渋谷のユーロスペースで
3月5日から公開されている
文化庁委託事業
若手映画作家育成プロジェクト2015
New Directions in Japanese Cinema 2015
(これを略したのが NDJC)
参加作品特別上映後に行われた
舞台挨拶&トークの
昨3月8日の回に行ってきました。

黒川芽以さんが
ゲストで登壇するということで。

「ユーロスペース」ロゴ

当日は家を出るのが遅れて
劇場に着いたのは17:00過ぎ。

チケットを購入したら
整理番号23番でした。

それから19:30の上映時間まで
近場の古本屋や中古CD屋を冷やかしたり
富士そばで簡単に食事を済ませたりして
しばらく時間を潰すことに。

開演時間が近づいて戻ってから
ロビーをあちこち見ていると
出演者のサイン入りポスターが
飾ってありました。

『はなくじらちち』サイン入りポスター

写りが悪いけれど
いちおうあげときます。


今回の上映は
座席数が92と少ない
ユーロスペース1の方でした。

ユーロスペースは何度か来てますが
こちらに入ったのは初めてかも。

整理番号23番で入ったものの
結局座ったのは
いちばん後列の席でした。

何となく気後れしたもので。f^_^;


まず最初に4作品の上映があって
そのあとに舞台挨拶&トークでした。

上映された作品は以下の通り。
(以下は上映順。カッコ内は監督名)

『罪とバス』(藤井悠輔)
『父の再婚』(ふくだももこ)
『はなくじらちち』(堀江貴大)
『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』(佐藤快磨)

いずれも30分の短編作品です。

すべて35mmフィルム撮影だそうですが
最初の3本がビスタサイズで
『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』のみ
スコープサイズでした。


今週末11日までの公開なので
(大阪では3/19~25公開)
これから観るという方もいるでしょうから
各作品の詳細についてはふれません。

ただ、黒川さんが出演する
『はなくじらちち』に関して
ストーリーとは関係のないことで
ちょっと書いておきます。


『はなくじらちち』には
五竜の滝が出てきます。

五竜の滝は
『忍風戦隊ハリケンジャー』の第1回で
鷹介、七海、吼太が
授業をサボってカキを食べるシーンで
使われたところ。

ヲ仲間のKENさんに誘われて
聖地巡礼に行ったことがあるのですが
滝の上の川自体は
普通の市街地を流れている川と変わらず
すぐそばに民家が見えるような場所です。

落ち口と滝壺のあたり
そこから下流に向けてのあたりが
山の中という感じになっているので
実際に行ってみると
びっくりするような場所だったことを
いまだによく覚えています。


また、黒川さんの役は
女子プロレスラーなんですが
エンディングテロップに
協力した女子プロレス団体名で
アイスリボンの名前が出たのを見て
おおっと思ったり。

NHK・Eテレの番組
『ティーンズプロジェクト フレ☆フレ』で
アイスリボンに所属している
つくし選手のドキュメンタリーが作られた際
奈央ちゃんが応援団長で出るというので
神栖まで観にいったことが
懐かしく思い出されました。


そんなこんなで
ストーリーとは関係なく
ちょっと親しみが湧いたのでした。


閑話休題。


4作品が上映された後
まず、ふくだももこ監督
佐藤快磨(たくま)監督から
お客さんへの挨拶があり
そのあと2人は下がって
堀江貴大(たかひろ)監督と
森下能幸、黒川芽以、夙川アトムの
出演者3人が登壇して
トークが始まりました。

以下、黒川さんの発言を中心に
レポしていくことにします。


最初に各人から挨拶があり
黒川さんは
椅子が用意されていますけど
座ることがないと思うので
それくらいのテンションで
「楽しいひととき」を
過ごしていきたいと思います
と話してました。

「楽しいひととき」というのは
直前の森下さんの言葉を
受けて/ウケてのことです。

挨拶のあと着席となりましたが
その際、黒川さんは
初めて座って舞台挨拶する
と呟いてました。


監督の話によれば
今回の映画は
大阪の西成地区にある
月極コインロッカーの
ドキュメンタリーを見たのが
発想のきっかけに
なっているのだそうです。

各キャストにオファーを出した理由は
森下さんは大ファンで
ダメなお父さんの哀愁を出せるのは
森下さんしかいないと思ったから。

黒川さんの役は
本職のプロレスラーにやってもらうか
女優にやってもらうか、と考えて
やっぱり女優がいいと思い
『ドライブイン蒲生』(2014)を観て
ドスの利いた声が印象的だったのと
大切にしてる台詞の
「しょーもなさすぎる!」
という台詞を言える人だと思ったから。

夙川さんは
コメディリリーフということで
元お笑い芸人さんということもあり
任せられると思ったから
ということでした。


続いてMCから
今回の話をもらった時の感想を
出演者に聞かれました。

黒川さんは
私の仕事の場合
名前あるないは大きいんですが
それでいて私も審査される側なので
どこの馬の骨とも分からない
まったく無名の監督から
オファーが来ても
それ自体は気にならないと話してました。

