少し前に
マイミクの朱蘭さんの日記で
刊行されたことを知りまして
冬期講習先の横浜の本屋で
購入しました。

圏外の日乘-『ルパン最後の恋』
(ポプラ社、2012年12月発行)

児童書ではよくあることですが
発行日は奥付に記載されていません。

Amazon で検索すると
5日発売になってました。


本文は南洋一郎ではなく
写真のオビにもあるように
『ズッコケ三人組』シリーズで知られる
那須正幹。

本文はまだ読んでませんが
『ルパン最後の恋』の他に
モーリス・ルブランのエッセイ
「ルパンとは何者?」と
住田忠久さんの「解説」が
併録されています。

「ルパンとは何者?」は
ポケミス版に収録されていた
「アルセーヌ・ルパンとは何者か?」と
同じものです。
(那須正幹訳ではありません)


住田さんの「解説」は
「アルセーヌ・ルパンの逮捕」初出の
フランスでの初出本文最初のページや
『アルセーヌ・ルパンの大財産』と
非ルパンものの『冒険の森』の
原書ジャケット写真が載っており
ポケミス版よりも情報が多い感じで
さすがは、という充実ぶりでした。

ちなみに、
『アルセーヌ・ルパンの大財産』は
『ルパン最後の事件』として
偕成社から刊行されていますが
解説によれば
原書は新聞連載の一回分を
欠いているそうです。

そーだったのかー!


南洋一郎版ルパン全集は
自分が読んでいた子どもの頃は
30巻まであったはずですが
今回の本のオビを見ると
20巻に縮小されてて、びっくり。

原作にもルパンが登場しない作品とか
原作者がルブランではない作品とかが
削られるのは分からなくもないですが
ルブランの原作にもルパンが登場している
『まぼろしの怪盗』
(『二つの微笑を持つ女』)が
削られた理由は、何なんでしょうかね。


それにしても
ポプラ社版、久々に買いましたけど
懐かしいなあ。

南洋一郎版のルパン全集には
各巻に訳者の前書きである
「はじめに」がついていて
そこには原題が書いてある場合もあり
子どもながら
読むのを楽しんでまでした。

今回の『最後の恋』には
その「はじめに」がついてなくて
その代わりに解説が付いているのだとしても
ちょっと残念な気がしないでもなかったり。

これで、解説にもふれられている
『アルセーヌ・ルパンの大財産』が
那須正幹訳で加わると
堂々たるルパン全集になるなあ
とか考えるのも楽しかったり。


それにしても大人版が出たのと同じ年に
子ども版が出るなんて
というか、出せるなんて
児童書の版権の仕組みはどうなってるのか
奇ッ怪としかいいようがありませんな( ̄▽ ̄)