はじめまして一本勝負!again ~3年半の月日を超えて~
「おいしいは、いのちのごちそう」以前にも、個人的なブログを書いていました。
佐渡に住んで通算3年目、2006年の年末からだったように思うので、ブログ歴はもう5年目です。
佐渡在住時に書いていたそのブログは、
今はまったく更新していませんし、公開もしていないんですが
私の佐渡在住日記として、大切に保管してあります。
そのブログにも綴ったのですが、
佐渡在住当時、鮮明に記憶に残る、とある食材との一本勝負がありました。
この記事が、次回アップする記事への序章となるため(笑)
約3年半の月日を超えて、いま再び、ここに公開したいと思います。
(注1)
ごうたらの下処理方法については、正しいものではありません。
後でネットで調べたところ(先に調べればいいのに(笑))
まずは全体に熱湯をかけて、ぬめりを取るのが先だそうです。
(注2)
写真の画像が極めて悪いですが、当時の携帯カメラの画像のため、ご了承ください。
(注3)
おかしな方言が多用されているのは、私が当時、九州旅行を目前に控えて浮かれていたせいです(笑)
~~~~~~~~ここから、佐渡在住当時のブログ記事~~~~~~~~
今日、ごうたらに会った。目と目がもろに合って、参った。
みさら、スーパーという場所が大好きだ。
特にこの異国の地、四方を海に囲まれた偉大なる佐渡!
ここのスーパーでは、見たこともない聞いたこともない名前の魚が、
丸1匹の神々しいお姿で、ずらりと顔をそろえている。
今日初めてお目にかかったのが、この「ごうたら」。
この真っ黒でふてぶてしそうな、どど~んとしたお姿に、たまげました。
「なんじゃ、これは!!」と。
思わず足が止まる。
そしてさらにたまげました。お値段なんと50円!
「なんじゃ、この仰天価格は!!」と。
さっそく好奇心そそられます。
見たことない食材、血が騒ぎます。
よ~~~く観察。どげん姿をしとるんかえ?
黒光りしすぎて、姿がよくつかめない。
きょろきょろ辺りを見回すと、売り場の向かいの板場で仕事をしているおじさん!
おじさんに聞いてみる。
「これ、どうやって食べるんですか?」
おじさんいわく
「鍋だねえ。全身ゼラチン質で、コラーゲンたっぷり。全部食べられるよ。
アンコウみたいな感じかな。ホテイウオっていうんだけどね」
おお~!!アンコウの仲間なのか~。
それにしても、50円という仰天価格だというのに、棚には在庫がいっぱい。
地元のお客さんたち、だれも見向きもしない。
「え!50円なの!!?安~!!」って、
みさらがあえてもう1回叫んで、みんなの気を引こうとしても。
う~ん、この静かな反応。きっとそんなに美味しくはないんだろう。
この奇妙な姿、たしかに美味しそうじゃないもんなぁ。
だけど、売られたこの勝負(しかも50円で)!
買わないわけにはいかんろ~?
お買い上げ。
お店を一回りして、レジに並ぶ。
かごの中のものを上から順にピッ、ピッって会計を済ませていくお兄さん。
そのとき、一瞬お兄さんが「ギョッ!!」とした。
「あっ、ごうたらがいた!(汗」だって。
え???
ごうたら、かごに入れてる人って、そんなに珍しいんですか!!
そ、そげに驚かなくても~。自分とこで売ってるくせに~(笑
お兄さんの反応が可笑しくて、ひとりほくそ笑みつつ、
さ~、ごうたら鍋作るぞ~!と、いそいそとお店を出る。
家に帰るやいなや、さっそく決戦の場、キッチンスタジアムへ。
パックから出したお姿はこんな感じ。
お顔の真正面から撮影。
パックに入れられていたせいで、授業中に机に突っ伏して寝てた誰かみたいに、
お顔の左半分が多少つぶれている。
全身がやわらかいこんにゃくみたいで、ぽよんぽよんしている。
寝かせてまな板に載せるより、立てて置く方がすわりがいいほどのまん丸とした風船。
さ~。どげんしてさばくんか。
こういう形の魚、おろしたことないな~と思いつつ、しばし観察。
裏返しておなかの部分を見てみて仰天!
なんじゃこりゃ!!
き、吸盤???
