多くのベテラン投資家は、
1980年代後半の資産バブルや、ITバブルを思い出していることでしょう。
これほどまでのブル相場は、
そうはお目にかかれませんからね・・・。
もう充分に騰がったと思っている株が
そこからさらに2倍、3倍と騰がる事例が続出で、
今持っている株も騰がるけど、
過去売った株も良く騰がり
今から買う株もきっと良く騰がる。
(わざわざ、業績悪化が顕著な銘柄を選ばない限りにおいては・・・。)
既に書きましたように、
今回は、何もかも分かっている連中がしかけてきた
意図的、戦略的なバブルです。
そして、これが最終的に日本に何をもたらすかは
誰も分かりません。
これがバブル発生において重要なポイントです。
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熱狂は詳細なところまでは正確に分からない現象を伴うことが多く、
そこから、投機的になっていく。
チャートで見る株式市場200年の歴史 パンローリング社 P185
~ケン・フィッシャー著
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何度も書きますが、とにかく、良くできてるんですね。
バブル発生装置として、
今回のアベクロバブルは・・・。
輪転機でいくらでも紙幣を擦れる立場の方が、
日本の株価に強い関連性を持つ、
日本国債を呆れるほど買いまくるわけですから、
結局、株も、呆れるほど騰がらざるを得ないのではないか?
そんな感覚を持っています。
ファンダメンタルズの観点からは、
1)金利の低下に伴う株価の上昇(金融相場)を発端とし、
株価↑↑ = 業績 / ( 金利↓↓ +リスク )
2)資産効果、つまり、株価や土地が騰がることによって、
プラスの消費行動が生まれることにより、
企業業績全般が良好となり、
株価↑↑↑↑ = 業績↑↑ / (金利↓↓ + リスク )
3)株価や地価が騰がる現象を目の当たりにして、
人々は、リスクを取り始める。
株価↑↑↑↑↑↑= 業績↑↑ / (金利↓↓ + リスク↓↓)
為に、株価がガンガン騰がるわけです。
この仕掛けがどうやら回転し始めました。
一度くるくると回りだすと、手がつけられなくなるというのが、
いつものバブル発生初期のパターンです。
一方で、株価の最終決定要因である需給側からも、
これまで、金融機関が頼みにしていた国債を大量に買いきることにより、
ジャブジャブに資金が供給されることで、
行き場を失った資金が、株や土地や海外へ流れ出し、
資産価格の高騰と円安を招いているわけです。
今回は、政府・日銀がコントロールしながらの意図的なバブルですから、
膨張しすぎる前に何らかの手を打って、
お祭りを自ら終了させるというのが、
もっともありそうな顛末と言えるでしょう。
ところがその時に大きな問題がおこります。
バブルなどという化け物を、膨らますだけ膨らましておいて、
狙い通りのところでしまいを付けて、
その後の経済をうまくコントロールできるのかどうか?
その辺については誰も正確にはわからないわけです。
ケン・フィッシャーのおっしゃる通り、
バブルとは「詳細なところまでは、正確にわからない現象」を伴うものですから、
分からないからうまく回っていくのですが、
分かった時には、
・・・。
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ここでの教訓(南海泡沫事件の教訓)は、
みんなが万能薬を信奉している時は、
必ず新たに膨れ上がる熱狂を警戒しなければならないということだ。
金融の世界に新しいダンスはなく、
結局どれもウォール街のワルツの変奏曲でしかない。
チャートで見る株式市場200年の歴史 パンローリング社 P187
~ケン・フィッシャー著
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