Joe Bonamassa - You & Me(2006) | 全ての音は音楽か

全ての音は音楽か

色々書いたりつぶやいたり。音楽の話ばかりです。

1.High Water Everywhere
2.Bridge To Better Days
3.Asking Around For You
4.So Many Roads
5.I Don't Believe
6.Tamp Em Up Solid
7.Django
8.Tea For One
9.Palm Trees Helicopters And Gasoline
10.Your Funeral And My Trial
11.Torn Down
 
Joe Bonamassa(guitars and vocals)
Jason Bonham(drums)
Carmine Rojas(bass)
Rick Melick(piano, organ and tambourine)
 
Produced by Kevin Shirley
Executive Producers: Roy Weisman and Joe Bonamassa
Mixed by Kevin "Caveman" Shirley At Studio At The Palms, Las Vegas
 
ジョー・ボナマッサのアルバムです。
 
1はチャーリー・パットン作曲。ジョー自身のボーカルと艶やかなギターがとても良いです。ブルースロックの力強さを感じる2曲目。緩やかで落ち着いた雰囲気の3曲目。ピアノとストリングス(キーボードではないと思いますが・・?)もその雰囲気を出す大きな役目を担っています。哀愁の4曲目。気持ちのこもった演奏が聴けます。軽快に進む5曲目。お手本のような、参考になりそうな演奏も聴けます。アコースティック(スライド)ギターとボーカルの6。深い音は優しくもあります。続く7曲目は壮大なサウンドを聴かせてくれます。豊かな倍音を含んだハーモニクスはまるで鐘の音のようです。レッド・ツェッペリンの8曲目。哀愁サウンドを感情表現豊かに弾いています。9はアコースティックギターのインスト。派手なテクニックを使うわけではありませんが、シンプルながら力強く、上手だと思わせる演奏です。オルガンが入る10曲目。シャッフルビートで突き進む様は気分いいです。11曲目はその演奏と曲の雰囲気から、ブルースを基にしたクラシックロックのようなイメージもあります。ピアノもいい演奏をしています。
 
テクニックを前面に出して弾きまくるような場面はありませんが、ところどころで上手いと思わせような演奏が聴けます。実際かなり上手いと思います(youtubeなどで検索してみるといくつか見つかると思います)が、割とクールな印象で人によっては控え目に演奏していると感じる方もいるのではないでしょうか。
 
感情表現が豊かな演奏をすると書きましたが、激情型ではなく、どちらかというとクールな印象です。全く熱を感じないわけではありませんが、凄い熱さではなく内側にこもる熱を感じました。ただ、それは機械的で人間味がないということではありません。
 
しっかりと演奏しているので安心して聴く事ができます。速いテンポで突っ切るような曲こそ無いものの、ブルースロックのおいしい所はしっかりおさえていると思います。
 
全体のサウンドとしてはクラシックロックというより、新世代のブルース(ケニー・ウェイン・シェパードやジョニー・ラングなど)のイメージです。年代的にも3人は同じです(ケニーとジョーは1977年、ジョニーは1981年生まれ)。3人とも多少印象は異なるものの、スティーヴィー・レイ・ヴォーンに代表されるエレクトリック・ブルースの流れのギタリストと見ても良いかもしれません。
 
味わい深い歌声とワイルドさと色気を併せ持ったギターの音はとても良いです。
You & Me/Joe Bonamassa