魚じゃないんかえ~。
どういう生き物なんだろ~、と、さらに好奇心がそそられる。
まあ、あんまり見てばっかりでも・・・。
とりあえず、このぽわんぽわんを安定させないことには、怖くて頭を落とせない。
ぽわんぽわんしたおなかの中身をとりあえず出してみよう!と思う。
おなかのところに、す~っとひとすじ、包丁を入れる。
と、中から出てきた出てきた、だら~んと、おっきな臓モツ!
注)
この先へ進む前に、決して動物虐待目的の行為ではないことを、ここに誓います。
皮が分厚くて、くにゅくにゅしていて、すごく切りにくい。まさに全身コラーゲン!
臓モツを出した後のおなかの中。
「あなた、腹黒って言うのね?」って尋ねたくなるような、見事に真っ黒な腹の中!
このおなかの皮もまた厚い!
スーパーで初対面のとき、「ふてぶてしい」と直感したのは間違いではなかった。
腹黒くて皮が厚い!
さすが、人を見る目があるみさら。
みさらの人を見る目は、某占い師のお墨付きをいただいている確かさ。
しかし相手は魚だし。。。
そげなことより、勝負の相手は生もの!先を急ぐぞ。
おなかの中身を出して、すわりがよくなったところで、
頭を落とした後のごうたらは、こんな感じ。
ほと~んどが臓モツでできていたようだ。
さ~て、次は・・・と考える。
切り分けたいけど、この皮はくせものだ。
この体を覆っているあつ~いゴムみたいな皮、くにゅくにゅ、ぬるぬる。
包丁がすべる。
試しに剥いでみる。
ものっすごい分厚い。一気にむけてしまいそうなほど頑丈。
全部皮を剥いだ後のごうたらは、こんなサイズ!
あら~!こんなにちいちゃくなっちゃって~!!
ほとんど臓モツと皮の生き物。
この身を包丁でぶつ切り!
さあ、下準備完了。
あらかじめ沸かしておいたお湯に通して、臭みとぬめりを抜く。
その間にお鍋のお供、お野菜たちを準備。
ネギの青いところは、臭み消しにごうたらと一緒に入れることに。
こんぶで出汁をひいて、味付けをして、その中にごうたらご一行様を投入!煮ること数分!
完成!
さあ、はじめまして一本勝負!
実食!
あの肉厚の腹黒い皮!
はんぺんとお餅の間みたいな食感!ぷにゅぷにゅで、もちもち!
そして、身。
これこそはゼラチン質じゃない身の部分だと思ってたのに、
ここもゼラチン質!すご~い!ぷるんぷるんの身。
板場のおじさん、ほんとに全身ゼラチンだね!
骨なんて、噛んだら「ふにゃ」ってなってしまうくらいやわらかい。
軟骨ってわけでもなくて、コリコリしてなくて、
骨を噛んだ後に残るのは、サランラップの破片みたいな、うす~い皮。
いったいどげな魚かえ~。
「ふ~ん」「へ~え」と感心しながら、
怖いもの見たさで、いろんな部分を興味深くいただいた。
ごうたら一本勝負、見事料理人みさらが制したものの、
お味は決して「また食べたい!」ものではありませんでした。
というか、私、そもそも魚のゼラチン質が苦手。。。
何事も料理人としての経験だ!という好奇心と、
私との勝負に命をささげてくれたごうたらへの慈愛だけで、
あのにゅるにゅるぷるぷるの部分(全身その食感)を「えい!」っと口にした。
ゼラチン質ファンの人には、安い上に大きくて、あますところなくぷるんぷるんで、
最高のお魚かもしれない。
ごうたらさま。ごちそうさまでした。
楽しい勝負のひとときと、初体験をありがとう。
またいつかスーパーでお会いすることがあったら、
そのときは遠くから「あ~、ごうたらね~」って、地元の人顔で対応できることでしょう。
またひとつ、大人になった。
~~~~~~~~~~~ここまで~~~~~~~~~~~~~
あれから時は過ぎ、、、2011年5月29日。
今朝、あの「ごうたら一本勝負」以来、ほぼ3年半ぶりに、
人生で初めて出会った食材との1本勝負を繰り広げました。
昨日の夜、その食材は郵便局のおじさんの手を経て我が家に届けられたのですが、
早速中身を確認して、唖然としてしまいました(笑)
これは!!
