過ぐる10月13日に
小説家にして文芸評論家、
ジェイムズ・ジョイスの翻訳でも知られる
丸谷才一が亡くなりました。

芥川賞を取った『年の残り』とか
日本語関連のエッセイとか
ジョイスの翻訳なんかも読んでますけど
自分的には丸谷才一といえば
福永武彦や中村真一郎との共著
『深夜の散歩』が印象に残ってます。


『深夜の散歩』というのは
『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』
という雑誌(通称、日本版EQMM)で
福永武彦から始まり
中村真一郎に引き継がれ
さらに丸谷才一があとを受けた
海外ミステリ月評(書評)で
本になったときのタイトルは
福永担当時の記事タイトルから採られました。

中村の連載時は「バックシート」、
丸谷の連載時は「マイ・スィン」というタイトルで
それが本にまとまる時に各部のタイトルになり
全体で『深夜の散歩』という総題になったのです。

自分が手に取ったのは
(といっても友人から
 譲ってもらったんじゃなかったかな?)
講談社から出た「決定版」の単行本で
中学生の頃です。

$圏外の日乘-『決定版 深夜の散歩』
(講談社、1978年6月20日発行)

上の写真の本は
後に古本で買い直した初版本ですが
それはともかく
「決定版」とあるのは
日本版EQMMに連載された記事の他に
その連載以後にそれぞれが書いた
ミステリ関連のエッセイを収めているからです。

後に文庫化されました(1981年6月刊)
が、そちらは持ってません。
(たぶん。さっと探しても
 見つからないし【苦笑】)


昔はよく読み直してたんですが
最近はあまり繙くことはありません。

が、いい機会なので
ちょっと拾い読みしたら
やっぱり面白いです。

仕事が圧しているので
何がどう面白いかは
また次の機会に。

ごめんちゃいm(_ _)m