ウォーレンバフェットは投資するにあたって、
経営者の資質を非常に重要視します。
実際に会って、「この人物なら大丈夫」という相手に
大量の資金を投じるのです。
ところが、我々素人はバフェットのようには行きません。
経営者に会いたくても、
せいぜい投資説明会か、株主総会でしかその姿を見ることはできないでしょう。
仮に何らかの偶然で直接社長と話ができるような機会を得たとしても、
その瞬間の判断ではむしろマイナスの方が大きいのです。
法則1 経営者の魅力に騙されるな(創業者は常に確信犯)
~ スリッパの法則(PHP研究所) 藤野英人 ~
ひふみ投信の藤野英人氏が10年以上前に書いた本の中に、
こんな記述があるんですね。
(今読み返すと、さすがにこの10年で状況は大きく変わったと感じさせる一冊だが、
いくつかのポイントについては普遍性があり、今でも通じる。)
要約すると、こんな論理です。
株式投資をするのに、経営者の魅力に騙されるな!
なぜならば、一代で株式を上場させたような創業社長は、
相当なカリスマ性を持っているからこそ上場できたのであって
その時点でとても魅力的だからだ。
しかし、上場後もさらに業績を伸ばせるような経営者はその内の一握りなので、
下手に素人さんが社長に会ってしまって、
その魅力に取りつかれても、大半はかえって株で損をしてしまう。
というのです。
確かにそうなんですね。
ウォーレンバフェットくらい経営の表も裏も知りつくしていると、
そのカリスマ連中の中から
さらに特に優れた経営者を見抜く能力をお持ちなんでしょうけど、
私ら素人はそうは行きません。
全員、凄そうに見えます。
ただ、ピーターリンチを読むと、
経営者の資質を見抜くのに経営者に会う必要はない
ということが分かります。
本社がみすぼらしければ、経営者はコスト削減派ということが分かるし、
店舗が順調に拡大しておれば、経営者は拡大志向ということでしょう。
とても使いやす製品を提供しておれば、経営者は顧客目線でしょうし、
店のオペレーションがスムーズなら、経営者は合理主義だと判断する、
こっちの切り口の方が、私達素人投資家にはよっぽど重要と言えるでしょう。
経営者は、株主総会か何かで後で確認すれば十分です。
(私もそうしてきた。)
また、それに加えて、昨日ご紹介した「バフェットの法則(ダイヤモンド社)」の
経営者を評価する方法も実践すると良いでしょう。
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(経営者の資質に関する)必要な情報を集める
手がかりについてはバフェットが教えてくれる。
2~3年前のアニュアルレポートに遡り、
特に将来の戦略に関する経営者の説明を読み、
その計画とその後の実績を比較するのだ
~バフェットの法則(ダイヤモンド社) ロバート・G・ハグストローム著~
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株主向けの年次報告書をそのままPDFでダウンロードできる場合もありますが、
少々めんどくさいですね。
そこで、会社説明会用のプレゼン資料を数年前まで遡って見るのが良いでしょう。
あれを順番に読みながら、ちゃんとその後、言った通りになっているのか?
こいつをチェックするのです。
私もこれは必ずやりますね・・・。
というか、まず、ここからスタートしたりします。
うん?店も流行ってるし、店舗も拡大傾向にある、
この会社、ひょっとしたらイケるかも・・・。
等と思ってその店の中で、
スマホで会社説明会用のプレゼンを順番に見始めたこともあります・・・。
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