本日17:05から
NHK 総合で放送された
『サンダーバード ARE GO』第23話
「インターナショナル・レスキュー出動禁止!」
ライブで観られました。

以下、内容にふれますので
未見の方はご注意ください。




今回のサブタイトル
原題は Chain of Command で
手許の辞書には
「指揮系統」ないし「命令系統」
という訳語が載っていました。

邦題は
内容を正確に伝えてますけど
ちょっと長すぎるかな。

「サンダーバード出動禁止!」でも
良かったのでは?


インターナショナル・レスキューは
世界防衛軍(GDF)とは別系統で
自由に活動することができる
ということになっていますが
今回のエピソードの冒頭で描かれた
レスキュー任務で
橋の崩落を防げなかったために
新任の副司令官ジャナス大佐から
今後は活動許可を得るようにと
申し渡されてしまいます。

その後、貨物船からの救難要請に対し
出動許可が得られず
近海のトロール漁船によって
かろうじて人命は救われましたが
2回目の超高層タワーで起きた事故の
救難要請に対しては
じっとしておられず
出動したところ
世界防衛軍に捕獲されてしまう
という展開となります。

その事件の前に
ペネロープがジャナス大佐に会い
パーカーが偽者であることに気づく
という展開があり
2号への接収活動中に
ケーシー大佐によって
偽のジョナス大佐が捕らえられ
無事、救助活動を果たすことができる
というお話でした。

そのジャナス大佐の正体については
伏せておくことにしましょうか。


なかなか面白い話でしたけど
30分の尺に収めるために
視聴者を納得させるための
いろんなシークエンスを
省略している感が
なきにしもあらず。

だいたい
人命救助に乗り出してきたチームを
救助活動を中止させて
拘束しようとするというのは
普通に考えておかしいでしょう。

サンダーバード2号を確保すれば
あとは野となれ
という考えだったのだとしても
やり方が拙速すぎる。

救助させてから
確保するというのが
頭のいいやり方だと思いますが。


それに
2号のハッチを破るよう
命令された部下たちは
何も思わなかったのかと
疑問に思ってしまいます。

軍の命令系統はそれくらい
しっかりしたもの
ということなのでしょうけど。

司令官が無能だったり
悪意があったりすると
とんでもない事態を招くことを
よく示している感じですね。


いちばん気になったのは
ジャナス大佐が偽者だという証拠を
ペネロープとパーカーが探り出す流れが
まったく描かれなかったこと。

それと関連して
じゃあ本物のジャナス大佐は
どうなったのか、ということが
まったく説明されなかったのも
気になりました。


今回は旧シリーズへのリスペクトも多く
新しいポッド・メカが登場したり
兄弟が全員揃って出動したりと
イベントが盛り沢山だったので
それなりにワクワクさせますし
軍の指揮系統を利用した接収計画という
脚本のアイデア自体は
なかなか優れたものだと思います。

でも、上で述べてきたようなことが
きちんと描かれていないため
エピソード全体としては
御都合主義という印象が拭えませんでした。


スコットがイライラする描写は
第18話以来ですけど
興味深いのは次の台詞。

「パパは権威を敬えと言っていた。
 でもジャナスは敬うに価しない。
 人命救助で罰せられるなら
 それもいいだろう」

ここ、特に一行目
原文ではどういう文章なのか
知りたいところです。

インターナショナル・レスキュー
という活動を
企画した人物の言葉としては
ちょっと違和感を覚えました。

今回は
目的が人命救助だから
スコットの発言は
筋が通っているように感じますけど
これが別のシチュエーションだったら
どうなんでしょうね。


ちなみに
2号を接収するために
ハッチを破壊する過程で
ドタバタのような騒ぎが
描かれましたけど
ハッチに電流が流れたかのような
描写があったのは
興味深かったです。

スコットの言っていた
「ディフェンス・プロトコル・ガンマ」って
これ(ハッチに電流を流す)のこと?


次回の放送については
テロップが出ませんでしたけど
公式ホームページによれば
来週9月10日の予定だそうです。

3回連続で新作が観られるのは
嬉しいですね。

ただ、来週は所用があり
ライブで観られそうにないのが
残念です。


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