ど~やって調理するんかえ~~!と(笑)
そして今朝。
休日の朝だというのに、私はなぜか、手のひらに緊張感を握りしめながら
早々と目を覚ましたのです。
おそらく、その食材との1本勝負に、内心おびえていたんだと思います。
積もる話になるので、つづきは次回(笑)。。。
佐渡に住んで通算3年目、2006年の年末からだったように思うので、ブログ歴はもう5年目です。
佐渡在住時に書いていたそのブログは、
今はまったく更新していませんし、公開もしていないんですが
私の佐渡在住日記として、大切に保管してあります。
そのブログにも綴ったのですが、
佐渡在住当時、鮮明に記憶に残る、とある食材との一本勝負がありました。
この記事が、次回アップする記事への序章となるため(笑)
約3年半の月日を超えて、いま再び、ここに公開したいと思います。
(注1)
ごうたらの下処理方法については、正しいものではありません。
後でネットで調べたところ(先に調べればいいのに(笑))
まずは全体に熱湯をかけて、ぬめりを取るのが先だそうです。
(注2)
写真の画像が極めて悪いですが、当時の携帯カメラの画像のため、ご了承ください。
(注3)
おかしな方言が多用されているのは、私が当時、九州旅行を目前に控えて浮かれていたせいです(笑)
~~~~~~~~ここから、佐渡在住当時のブログ記事~~~~~~~~
今日、ごうたらに会った。目と目がもろに合って、参った。
みさら、スーパーという場所が大好きだ。
特にこの異国の地、四方を海に囲まれた偉大なる佐渡!
ここのスーパーでは、見たこともない聞いたこともない名前の魚が、
丸1匹の神々しいお姿で、ずらりと顔をそろえている。
今日初めてお目にかかったのが、この「ごうたら」。
この真っ黒でふてぶてしそうな、どど~んとしたお姿に、たまげました。
「なんじゃ、これは!!」と。
思わず足が止まる。
そしてさらにたまげました。お値段なんと50円!
「なんじゃ、この仰天価格は!!」と。
さっそく好奇心そそられます。
見たことない食材、血が騒ぎます。
よ~~~く観察。どげん姿をしとるんかえ?
黒光りしすぎて、姿がよくつかめない。
きょろきょろ辺りを見回すと、売り場の向かいの板場で仕事をしているおじさん!
おじさんに聞いてみる。
「これ、どうやって食べるんですか?」
おじさんいわく
「鍋だねえ。全身ゼラチン質で、コラーゲンたっぷり。全部食べられるよ。
アンコウみたいな感じかな。ホテイウオっていうんだけどね」
おお~!!アンコウの仲間なのか~。
それにしても、50円という仰天価格だというのに、棚には在庫がいっぱい。
地元のお客さんたち、だれも見向きもしない。
「え!50円なの!!?安~!!」って、
みさらがあえてもう1回叫んで、みんなの気を引こうとしても。
う~ん、この静かな反応。きっとそんなに美味しくはないんだろう。
この奇妙な姿、たしかに美味しそうじゃないもんなぁ。
だけど、売られたこの勝負(しかも50円で)!
買わないわけにはいかんろ~?
お買い上げ。
お店を一回りして、レジに並ぶ。
かごの中のものを上から順にピッ、ピッって会計を済ませていくお兄さん。
そのとき、一瞬お兄さんが「ギョッ!!」とした。
「あっ、ごうたらがいた!(汗」だって。
え???
ごうたら、かごに入れてる人って、そんなに珍しいんですか!!
そ、そげに驚かなくても~。自分とこで売ってるくせに~(笑
お兄さんの反応が可笑しくて、ひとりほくそ笑みつつ、
さ~、ごうたら鍋作るぞ~!と、いそいそとお店を出る。
家に帰るやいなや、さっそく決戦の場、キッチンスタジアムへ。
パックから出したお姿はこんな感じ。
お顔の真正面から撮影。
パックに入れられていたせいで、授業中に机に突っ伏して寝てた誰かみたいに、
お顔の左半分が多少つぶれている。
全身がやわらかいこんにゃくみたいで、ぽよんぽよんしている。
寝かせてまな板に載せるより、立てて置く方がすわりがいいほどのまん丸とした風船。
さ~。どげんしてさばくんか。
こういう形の魚、おろしたことないな~と思いつつ、しばし観察。
裏返しておなかの部分を見てみて仰天!
なんじゃこりゃ!!
き、吸盤???
