今日の関東地方は珍しい大雪で
交通機関など、諸方に影響を与えたようです。

うちの近所も割と大雪でしたが
出かける用事もなく
買い物に行く必要もなく
自宅でたまたま、こちらは必要があって
雪に閉ざされた山荘を舞台とする
長編ミステリを読んでました(苦笑)
こちらでも以前
紹介したことのある作家である
蒼井上鷹(あおい・うえたか)の
『最初に探偵が死んだ』です。

(実業之日本社ジョイ・ノベルス、2008.11.25)
昨年の8月に実業之日本社文庫として
再刊されているようですが、
そっちは持っていないので
初刊本の方の書影をアップしときます。
題名にあるように、
遺産相続をめぐる事件の発生を心配した
依頼人の要請で
探偵が一族が集う山荘を訪れた途端
何者かに殺されてしまうという話です。
以下でストーリーと設定を少しだけ紹介しますが、
まっさらな状態で楽しみたい人は
とにかく読んでみることをお勧めします。
この作品が面白いというか、ヘンなのは
その探偵が幽霊となって留まり、
第二の被害者をワトスン役として
推理を展開するという流れになるところ。
要するに幽霊探偵もののパターンなわけですね。
探偵を嫌っている警視庁の刑事が
探偵がすでに来て、殺されたことを知らずに
山荘を訪れた折も折、地震の影響で
唯一の通り道である吊り橋が落ちてしまいます。
これはクローズド・サークルもののパターン。
アガサ・クリスティーの
有名作品へのリスペクトもあります。
刑事は探偵にライバル心を燃やしており、
これで探偵に邪魔されずに捜査できると、
かえってその状況を
己の才能を発揮する好機だと思うのですが、
もちろんその推理は外れっぱなしで、
第三、第四の殺人事件が起きてしまいます。
その内のひとつは、
密室殺人のパターンをひねっています。
幽霊になった探偵やワトスン役の被害者は
特定の場所でしか活動できず、
それで充分なデータも得られずやきもきするわ
自分たちを悪く言う生者に腹を立てるわ、
ほとんどシュールで
スラップスティックなノリなのですが、
最後には、様々な伏線が回収された上での
どんでん返しの釣瓶打ちに加え、
驚くなかれ、社会批判的テーマまで開陳され、
けっこうまともに感動させる結末を迎えます。
登場人物名で2箇所ほど誤植がありましたし
(文庫本では直っているのかしら?【苦笑】)
Amazon のレビューも芳しくなく、
読後観は人それぞれのようですが、
個人的には、これはおススメの一冊。
交通機関など、諸方に影響を与えたようです。

うちの近所も割と大雪でしたが
出かける用事もなく
買い物に行く必要もなく
自宅でたまたま、こちらは必要があって
雪に閉ざされた山荘を舞台とする
長編ミステリを読んでました(苦笑)
こちらでも以前
紹介したことのある作家である
蒼井上鷹(あおい・うえたか)の
『最初に探偵が死んだ』です。

(実業之日本社ジョイ・ノベルス、2008.11.25)
昨年の8月に実業之日本社文庫として
再刊されているようですが、
そっちは持っていないので
初刊本の方の書影をアップしときます。
題名にあるように、
遺産相続をめぐる事件の発生を心配した
依頼人の要請で
探偵が一族が集う山荘を訪れた途端
何者かに殺されてしまうという話です。
以下でストーリーと設定を少しだけ紹介しますが、
まっさらな状態で楽しみたい人は
とにかく読んでみることをお勧めします。
この作品が面白いというか、ヘンなのは
その探偵が幽霊となって留まり、
第二の被害者をワトスン役として
推理を展開するという流れになるところ。
要するに幽霊探偵もののパターンなわけですね。
探偵を嫌っている警視庁の刑事が
探偵がすでに来て、殺されたことを知らずに
山荘を訪れた折も折、地震の影響で
唯一の通り道である吊り橋が落ちてしまいます。
これはクローズド・サークルもののパターン。
アガサ・クリスティーの
有名作品へのリスペクトもあります。
刑事は探偵にライバル心を燃やしており、
これで探偵に邪魔されずに捜査できると、
かえってその状況を
己の才能を発揮する好機だと思うのですが、
もちろんその推理は外れっぱなしで、
第三、第四の殺人事件が起きてしまいます。
その内のひとつは、
密室殺人のパターンをひねっています。
幽霊になった探偵やワトスン役の被害者は
特定の場所でしか活動できず、
それで充分なデータも得られずやきもきするわ
自分たちを悪く言う生者に腹を立てるわ、
ほとんどシュールで
スラップスティックなノリなのですが、
最後には、様々な伏線が回収された上での
どんでん返しの釣瓶打ちに加え、
驚くなかれ、社会批判的テーマまで開陳され、
けっこうまともに感動させる結末を迎えます。
登場人物名で2箇所ほど誤植がありましたし
(文庫本では直っているのかしら?【苦笑】)
Amazon のレビューも芳しくなく、
読後観は人それぞれのようですが、
個人的には、これはおススメの一冊。