自分の死に様すら、決めることも許可されていない!ガハハハハ!」

包帯を全身にまばらに巻いたカクメイが走り出す!

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仁王立ちで待ち受ける激動山

ガシッ!

激動山のすぐ目の前で歩みを止めたカクメイが、ベアハッグ(両腕で前方から抱きつくようにボディを締め上げる技)で激動山を捕らえた!

激動山「ガハハハハ!カクメイラリアット以外に技があったのか?体力自慢だけが取り柄の猿が!」

自らの腰部に前方からしがみつくカクメイの姿を、呆れ顔で見下ろす激動山の表情が、一瞬だけ青ざめた

カクメイ「気が付いたか?俺は惑星「猿奴(エンド)」のエイプ星人!体力自慢だけが取り柄だが、あんたはどうだ?」

ベアハッグを食らう激動山の視界が捕らえたのは、カクメイが全身にまばらに巻いた包帯の内側に仕込んだ無数の爆弾だった!

カクメイ「革命に火薬はつきもの!起爆する!」

ドドドドォォオオオオオオオンッ!

激動山をベアハッグに捕らえたまカクメイが自分もろとも躊躇なく大爆発した!

爆風でお互いバラバラの方向に吹っ飛ぶ二人!

その全身は炎に包まれており、両者がどちらなのかわからない

自らの体が燃えている・・

激動山はある記憶がフラッシュバックしていた!

燃え盛る列車・・事故・・そして燃え盛る頭の男・・不意打ちのスリーパーホールド・・

今、激動山は過去、自らが絶命した一瞬の記憶をハッキリと思い出したのだ

アンノンの存在を・・

炎に全身を包まれた激動山が立ち上がる

激動山「ゆ・・る・・せ・・ん」

右腕を天高く掲げると上空に向けて、右のチョップを空打ちする!

2秒後チョップは大気を震わせ、激動山の頭上にだけ多量の雨が降り注いだ!

全身の炎が消えた激動山の全身は重度の火傷でケロイド状態だったが、それを意に返さず、燃え盛り倒れたカクメイの左足首を掴み

引きずるようにして、降り注ぐ雨の下へと投げ捨てる

炎が消えたカクメイは既に絶命していた

激動山「殺す前に死ぬとは・・許せん!!」

激動山「がぁぁぁあああああああ!」

激動山が、全身から溢れ出す怒りにまかせて右の手刀を垂直に大地に振り下ろす

衝撃で、小惑星「ダストラ」の大地に亀裂が入り、やがて惑星が真っ二つに切り裂かれた!

激動山「カクメイよ!貴様の革命!確かに受け止めたわ!!」




宇宙レスラートーナメント予選  330日目

宇宙レスラー

カクメイ:死亡により予選敗退

バーリトゥード系加盟惑星「ダストラ」両断される