どこの馬の骨とも分からない云々は
MCの方による言い回しで
ストレートに来ますねと
森下さんが苦笑してました。

で、黒川さんは続けて
仕事をやる時は
作品が面白いとか
この人とやってみたいというのが
大きいのだけれど
今回も、台本が面白いのと
監督と会った時
一緒に作っていこうという姿勢が
感じられる方だったし
冒険ができて楽しんで
これから大きくなられる方だと
思ったそうですが
現場に入ってからは
ベテラン臭がして
すごくカッコよかった
現場に入ってからは
付いていこうと思ったのだとか。


気に入っているシーンを聞かれて
黒川さんは
監督も(今回のトークの最初の挨拶で)
大事にしていると言っていた
「しょーもなさすぎる!」と言う場面が
台本をもらった時から好きだと
話してました。

感情の変化などを
30分で伝えるのは難しいと
思ったこともあり
好きなシーンなのだそうです。

あと、これはちょっと
気に入ってるシーンというのとは
違うかもしれないけど
と前振りして
ドライブスルー(インターチェンジの
レストラン)のシーンで
自分が大盛りのカレーを食べてるとき
森下さんが食べているおそばを見て
めちゃめちゃ食べたくて
羨ましく思ってやってたのとか。

結局食べられなかったそうです。

これを聞いて森下さん
おそば、すごくおいしかったです
と話して
くやしがらせてました(笑)


35mmで撮った感想を聞かれた監督は
フィルムを使うことで温かみが出た
月極コインロッカーのシーンは
上野の山谷で撮ったそうですが
その山谷の空気感が出た
滝のシーンでは
金髪の光ってるのがよく映ったし
滝の粒子が舞ってるのもよく撮れた
と話してました。

それに絡めて
フィルムの撮影は緊張感がありますね
と森下さんが言うと
黒川さんも夙川さんも
その通りだと同意してました。


最後に
客席からの質問を受けることになり
難しいと思ったシーンは?
と聞かれたのに対して
黒川さんは
プロレスラー役ということで
体型をそれらしくするために
すき家に通ったけれど
太ることができなかった
と話してました。

ジャージのサイズを大きくしたりして
それらしく見せようとしたそうです。

それと
女子プロレスの練習場まで行って
ちょっと訓練して挑んだんですが
こういう役(女子プロレスラー)は初めてで
ラリアットを(相手に)決めるまでの
手順のポーズは
すごく難しいと思った
と話してました。


これから先、やりたい役は何ですか
と聞かれたときは
森下さんが
いちばんやりたいのは次の役
と答えたのを受けて黒川さんは
カッコいいこと言われたので
と断ってから
今回、久しぶりに
誰かの娘役だったと言い
今年29歳になることもあって
最近は母親とか妻とかの役が多く
久しぶりで不安があったけれども
実際に演じてみたら
そういう(娘の)気持ちになれた
と話してから
20代の間に大学生役とかを
やりたいとのことでした。

それを聞いた森下さんが
高校生役とか
と混ざってきて
やりたいやりたい
え、森下さんもですか?
というやりとりがあり
セーラー服なんか着てみたいですね
と話してました。


最後に、キャストの皆さんに
それぞれ告知があれば
とMCに振られて
『悪党たちは千里を走る』の話が出ました。

その際、黒川さんは
夙川さんも一緒に出てて同じだし
前回は森下さんも出たよね
という話が出てました。

そういう話が出てくるまで
気づきませんでしたが
あとで調べてみたら
夙川さんは天王寺刑事役で
出ていました。

ほとんど話さないので
今回の映画とは真逆のキャラですね。

森下さんが出たのは
2月24日の回で
タクシーの運転手役でした。

その際、森下さんと夙川さんは
同じシーンに出てきますけど
黒川さんは今のところ
2人のどちらとも
同じシーンには出てませんね。


その夙川さんが
5月初めに中野で舞台をやるので
詳細は調べてください
と言うと
黒川さんもそれに倣って
9月に Bukamura で舞台をやるので
詳細はやっぱり調べてみてください
と話してました。

というわけで調べてみたところ
夙川さんの舞台は
ふじきみつ彦プロデュース
Taro the dark vol.1
『家がわらってる』
5月3~8日、中野・劇場MOMOにて。

黒川さんの舞台は
M&Oplays プロデュース
『家族の基礎~大道寺家の人々』
Bunkamura シアターコクーンにて。

で、森下さんは
芥川賞を取った『火花』の
映画に出演するほか
5月には舞台『パーマ屋スミレ』に
出演するそうです。


最後に
監督が今後の抱負を聞かれて
今回は喜劇をやろうと思ったんですが
次は長編で喜劇を撮れるようにしたい
と話してました。

それを聞いて
笑わせる場面も
もちろんありましたけど
喜劇だったのか、と
ちょっと驚かされました。


だいたいこんな流れで
22:10ごろ、終了。

下は
チケットを買った時にもらった
パンフレットと
ロビーに置いてあった
フライヤーです。

NDJC 2015 フライヤー

以上、長文深謝。

黒川さんを始め
登壇されたみなさん
お疲れさまでした。


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