魚じゃないんかえ~。
どういう生き物なんだろ~、と、さらに好奇心がそそられる。
まあ、あんまり見てばっかりでも・・・。
とりあえず、このぽわんぽわんを安定させないことには、怖くて頭を落とせない。
ぽわんぽわんしたおなかの中身をとりあえず出してみよう!と思う。
おなかのところに、す~っとひとすじ、包丁を入れる。
と、中から出てきた出てきた、だら~んと、おっきな臓モツ!
注)
この先へ進む前に、決して動物虐待目的の行為ではないことを、ここに誓います。
皮が分厚くて、くにゅくにゅしていて、すごく切りにくい。まさに全身コラーゲン!
臓モツを出した後のおなかの中。
「あなた、腹黒って言うのね?」って尋ねたくなるような、見事に真っ黒な腹の中!
このおなかの皮もまた厚い!
スーパーで初対面のとき、「ふてぶてしい」と直感したのは間違いではなかった。
腹黒くて皮が厚い!
さすが、人を見る目があるみさら。
みさらの人を見る目は、某占い師のお墨付きをいただいている確かさ。
しかし相手は魚だし。。。
そげなことより、勝負の相手は生もの!先を急ぐぞ。
おなかの中身を出して、すわりがよくなったところで、
頭を落とした後のごうたらは、こんな感じ。
ほと~んどが臓モツでできていたようだ。
さ~て、次は・・・と考える。
切り分けたいけど、この皮はくせものだ。
この体を覆っているあつ~いゴムみたいな皮、くにゅくにゅ、ぬるぬる。
包丁がすべる。
試しに剥いでみる。
ものっすごい分厚い。一気にむけてしまいそうなほど頑丈。
全部皮を剥いだ後のごうたらは、こんなサイズ!
あら~!こんなにちいちゃくなっちゃって~!!
ほとんど臓モツと皮の生き物。
この身を包丁でぶつ切り!
さあ、下準備完了。
あらかじめ沸かしておいたお湯に通して、臭みとぬめりを抜く。
その間にお鍋のお供、お野菜たちを準備。
ネギの青いところは、臭み消しにごうたらと一緒に入れることに。
こんぶで出汁をひいて、味付けをして、その中にごうたらご一行様を投入!煮ること数分!
完成!
さあ、はじめまして一本勝負!
実食!
あの肉厚の腹黒い皮!
はんぺんとお餅の間みたいな食感!ぷにゅぷにゅで、もちもち!
そして、身。
これこそはゼラチン質じゃない身の部分だと思ってたのに、
ここもゼラチン質!すご~い!ぷるんぷるんの身。
板場のおじさん、ほんとに全身ゼラチンだね!
骨なんて、噛んだら「ふにゃ」ってなってしまうくらいやわらかい。
軟骨ってわけでもなくて、コリコリしてなくて、
骨を噛んだ後に残るのは、サランラップの破片みたいな、うす~い皮。
いったいどげな魚かえ~。
「ふ~ん」「へ~え」と感心しながら、
怖いもの見たさで、いろんな部分を興味深くいただいた。
ごうたら一本勝負、見事料理人みさらが制したものの、
お味は決して「また食べたい!」ものではありませんでした。
というか、私、そもそも魚のゼラチン質が苦手。。。
何事も料理人としての経験だ!という好奇心と、
私との勝負に命をささげてくれたごうたらへの慈愛だけで、
あのにゅるにゅるぷるぷるの部分(全身その食感)を「えい!」っと口にした。
ゼラチン質ファンの人には、安い上に大きくて、あますところなくぷるんぷるんで、
最高のお魚かもしれない。
ごうたらさま。ごちそうさまでした。
楽しい勝負のひとときと、初体験をありがとう。
またいつかスーパーでお会いすることがあったら、
そのときは遠くから「あ~、ごうたらね~」って、地元の人顔で対応できることでしょう。
またひとつ、大人になった。
~~~~~~~~~~~ここまで~~~~~~~~~~~~~
あれから時は過ぎ、、、2011年5月29日。
今朝、あの「ごうたら一本勝負」以来、ほぼ3年半ぶりに、
人生で初めて出会った食材との1本勝負を繰り広げました。
昨日の夜、その食材は郵便局のおじさんの手を経て我が家に届けられたのですが、
早速中身を確認して、唖然としてしまいました(笑)
これは!!
ど~やって調理するんかえ~~!と(笑)
そして今朝。
休日の朝だというのに、私はなぜか、手のひらに緊張感を握りしめながら
早々と目を覚ましたのです。
おそらく、その食材との1本勝負に、内心おびえていたんだと思います。
積もる話になるので、つづきは次回(笑)。。。