球根の声~後篇~ | 雨の日も晴れの日も・・・~アロマとあなただけの童話~

雨の日も晴れの日も・・・~アロマとあなただけの童話~

心に雨が降る日も、日差しが眩しい日も。
アロマとハーブで体と心のケアをさせていただく、傘のようなサロンです。
ご希望の方には、施術中にお客さまから伝わってきた、世界にたったひとつのフェアリーテイルをお伝えしています。



「鬱金香」・・・、この漢字を「チューリップチューリップ」と読むことをはじめて知った、アロマルーム・オンブレィユの芝山です。



「マリーゴールド花」は、「千寿菊」、「サルビアブルーサルビア」は「緋衣草」、「サボテンサボテン」は「仙人掌」、ここまではなんとなくわかるとして・・・。


「シクラメンシクラメン・ビクトリア」は「豚饅頭」なんですって!



シクラメンなんかかわいそう・・・涙





さて、今回のお客さまから伝わってきたストーリーは、チューリップの球根が主役。


読んでくださった方に「懐かしい!」と言っていただけて、私も、子供の頃を頑張って思い出しましたルンルン


植物のお世話って、昔から苦手だったなぁ・・・。


当時、植物を漢字にしてイメージしながらお世話をしていたら、もっと楽しくお世話できたのかもしれませんね芽





チューリップの球根と女の子のお話は、今日で完結お花


お客さまの施術中に伝わってきたストーリー、球根の声~前篇~の続きとなっています冬期









それから毎日女の子は、心を込めてチューリップの世話をしました。


毎日話しかけて、毎日観察をして、毎日手入れを欠かしませんでした。




他の生徒たちが植えた球根から咲いた茶色いチューリップたちは、やがてさまざまな色へと変化していきました。


明るい色へ変わったチューリップを眺める先生も生徒たちも、女の子の手入れのおかげだと思っていました。


けれど、一輪だけ、プランターの片隅でずっと茶色いままのチューリップがありました。


女の子は、そのチューリップにも、他のチューリップと同様に、心を込めて話しかけ熱心に世話をしました。


それでも、茶色いチューリップの色は変わりません。


それどころか、葉はしおれ、色はくすんで、どんどん元気をなくしていくように見えました。


女の子は、やがて、茶色いチューリップの世話をあきらめるようになっていきました。






そして、数週間が過ぎました。


女の子も生徒たちも、茶色いチューリップの存在をすっかり忘れていました。


他のチューリップたちも旬の時を過ぎ、誰しもが他の植物へと心を移らせるようになっていました。


そんなある日、ふと思い立った女の子は、久しぶりにチューリップの咲く花壇へ行ってみました。


そこで女の子は、チューリップの植えられたプランターの片隅で、ひときわ鮮やかな赤い色のチューリップに目を奪われました。


それは、世話をすることをあきらめた、あの茶色いチューリップでした。


しおれていた葉はよみがえり、頭を垂れていた花も、しゃんとして元気を取り戻しています。




(なんで・・・?いつの間に・・・。私、何もお世話してへんかったのに・・・)


女の子は、不思議に思いました。


そして、赤いチューリップに話しかけました。


「もしかして、あなたは自分一人の力で咲きたかったん?」


女の子には、赤いチューリップがかすかにうなずいたように見えました。




女の子は、じょうろにほんの少しだけ水をくみました。


そして、赤いチューリップに近づいて、そっと触れてみました。


「大切なことを教えてくれてありがとう。」


そう言うと、チューリップの少し上からじょうろを傾けました。


少しだけチューリップに水を与えて、女の子はすぐにその場を離れました。




振り向くと、赤いチューリップの上には、小さな小さな虹が出ていました。


虹はきらきらと輝いて、やがてゆっくりと消えていきました。





おわりじょうろじょうろ






植物って不思議です。


同じように世話をしていても、植物を育てるのが上手な人と、そうでない人がいます。


私は、昔から枯らせてしまう方なので、上手な方を見ると尊敬しますキラキラ


このお話の持ち主のお客さまは、私が思うに前者の方。


心を込めたお世話が、自ずとできる方ですhime


今回のお話は、特に説明する必要がないくらい、わかりやすかったと思いますので、


今回は早速、キーワードだけ読み解いていきたいと思います鉛筆




人の一生を考える時、何かの終わりを考える時、それは、生から死へとむかいます。


ですが、今回の物語の主役、『球根』があらわすものは、その真逆!


『球根』は、死から生へとむかうシンボルとされています。


死からはじまるもの・・・、というとなんだか怖いイメージですね・・・。


ですが、それは、誰の人生の中でも、必ず幾度か繰り返されているものです。


死をむかえた現象は、スピードの差こそあれ、必ず再生へとむかいます↑


けれどその道のりは、誰にとってもつらく険しいもの。


死んだように眠ったままでいいや、って思うこともありますよね泣


私も、心が完全に死んだことありますよ~。今までに2回ありますね。



そんな時、みなさまなら、声をかけてほしいですか?


それとも、そっとしておいてほしいですか?




そんな、死から生にいたる行程は、五段階。


〝死〟⇒〝腐敗〟⇒〝土壌の確立〟⇒〝植えつけ〟⇒〝種まき〟


『球根』が教えてくれるのは、今が〝植えつけ〟の段階だ、ということ。


なので、きっともうすぐなんですよね。生の本当の誕生はキャンドル




そして、生まれることができれば、開花する可能性が出てきます。


大切なのは、今が〝植えつけ〟の時期だと分かっておくことe913


そうすればきっと、辛い今の意味も分かって、光の方向に気付くことができるのではないでしょうか・・・crystal*




今が人生のどの段階にあっても、その位置をちゃんと知っていれば、自分自身を見失わなければ、きっと自分色の花が咲くはず、そう思います宝石



女の子が世話をしていたのは、チューリップではなくて、自分の心だったのかもしれませんねカケラマン






ただ、私にお伝えできるのはここまで・・・。


香りとトリートメントから浮かび上がるおとぎ話、今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。


次は、あなたの心の中の物語かもしれません・・・rabbit*^^*ポッ