異次元緩和の結末 | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

先日、ドラえもんの例え話を出したところ、

ずいぶんとたくさんのコメントを頂きました。


当ブログ記事「ドラえなふん参照」

http://ameblo.jp/okuyama-tukito/entry-11520376729.html


やはり、今回の黒田日銀総裁がしかけている異次元緩和については

皆さん様々な思いがあるようです。


いったい、この金融緩和がどのような結末を迎えるのか?

いくつか考えられるシナリオを用意しました。


1.アベノミクス成功シナリオ

大胆な金融緩和は明らかに資金の流れを変えつつあります。

これまでの悲観的すぎる日本国民のマインドが変わり、

次第に消費に積極的になることで需給ギャップは解消され、

狙い通り、2%のインフレを達成します。


その後、日銀は緩やかな金融引き締めを実施しますが、

そのころには第3の矢である成長戦略がうまく回り始め、

日本経済は中長期的に自信と成長を取り戻していきます。



2.2%のインフレターゲットは達成するが、より大きな問題が発生する

2%のインフレ達成まではアベノミクス成功シナリオと同じです。

ただし、インフレが誰の目にも明らかになった後、

マーケットが思わぬ方向に動き出し、

手に負えなくなるという事態も想定しておく必要があるでしょう。


大きくは二つのリスクが存在します。


1)金融引き締めに転じた途端にマーケットが過剰反応し、

資金が逆回転をし始めます。

円高・株安の再来で、再びデフレに向かうというリスクです。


2)金融引き締めに転じてもインフレが収まるどころか

むしろ加速するという全く逆のケースも起こりえます。

金融引き締めに狙いを定め、

債券や株にカラ売りを乗せていたヘッジファンドが

あろうことか、円売りをさらに加速させて

日銀に対決姿勢を見せる「日本売りシナリオ」や、


株安・債券安を嫌った資金が

農作物や原油といった商品マーケットに回避することで国際的なインフレが加速。

景気後退とインフレが同時進行する「スタグフレーション」に陥るといったシナリオです。



3.いつまで経ってもインフレは進展しない。


ここまで日本経済を苦しめたデフレは、

IT技術の急激な進展による生産性の飛躍的な向上や

経済のグローバル化、

あるいは少子高齢化といった構造的な要因が複雑に絡み合って発生したものであり、

金融政策ではどうすることも出来ないという考え方です。


円安がさらに加速するなら物価上昇も起こりえますが、

日本の独り勝ちをいつまでも国際社会は許してくれず、

為替相場は微妙なバランスの中、むしろ円高気味に進み、

政府日銀に手詰まり感が出始めます。

インフレ期待はしぼみ、結局、デフレが継続してしまうシナリオです。



4.想定外の事態にアベクロバブルどころではなくなる。


株式投資をやっていていつも驚かされるのは、

全く予期せぬ事態にマーケットの前提が大きく崩れるパターンです。


東南海地震や富士山の噴火といった天変地異や、

北朝鮮や中東での戦争勃発、

あるいは「アラブの春」ならぬ「中華の春」がやってきて共産党の1党独裁が崩れ、

経済が大混乱に陥るといった地政学的リスクが発生し、

アベクロバブルどころではなくなる、

いわゆる「ブラックスワン」なシナリオです。


こうなると日本政府が金融政策を少々どうこうしようとしても、

資金はあらぬ方向に大移動をし、

政府や日銀のコントロールは難しくなるでしょう。



とりあえず私が思いつくのはこんなところでしょうか?



さて、ここでまたまた皆さんにアンケートをお願いしたいと思います。

上記シナリオの内、もっともおこりそうだと思うものを選んでください。


人気ブログランキング投票「異次元金融緩和の結末は?」

http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=111580




もっとも、私達はそれぞれ1個人投資家に過ぎませんから、

どのようなシナリオになってもその状況下で

最高のパフォーマンスを狙っていくしかないわけです。


ここでアンケートに答えたとしても、

そうなると信じて妙に頭を固くしてしまってはいけません。


あの時はああ答えたけど、どうやらこういうシナリオになりそうだ・・・。


等と柔軟に対応するのが重要でしょう。





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