『キングコーン』はコーンを扱ったドキュメンタリータッチの映画作品である。

$キノコの光合成


アメリカの大学を卒業したばかりの若者二人が、アメリカでのおもな農産物、コーンに付いて学ぼうと、二人の先祖がかつて暮らしたルーツとも言うべき州でコーンの生産を体験する。

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出来たコーンを食べてみたら超マズい。
彼らが働いた農場で大量生産されているコーンは普通の食用ではない。
食用のスイートコーンは生産量は世界の数%でしかない。
ではその殆どは?

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デントコーンと言う名前の、加工用のコーンだ。



そしてわかったことは、アメリカの農業支援政策が何を生んだかと言うと、
持てるものは更に与えられ、持たざるものは奪われ尽くすと言う構図だった。

ただ生産しますと、登録するだけでドルがまずもらえ、更に面積や収穫量でどんどん支援金がもらえる。
作れば作るほど、畑が広ければ広いほどもらえるので、小さな農園はバタバタつぶれ、大きな所はどんどん大きくなり、かつてあった散らばっていた農園も家も潰され、大型機械が一瞬で耕し種まきをする。農薬もヘリコプターやグライダーで一瞬だ。
後はちょっと町に出てビールを引っ掛ける日々。
見渡す限りはトウモロコシで、ご近所さんはいない。
広大な農園、その果てにまた広大な農園がある。

外国の農業が日本に入れば、その遠大な青地図はこの光景なのだと覚えておこう。
日本の小さな農家はドンドン潰され、大きな企業が農業をする。


だが問題はそれだけではない。
アメリカ人の髪の毛をDNA検査すれば、食べていたものを分析出来る。
結論を言えばアメリカ人はトウモロコシで出来ている。
野菜も肉も食べているが、でもほぼ分析結果はトウモロコシだ。
何故なら、トウモロコシで何でも作るからだ。

コーンスターチやコーンフレークはわかりやすいが、ビールの材料でもある。
また肉も食べるが、肉牛のエサでもある。
無論乳牛も然りである。
あと、食品のパッケージの後ろに書かれている原材料に甘味料と書いてある。
その殆どはコーンシロップが原料だ。
だからお菓子を食べたり炭酸飲料を飲んでも、トウモロコシを摂取した、と検査すれば結果が出るのだ。

牛を食べたり、乳を飲んだり、加工品を食する、デザートで締める、ダイエット甘味料でコーヒーを楽しむ、あるいはその後ビールを飲んで、トウモロコシ製の人間の出来上がりなのだ。

別に悪くはない。
まともなトウモロコシならば。



「僕たちは歴史上 初めて、親たちより長生きできない世代になるかも知れない」


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問題は今のトウモロコシは大量生産のために除草剤に負けないよう遺伝子改良されていると言う事だ。
普通のトウモロコシなら除草剤に負けてしまうが、このトウモロコシはとっても強い。
そしてその種の管理は全てモンサントが支配している。
別にトウモロコシに限らず、世界の種子はモンサントなどの種子管理会社が支配している。

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そしてこのトウモロコシのエサで育てられた牛達は、その特別な高カロリー種の影響で成長が早い。
コーンだけを食べ続ける牛達は決して長生きは出来ないのだ。
そのトウモロコシを食べれば早死にする仕組みがあるのだ、恐ろしい。
しかし大雑把に言って問題は無いだろう。
牛達の場合、病気になる限界・誕生から120日になる前に屠殺され、肉にされるからだ。

長生きさせないトウモロコシと、長生き出来ない牛の肉を食べてる人間も当然長生きは出来ない。

我々の世代は決して自分達の親、祖父よりも長生きは出来ない。



んで、この二人はコーンを収穫してそれを売っても赤字だった。
でも政府の補助金で黒字になる。
つまりアメリカの農業も赤字なんである。




アメリカ農業も国民の血税によって補填されて成り立つ産業なのだ。
何が、日本の農業を強くするためのTPPだ。


ってことで、いいでしょうか。



ちなみにモンサントはヨーロッパからの活動を撤退したらしい。
草の根運動ばんざい。
日本も頑張るよろし。

http://www.dailymail.co.uk/news/article-199990/Monsanto-quits-GM-results-announced.html#ixzz1lVlZqPH5




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